ラ・リーガ第30節、レアル・マドリーとバルセロナによるエル・クラシコが、日本時間10日28:00にアルフレド・ディ・ステファノでキックオフされる。アトレティコ・マドリー(勝ち点66)を追走する両雄による、首位チームへの挑戦権懸けた今季2度目の伝統の一戦だ。

シーズン序盤、中盤はチャンピオンズリーグ(CL)のグループステージでの苦戦など、安定感を欠いた3位のマドリー(勝ち点63)。それでも、1月末のレバンテ戦の敗戦以降、フル稼働の中盤トリオ、絶好調のエースFWベンゼマに呼応するように若手の台頭や、バックアッパーに甘んじていた古株の奮闘によってチームとしての総合力を増し、目下公式戦12戦無敗(10勝2分け)と昨季終盤戦の安定感を取り戻している。そして、気づけば終盤戦に取りこぼしが目立ち始めたアトレティコとのポイント差を一気に縮め、逆転での連覇に向けて3ポイント差まで迫っている。

さらに、直近のCLでは優勝候補の一角に挙がるリバプールを相手にアウェイゴールこそ献上したものの、FWヴィニシウスの圧巻のドブレーテ、FWアセンシオの公式戦4試合連続ゴールによって3-1の完勝。ベスト4進出に王手をかけている。この完勝によって14日に控えるアンフィールドでの2ndレグに向けて大きなアドバンテージを手にしており、今回のクラシコに、より集中できる状態だ。休養十分の対戦相手に対してコンディション面の不利は否めないが、今シーズンの正念場となる連戦を良い形で乗り切るためにもうひと踏ん張りといきたい。

一方、スーペル・コパ決勝での敗退、CLラウンド16での早期敗退と一時はクーマン監督の進退問題も騒がしくなったバルセロナ。それでも、コパ・デル・レイでの劇的な決勝進出、直近のラ・リーガ6連勝によって首位アトレティコと1ポイント差の2位(勝ち点65)浮上と、ここに来て国内2冠達成に向けて好位置に付ける。また、マドリーと異なり、第35節にアトレティコとの直接対決を残しており、自力での逆転優勝の権利を有している。

今シーズンここまでは上位対決や接戦で勝ち切れない印象が強いものの、コパ・デル・レイでのグラナダ、セビージャ相手の劇的過ぎる勝ち上がりや、直近のバジャドリー戦でのFWデンベレの土壇場決勝点など、ここに来てチームとしての勝負強さを付け始めており、今回の一戦でも絶好調の宿敵を相手に勝負強さを発揮したい。

なお、昨年10月に行われたカンプ・ノウでの前回対戦では前半立ち上がりにMFバルベルデ、FWアンス・ファティと若手2選手がゴールを奪い合った中、後半半ばにDFセルヒオ・ラモスが決めた微妙なPKによるゴールでアウェイチームが勝ち越すと、これで流れを引き寄せたマドリーが試合終了間際にもMFモドリッチがダメ押しの3点目を奪い、昨季王者が貫録の3-1の勝利を収めている。

ちなみに、今回の一戦は当初、アントニオ・マテウ・ラオス氏が主審を務める予定だったが、筋肉系のケガによって急遽ヒル・マンサーノ氏に変更。マドリー担当試合は27勝4敗3分け、バルセロナ担当試合は16勝5敗6分けと、マドリーにとって相性が良い主審への変更が及ぼす影響にも注目だ。

◆レアル・マドリー◆
【4-3-3】
レアル・マドリー予想スタメン
(C)CWS Brains,LTD.
GK:クルトワ
DF:ルーカス・バスケス、ミリトン、ナチョ、メンディ
MF:モドリッチ、カゼミロ、クロース
FW:アセンシオ、ベンゼマ、ヴィニシウス

