サッカーにおいて、1試合で3得点以上を決めることを表す「ハットトリック」。元々はクリケットで打者を三者連続アウトにすることをそう呼んでいた。(クリケットにおいて打者を連続でアウトにすることは相当難易度が高い)

サッカー選手にとって、「ハットトリック」は実力を証明する功績でもあるが、そう簡単にはお目にかかれない。この企画『HAT-TRICK HEROES』では記憶に残る「ハットトリック」を紹介していく。

今回は、元アイルランド代表FWトニー・カスカリーノ氏がマルセイユで決めたハットトリックだ。


イングランド3部のジリンガムやミルウォールなどでの活躍を経て、1994年夏にフランスの強豪マルセイユに加入したカスカリーノ氏。マルセイユでは、公式戦102試合で68ゴールをマークし、エースとして活躍した。

当時スキャンダルにより、リーグ・ドゥ(フランス2部)降格処分を受けていたマルセイユで、2シーズン連続で得点王に輝くなど、得点を量産していたカスカリーノ氏だが、1994年9月24日に行われたリーグ・ドゥ第12節のスタッド・ラヴァル戦では、圧巻のハットトリックを決めている。

まずは0-0で迎えた16分、ボックス手前で味方のパスを受けたカスカリーノがそのままボックス内に侵入すると、GKとの1対1からシュート。豪快な左足シュートをゴール左上に沈め、先制ゴールを挙げる。

続く22分、今度は左サイドからのクロスに反応したカスカリーノは、相手GKの頭上を越えたパスにゴール前で頭で合わせ、追加点。リードを2-0に広げた。

最後は4-0と試合を決めた後の89分、右サイド深くに抜け出した味方のクロスをボックス内で受けたカスカリーノは、左足でボレーシュート。相手DFにディフレクトして進路を変えたシュートにGKが反応できず、シュートがゴール中央に決まると、見事ハットトリックを達成してみせた。

このゴールで5-0としたマルセイユ。ラヴァル相手に大勝を収めている。