ヨーロッパリーグ(EL)準決勝1stレグ、ビジャレアルvsアーセナルが、日本時間29日28:00にエスタディオ・デ・セラミカでキックオフされる。指揮官エメリの古巣初対戦に注目集まる、ファイナル進出を懸けた運命の第1ラウンドだ。

セビージャ時代にEL3連覇を成し遂げた智将エメリ監督の下、グループステージを順当に無敗の首位通過したビジャレアルは、決勝トーナメントに入ってもその勢いは止まらず。チャンピオンズリーグ(CL)敗退組のRBザルツブルク、ディナモ・キエフをいずれも連勝で破ると、準々決勝では前ラウンドでトッテナムを破ったディナモ・ザグレブにも連勝し、2015-16シーズン以来の4強入りを果たした。

国内リーグでは堅守を武器に前半戦はトップ4圏内を維持していたが、中盤以降の失速によって7位に転落し、トップ4フィニッシュの可能性がすでに消滅。さらに、EL出場権争いにおいてもレアル・ソシエダ、ベティスとのし烈な争いを繰り広げている。また、3月から4月初めにかけて公式戦6連勝とトップフォームを披露したが、直近のラ・リーガではアラベス、バルセロナ相手に連敗中だ。

対するアーセナルはグループステージを唯一の全勝で突破すると、決勝ラウンドではベンフィカ、オリンピアコス、スラビア・プラハという難敵相手に連勝突破を逃すも、しぶとい戦いぶりで順当に勝ち上がってきた。

ただ、国内リーグにおいてはビジャレアル同様に苦戦を強いられ、トップ4圏内と12ポイント差の10位と、逆転での来季CL出場権獲得は絶望的な状況だ。また、直近2試合では格下フルアムに土壇場で追いついてのドロー、守護神レノの痛恨ミスが響いたエバートン戦での敗戦と、こちらも2試合未勝利と勢いに乗れない状況で今回の大一番を迎えている。

なお、UEFAコンペティションの常連である両チームだが、意外にも今回が公式戦初対戦となる。ただ、前述のようにビジャレアルのエメリ監督は同クラブを率いる直前にアーセナルで指揮を執っており、在任時にはクラブ幹部、一部主力との確執も伝えられていた。それだけに今回の初対戦には並々ならぬ思いで采配を振るうはずだ。

◆ビジャレアル◆
【4-4-2】
ビジャレアル予想スタメン
(C)CWS Brains,LTD.
GK:ルジ
DF:フォイス、アルビオル、パウ・トーレス、ペドラサ
MF:チュクウェゼ、キャプー、パレホ、トリゲロス
FW:ジェラール・モレノ、アルカセル

負傷者:MFイボーラ
出場停止者:なし

出場停止者はいない。負傷者に関しては長期離脱中のイボーラを除き全選手が起用可能だ。

スタメンに関しては直近のバルセロナ戦からGKをカップ戦正GKのルジに戻し、左サイドバックをアルベルト・モレノからペドラサに変更する以外、同じメンバーの起用が想定される。ただ、対アーセナルという部分で布陣の変更やモイ・ゴメスや古巣対戦のコクランの抜擢などの可能性もありそうだ。

◆アーセナル◆
【4-2-3-1】
アーセナル予想スタメン
(C)CWS Brains,LTD.
GK:レノ
DF:チャンバース、ホールディング、パブロ・マリ、ジャカ
MF:トーマス、セバージョス
MF:サカ、ウーデゴール、スミス・ロウ
FW:ラカゼット

負傷者:DFダビド・ルイス、ティアニー、FWラカゼット、オーバメヤン
出場停止者:なし

出場停止者はいない。負傷者に関しては軽傷やマッチフィットネスを抱える前述の4選手すべてがトレーニングに復帰しており、試合には絡める状況だ。ただ、再離脱のリスクを考慮し、ラカゼット、オーバメヤンを除く2選手が先発で起用される可能性は低いと思われる。

スタメンに関しては中5日という休養期間を考慮し、エバートン戦のメンバーをベースに数選手の変更に留まるとみる。エンケティアに代わってラカゼット(オーバメヤン)が最前線に入り、ペペ(スミス・ロウ)に代わって前節戦列復帰のウーデゴールの起用を予想する。

★注目選手
◆ビジャレアル:FWジェラール・モレノ
Getty Images
ビジャレアルの注目プレーヤーはエースストライカーのジェラール・モレノ。昨季、キャリアハイの18ゴールを挙げ、スペイン人最多得点者に与えられるサラ賞を初受賞した28歳はエメリ新監督を迎えた新生イエローサブマリンをけん引。今季は右ウイング、センターフォワードを主戦場にチーム戦術がより守備に傾いた中でもゴールを量産。すでにリーグ戦ではキャリアハイ更新の20ゴールを挙げており、2年連続のサラ賞に加えピチーチ獲得の可能性も残す素晴らしい活躍を見せている。

今シーズンのELでは本格参戦となった決勝トーナメントの6試合で6ゴール3アシストと圧巻のスタッツを残し、直近は3試合連続ゴール中だ。エメリ監督の性格を考えれば、ホームとはいえ守備的なプランが見込まれる中、守備に問題を抱える相手を出し抜く決定的な仕事が期待される。

◆アーセナル:MFマルティン・ウーデゴール
Getty Images
アーセナルの注目プレーヤーは復帰間近の司令塔だ。今年1月の加入以降、質の高いフリーラン、パス精度、守備時の献身的且つスマートな動きでチームの攻守のクオリティを大きく引き上げたノルウェー代表MF。とりわけ、今年3月の代表ウィーク以前には絶対的な司令塔として抜群の存在感を放った。ただ、その代表ウィークに負った右足首の負傷でしばらく離脱が続いたことで、FWラカゼットへの依存がさらに強まったチームは失速傾向に陥っている。

そういった中、直近のエバートン戦で20分あまりの出場ながら戦列復帰を果たしたウーデゴールにはここから再びチームを上向きに持っていく仕事が期待される。レアル・ソシエダ時代の昨季を含め、慣れ親しんだスペイン勢との対戦においてMFトーマスやMFセバージョスらと共に違いを生めるか。