負傷者:DFカルバハル、セルヒオ・ラモス、ヴァラン、FWアザール
出場停止者:なし

出場停止者はいない。長期離脱中のカルバハルとセルヒオ・ラモス、新型コロナウイルスに感染しているヴァランに加え、アザールが招集メンバー外となり欠場する。

システムに関しては[4-3-3]の継続が濃厚も、相手の3バックに合わせて[3-5-2]を採用する可能性もありそうだ。その場合、マルセロを左ウイングバックに置き、アセンシオ、ヴィニシウスのいずれかをベンチに置く形となる。

◆バルセロナ◆
【3-4-3】
バルセロナ予想スタメン
(C)CWS Brains,LTD.
GK:テア・シュテーゲン
DF:ミンゲサ、F・デ・ヨング、ラングレ
MF:デスト、ブスケッツ、ペドリ、ジョルディ・アルバ
FW:メッシ、デンベレ、グリーズマン

負傷者:GKネト、MFコウチーニョ、FWアンス・ファティ
出場停止者:なし

出場停止者はいない。負傷者に関してはコウチーニョ、アンス・ファティ、ネトの3選手が欠場となる。その一方で、負傷明けのピケとセルジ・ロベルトが遠征メンバー入りを果たしている。

システムに関しては併用する[3-4-3]、[4-3-3]の双方の可能性がある。ただ、CLのパリ・サンジェルマンとの2ndレグに近い戦い方を想定し、前者の採用を予想。スタメンに関しては負傷明けのピケの起用法に注目。アジリティの問題を考えればベンチスタートが濃厚だが、3バックの中央に置くか、デ・ヨングを中盤に上げて4バックの右センターバックで起用する可能性も考えられる。

★注目選手
◆レアル・マドリー:MFルーカス・バスケス
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マドリーの注目プレーヤーは今やラ・リーガ屈指の右サイドバックに進化を遂げたバスケス。ここ数シーズンは右ウイングのバックアッパーなど、便利屋としての扱いが続いたバスケスだが、今季はDFカルバハルの負傷や若手ウイングの伸び悩みの影響もあり、公式戦33試合2ゴール7アシストの数字を残すなど、復帰後キャリアハイのシーズンを送っている。

シーズン序盤こそ右サイドバックとしての守備時のポジショニング、周囲との連携に不安を感じさせたが、シーズン後半を迎えた現在は直近のリバプール戦でFWマネとDFロバートソンのコンビを封殺するなど、一線級のアタッカーと対峙しても全く問題なく守れている。さらに、攻撃面においてもFWアセンシオやFWベンゼマとの良好な関係性から正確なクロス、絶妙なフリーランで攻め手としても機能している。

前回対戦ではナチョの負傷を受け、前半終盤にスクランブル投入された中、攻守両面で圧巻のパフォーマンスを披露し、勝利の立役者の1人となっており、今季のビッグマッチで存在感が光る29歳には守備ではFWグリーズマン、DFジョルディ・アルバという難敵への対応。攻撃ではアセンシオとの連携で決定機に絡む仕事が期待される。

◆バルセロナ:MFフレンキー・デ・ヨング
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バルセロナの注目プレーヤーはクーマンスタイルを体現する超万能型プレーヤー。バルセロナ加入2年目ながらそのプレー、リーダーシップでチームをけん引する23歳は、本職のインテリオール、ピボーテに加え、ここ最近ではセンターバックでも抜群の存在感を示している。

アヤックス仕込みの戦術理解度、テクニックに加え、驚異のアスリート能力まで有するコンプリートプレーヤーは、現チームの組み立てから繋ぎ、フィニッシュの局面まで絡む八面六臂の活躍を披露している。

現在は指揮官クーマンの現役時代を彷彿とさせるリベロとしてプレーしており、今回のクラシコにおいても守備面ではリスク管理、攻撃面ではビルドアップ、局面を変える攻め上がりが基本タスクとなる見込み。ただ、ビハインド時やリード時など刻々と変化を見せる試合展開の中で状況に応じた振る舞いができるオーガナイザーが試合の際を制する上で重要な役割を果たすはずだ。