セリエA第9節、ナポリとローマによるデルビー・デル・ソーレが29日にサン・パオロで行われ、ホームのナポリが4-0で圧勝した。
 
現在、6位のナポリ(勝ち点14)は前節、首位のミランを相手に1-3で完敗し、今季3度目の連勝のチャンスを逸した。それでも、直近のヨーロッパリーグ(EL)では格下リエカを2-0のスコアで一蹴し、バウンスバックに成功した。ローマとのデルビーに向けてはミラン戦から先発2人を変更。出場停止のバカヨコに代えてデンメ、ポリターノに代わってジエリンスキを起用した。
 
一方、3位のローマ(勝ち点17)は前節パルマに3-0の快勝を収めて3連勝。さらに、ELでもクルージュを2-0で下し、2節を残して決勝トーナメント進出を決めた。パルマ戦からはビジャール、マジョラルに代えて、いずれもコロナウイルスから回復したペッレグリーニとジェコの2人のリーダーが先発に復帰した。
 
ナポリが25日に急逝したレジェンド、ディエゴ・マラドーナ氏を追悼する特別なユニフォームに身を包んで臨んだ、今季最初のデルビー・デル・ソーレ。
 
立ち上がりはチーム状態で勝るローマが厚みのある攻撃を仕掛け、開始2分にはボックス手前でパスカットしたペドロが両チームを通じて最初のシュートを放った。その後はナポリが押し返した中、キックオフからちょうど10分後にはマラドーナ氏の代名詞の背番号10にちなんで両チームがプレーを止めて1分間の拍手をフットボール界のレジェンドへ捧げた。
 
この仕切り直しを経て試合の流れはホームのナポリへ傾いていく。この試合、デンメをアンカーに配した[4-3-3]の布陣で立ち位置に変化を加えたホームチームはセンターバックを起点に相手のプレスを剥がしながら、数的優位を作り出しやすいサイドを起点に攻撃を展開。20分にはボックス左に抜け出したジエリンスキが右足を振り抜くが、これはGKミランテの正面を突いた。
 
その後もナポリが攻守に圧倒する時間が続く中、現スカッドで最もレジェンドに近いプレースタイルを持つ生粋のナポリっ子が追悼のゴールを捧げる。31分、ボックス手前左角で得たFKの場面でキッカーのインシーニェが右足を振り抜くと、これがゴール左隅の完璧なコースに決まった。そして、現カピターノはピッチサイドに準備していた背番号10のユニフォームに口付けし、天国の英雄に美しいゴールを捧げた。
 
立ち上がり以降、ナポリの完全な引き立て役となっているローマは負傷したマンチーニがプレー続行不可能となり、フアン・ジェズスの緊急投入を余儀なくされるなどアクシデントにまで見舞われる。前半終盤に入ってようやくカウンターから押し返す場面を作ったものの、攻守両面で反撃の糸口を掴めぬままハーフタイムを迎えた。
 
迎えた後半、ビハインドを追うローマは前半終盤にハムストリングを痛めたヴェレトゥに代えてビジャールを投入。ハーフタイムの修正で流れを好転させたいところだったが、立ち上がりの49分にロサーノにいきなり決定的なシュートを浴びるなど苦境が続く。
 
一方、試合内容を考えれば、早めに追加点を奪いたいナポリだったが、64分に待望の2点目が生まれる。相手陣内中央左で仕掛けたインシーニェから足元にパスを受けたファビアン・ルイスがペナルティアーク付近でDFジェズスの股間を抜く見事な左足のグラウンダーシュートをゴール右隅に流し込んだ。
 
耐え切れずに2失点目を喫したローマは並びを[4-2-3-1]に変更し、ジェコ、ペッレグリーニに代えてカルレス・ペレス、マジョラルを投入。ナポリの運動量が落ちたこともあり、ようやく相手陣内でのプレーを増やしていく。73分にはボックス中央でカルスドルプからパスを受けたC・ペレスにこの試合最大の決定機も、左足のシュートはDFのブロックに阻まれた。
 
後半も危なげない試合運びを見せるナポリはロサーノ、ジエリンスキに代えてポリターノ、エルマスとフレッシュな選手をピッチに送り出すと、その選手交代がダメ押しのゴールをもたらす。まずは81分、ボックス手前でエルマスが放った強烈なシュートをGKが弾いたところをメルテンスが押し込む。
 
さらに87分にはペナルティアーク付近でルーズボールに反応したポリターノが鮮やかなボールタッチで4人のDF、GKまでかわす圧巻の5人抜きのゴールでマラドーナ氏へのオマージュのような見事な4点目を決めた。
 
そして、レジェンドに大量4ゴールを捧げたナポリが会心の勝利を収め、ミラン戦の敗戦を見事に払しょく。一方、全く良いところなく敗れたローマは登録違反での敗戦扱いとなったヴェローナとの開幕戦を除き、今季公式戦初の黒星となった。