イングランドサッカー協会(FA)は10日、グレッグ・クラーク会長(63)の辞任を発表した。

クラーク会長は、多様性をテーマにしたイギリス下院デジタル・文化・メディア・スポーツ委員会に『ズーム』を通じて出席。その際、黒人選手に対して「カラード(有色)」という人種差別的表現を使い、物議を醸した結果、最終的に謝罪に追い込まれていた。

さらに、同会長は公聴会において、「FAのIT部門に行けば、アフロ・カリビアンよりも南アジア人の方が多い」と主張。そして、南アジアにルーツを持つフットボーラーがイングランドに少ないことに関して、「キャリアに対する関心が異なる」という物議を醸す発言。

それ以外にもLGBTの問題に関連してゲイをカミングアウトする選手が少ないことの理由を、「人生の選択」と表現したり、フットボールを避ける少女が多いことについてもボールがぶつかるのが嫌だからなどと発言し、批判に晒されていた。

ここ最近、イングランド国内においても盛んに議論される“BAME(黒人、アジア人、少数民族の頭文字を取った略称)”選手に対する差別の問題を軽視するかのような一連の発言を受け、クラーク会長は自らFA会長を辞任することを表明した。

「私が公聴会で使った言葉は到底許されないものであり、フットボールそのものやプレーヤー、ファン、レフェリー、運営者に対する冒とくだったと思います。これにより辞める意思が固まりました」

「多様性の実現にみんなで取り組んでいた中で、フットボールコミュニティーを幅広く傷つけたことを非常に申し訳なく思います」

「長年にわたって共有してきた知恵と助言を与えてくれた友人や同僚に感謝し、即刻FAを辞任したいと思います」

なお、クラーク会長の辞任を受け、FAはピーター・マコーミック氏が暫定的に会長を務め、今後新会長の選定および指名を進めていくことを併せて伝えている。