サッカーにおいて、1試合で3得点以上を決めることを表す「ハットトリック」。元々はクリケットで打者を三者連続アウトにすることをそう呼んでいた。(クリケットにおいて打者を連続でアウトにすることは相当難易度が高い)

サッカー選手にとって、「ハットトリック」は実力を証明する功績でもあるが、そう簡単にはお目にかかれない。この企画『HAT-TRICK HEROES』では記憶に残る「ハットトリック」を紹介していく。

今回は、元ブラジル代表FWロマーリオ氏がバルセロナ時代に決めたハットトリックだ。

1993年夏にPSVからバルセロナに加入したロマーリオ氏は、移籍初年度のラ・リーガで33試合に出場し30ゴールを記録。5回のハットトリックを記録するなど、文字通り“無双”状態であった。

特に1994年2月19日に行われたラ・リーガ第24節のオサスナ戦では、段違いの活躍を見せ、チームの大勝に貢献している。

バルセロナの攻撃陣が爆発したこの試合、ロマーリオも躍動する。まずは3-1で迎えた54分、味方のパスから裏のスペースにロマーリオが抜け出すと、そのままドリブルでゴール前へ。細かいフェイントでGKのタイミングを外すと、鮮やかに相手をかわし、ゴールを決めた。

続いて60分、味方がキレのあるドリブルで左サイドを突破し、ボックス左まで侵入すると、グラウンダーのクロスが入る。相手DFとGKのちょうど間を通したパスに、ロマーリオが絶妙のタイミングで走り込んで合わせ、今度は味方との連携からゴールを決めてみせた。

最後は6-1で迎えた81分、ペナルティーアーク手前やや左の位置でバルセロナがFKを得ると、ロマーリオが直接FKを放つ。右足から放たれた狙いすましたシュートは、ゴール左上、GKもセーブ不可能な完璧なコースに決まり、圧巻のハットトリックを達成した。

試合はロマーリオの3得点を含む、大量8ゴールを挙げたバルセロナが、8-1と歴史的大勝を収めている。