チャンピオンズリーグ(CL)準々決勝1stレグ、レアル・マドリーvsリバプールが6日にアルフレド・ディ・ステファノで行われ、ホームのマドリーが3-1で先勝した。
 
ラウンド16で昨季8強のアタランタと対峙したマドリーは敵地での1stレグを1-0。さらに、ホーム開催の2ndレグを3-1で勝ち切り、2戦合計4-1のスコアで準々決勝進出を決めた。さらに、アタランタ戦後の直近のリーグ戦2試合ではセルタ、エイバルに快勝を収め、直近の公式戦11試合無敗(9勝2分け)。首位アトレティコ・マドリーと3ポイント差の3位で逆転でのリーグ連覇に向けても好位置に付ける。
 
今週末にバルセロナとの“エル・クラシコ”を控える中、先勝を狙う今回の一戦では負傷のカルバハル、セルヒオ・ラモス、アザールに加え、直前に新型コロナウイルスの陽性判定が出たヴァランが招集外となり、ミリトン、ナチョ、ヴィニシウスが代役を担った。
 
対するリバプールは前ラウンドで昨季4強のRBライプツィヒと対戦。両国間の新型コロナウイルスの感染防止対策の影響により、共に中立地であるハンガリーのブダペスト開催となった中、2戦共に2-0のスコアで連勝し、2戦合計4-0の完勝で突破を決めた。また、トップ4圏内と3ポイント差の7位に位置するプレミアリーグではウォルバーハンプトン、アーセナル相手に久々の連勝を飾り復調気配を漂わす。
 
3年前の決勝のリベンジを目指す敵地での初戦に向けては3-0で快勝した3日前のアーセナル戦から先発3人を変更。ミルナー、チアゴ、フィルミノに代えてワイナルドゥム、ナビ・ケイタ、ジョタが起用された。
 
2017-18シーズンのファイナル以来の再戦となる因縁の両雄がベスト4進出を懸けて対峙する第1ラウンド。共に[4-3-3]の布陣を採用した中、開始2分にはペナルティアーク付近でボールを収めたベンゼマが左足のミドルシュートで両チームを通じた最初のシュートを枠に飛ばした。
 
互いに様子見の入りを経て試合は徐々にホームチームが主導権を握っていく。要所で強度の高いプレスを敢行するアウェイチームに対して、クロースやルーカス・バスケスを起点に効果的なサイドチェンジや裏へのフィードを使うマドリーは10分過ぎに続けて決定機を創出する。
 
まずは11分、ロングフィードに抜け出した左サイドのヴィニシウスがボックス付近でマイナスの折り返しを供給。これに反応したモドリッチとワイナルドゥムが交錯するが、ここはノーファウルの判定。続く13分には左サイド深くでアレクサンダー=アーノルドを振り切ったメンディからのクロスをボックス左のヴィニシウスが頭で合わすが、これは惜しくも枠の右に外れた。
 
一方、カバク、ファビーニョを中心に守備では粘りの対応を見せるリバプールだが、持ち味のショートカウンターに繋がる良い形の守備ができず、遅攻の局面でも守勢の両サイドバックが高い位置を取れない影響で攻撃に厚みを出せず。完全に攻撃が停滞してしまう。
 
以降もマドリーペースが続く中、立ち上がりから存在感を示していたエルブランコの若武者が試合を動かす。27分、自陣中央右でフリーとなったクロースから狙いすましたロングフィードが供給されると、フィリップスとアレクサンダー=アーノルドの間に飛び出したヴィニシウスが胸トラップからうまくスピードに乗ってボックス内に持ち込んで同胞GKアリソンとの一対一を制した。
 
自分たちの流れの中で先制に成功したマドリーは37分、直前にマネが背後に抜け出したところをL・バスケスにファウル気味で止められたプレーが流されたことに不満を抱き集中が切れたリバプールの隙を突き2点目まで奪い切る。ハーフウェイライン付近の左サイドでボールを持ったクロースから左サイドのスペースを狙ったメンディへロングフィードが出る。DFアレクサンダー=アーノルドが戻りながらダイビングヘッドで中央にクリアしたボールをまんまとかっさらったアセンシオがGKアリソンの頭上を狙ったループシュートを放つ。これはアリソンに触られるも、こぼれ球を冷静に無人のゴールへ流し込み、自身の公式戦4試合連続ゴールとした。
 
完勝したアーセナル戦とは打って変わって攻守にインテンシティを欠く中で2点のビハインドを負ったリバプールは、42分に精彩を欠いたN・ケイタを諦めてチアゴを投入。だが、直後の43分にはカバクのGKへの短くなったバックパスをアセンシオに奪われてあわや3失点目というピンチを招くなど、以降もリズムを掴めず。前半に決定機はおろか1本のシュートも打てないままハーフタイムを迎えた。
 
互いに選手交代なしで臨んだ後半、ここまで全く良いところがなかったリバプールの出方に注目が集まった中、昨季のプレミアリーグ王者が反発力を見せる。
 
立ち上がりの51分、カウンターから中央を持ち上がったワイナルドゥムがボックス手前左のジョタに繋ぐ。ボックス内に切り込んだジョタは相手DFに寄せられてシュートをミートし切れないが、オフサイドラインぎりぎりでこぼれ球を収めたサラーがゴール前ですかさず左足でシュート。GKクルトワに触れるもクロスバーの内側を叩いたボールがゴールネットを揺らし、前回対戦で誰よりも悔しい思いをしたエジプト代表FWがチーム最初のシュートを貴重なアウェイゴールに結びつけた。
 
このゴールによってリバプールが息を吹き返し、ようやく戦前に期待された白熱の攻防が繰り広げられていく。互いにフィニッシュまで持ち込むオープンな展開がしばらく続いた中、先にゴールをこじ開けたのはまたしてもホームチームだった。
 
65分、右サイド深くでのスローインからゴールライン際でキープしたベンゼマがモドリッチにマイナスに落とすと、一瞬の加速でファビーニョを振り切って中央へ切り込んだモドリッチのグラウンダーパスに反応したヴィニシウスがDFフィリップスの股間を抜く右足のシュートをゴール右隅に突き刺した。
 
再び点差を広げたマドリーは直後の70分にアセンシオを下げてバルベルデを投入。中盤の守備強度を高めると共にボールの循環をよりスムーズにし、逃げ切りを意識した戦い方にシフト。対するリバプールは81分にカバク、ジョタを下げてシャキリ、フィルミノを同時投入し、ファビーニョとワイナルドゥムのポジションを1列ずつ下げて、より攻撃的な形で2点目のアウェイゴールを奪いに行く。
 
試合終盤にかけてはリバプールがボールを持って押し込み、マドリーが堅守速攻の形で応戦する、ここまでとは逆の展開に。リバプールの厚みのある攻撃が幾度も相手ゴールに迫ったものの、最後まで集中とハードワークを維持したマドリーのゴールを再びこじ開けることはできなかった。
 
そして、ヴィニシウスのドブレーテの活躍などによって3-1の勝利を収めたマドリーがアウェイゴール1つを与えたものの、大きなアドバンテージを手にした。一方、内容では圧倒されたリバプールだが、サラーが奪った貴重なアウェイゴールによって鬼門アンフィールドで戦う2ndレグに何とか望みを繋いだ。