2020-21シーズンのチャンピオンズリーグ(CL)グループH第1節、パリ・サンジェルマン(PSG)vsマンチェスター・ユナイテッドが20日にパルク・デ・プランスで行われ、アウェイのユナイテッドが1-2で勝利した。

昨シーズン、悲願のビッグイヤーにあと一歩まで迫ったファイナリストのPSGは、国内リーグでまさかの連敗スタートも、以降は5連勝と本来の力を取り戻している。今季のCL初戦では負傷のヴェッラッティに代わってポルトからの新戦力ダニーロがデビューを飾り、ベンチスタートの主将DFマルキーニョスに代わってディアロが起用された以外、現状のベストメンバーがスタメンに名を連ね、前線はディ・マリア、ネイマール、ムバッペが並んだ。

一方、2シーズンぶりのCL参戦となるユナイテッドは、リーグ戦で低調なパフォーマンスが続いていたものの、直近のニューカッスル戦を4-1の逆転で制し、この初戦に良い形で弾みをつけた。ただ、古巣相手のデビューが期待されたカバーニに加え、コンディションの問題を抱える主将マグワイア、バイリーが招集外となり、スールシャール監督はこの試合で[3-5-2]へのシステム変更を余儀なくされた。トゥアンゼベがリンデロフ、ショーと共に3バックの一角を務め、ダニーロと同様にポルトからの新戦力となったテレスが左ウイングバックでデビューを飾った。前線はラッシュフォードとマルシャルの2トップに、ゲームキャプテンを任されたブルーノ・フェルナンデスがトップ下に入った。

2018-19シーズンのラウンド16以来となる因縁の両者の直接対決は、立ち上がりからホームチームが押し込む展開に。相手の攻撃を警戒してか、5バック気味に守るアウェイチームに対して、比較的浮きやすいフロレンツィとクルザワの両サイドバックの攻撃参加を軸に攻め手を窺う。

12分にはボックス手前右でエレーラからパスを受けたディ・マリアがカットインから左足を振り抜くが、ファーポストを狙ったシュートはGKデ・ヘアの好守に遭う。さらに、このプレーで得た左CKの場面でショートコーナーからムバッペのクロスにクルザワが飛び込むが、至近距離からの右足のシュートは再びデ・ヘアのビッグセーブに阻まれた。

すると、守護神の連続セーブでピンチを凌いだユナイテッドはワンチャンスを生かして先制に成功する。20分、ボックス左で仕掛けたマルシャルがうまくDFディアロのファウルを誘いPKを奪取。キッカーのB・フェルナンデスの右を狙ったシュートはGKケイロル・ナバスに完璧に読まれ、公式戦2試合連続の失敗かに思われたが、VARのレビューの結果、ナバスの足がラインにかかっていないとの判定で蹴り直しに。そして、2度目のPKも右を狙って蹴ると、今度はきっちりネットを揺らした。

先制を許したPSGはすぐさま反撃を開始。ネイマールとムバッペの2人のコンビで幾度も左サイドで攻撃を仕掛けていくが、最後のところで呼吸が合わず、オフサイドなどでチャンスまで持ち込めない。

一方、人数をかけた守備で相手の攻撃を受け止めつつ、2トップのスピードを生かしたカウンターで一発を狙うユナイテッドは前半終盤にB・フェルナンデスの強烈なミドルシュート、マクトミネイをターゲットにしたセットプレーで惜しい形を作るなど、追加点こそ奪えなかったものの良い形で試合を折り返した。

迎えた後半、ビハインドを追うPSGはグイエを下げてケアンをハーフタイム明けに投入。この交代でネイマールをトップ下に下げた[4-2-3-1]の攻撃的な布陣にシフト。すると、48分にはボックス左で仕掛けたムバッペがDF2枚の間を割って絶妙な右足のコントロールシュートをファーポストへ飛ばすが、GKデ・ヘアの見事なセーブに阻まれる。

それでも、猛攻を続けるPSGは55分、左CKの場面でキッカーのネイマールが右足インスウィングの鋭いボールを入れると、ニアでクリアを試みたマルシャルのオウンゴールを誘い、早い時間帯に追いつく。

ここから一気に押し切りたいPSGは引き続きリスクを冒して攻勢に打って出てムバッペらがゴール前に抜け出す決定機を作るなど、逆転ゴールに迫る。ただ、徐々に攻守のバランスを乱し始めると、サイドバックの上がった裏のスペースをユナイテッドの快足アタッカーに突かれて幾度もピンチを招く。

後半は完全にオープンな展開となった中、ユナイテッドは67分にデビュー戦となったテレスを下げてポグバを投入。この交代で並びを通常の[4-2-3-1]の形に戻す。すると、この交代により徐々にボールを保持できるようになり、イーブンの形に戻すことに成功した。

試合終盤にかけては引き分けを良しとしないPSGがバランス度外視の攻撃であくまで2点目を狙いに行くが、選手交代の影響もあって攻撃がトーンダウン。逆にカウンターが機能するユナイテッドは、最後の最後に勝ち越しゴールまで奪って見せる。87分、ボックス手前でボールを持ったポグバから足元にパスを受けたラッシュフォードが鋭い反転からダニーロを振り切ってボックスギリギリから右足を振り抜くと、地を這うような低い弾道のシュートがゴール左下隅に決まった。

そして、このリードを最後まで守り切ったユナイテッドが、2年前の対戦同様にパルク・デ・プランスでPSGを破り、今季CLを白星で飾った。一方、やや勝ちにこだわり過ぎたPSGは痛恨の黒星スタートとなった。

パリ・サンジェルマン 1-2 マンチェスター・ユナイテッド
【PSG】
オウンゴール(後10)
【ユナイテッド】
ブルーノ・フェルナンデス(前23[PK])
ラッシュフォード(後42)