「やっぱりハジけちゃってる」そんな風に私が頭を抱えていたのは火曜日、グループリーグ2試合を札幌で終えた後、月曜にオリンピック選手村に入ったスペイン代表のペドリ(バルサ)とダニ・オルモ(ライプツィヒ)が同胞の卓球女子選手たちとピンポンに興じている動画を見つけた時のことでした。いやあ、確かにこの2人は大人のユーロ2020にも参加して、6月の頭から、1カ月以上もラス・ロサス(マドリッド近郊)のサッカー協会施設に缶詰。広い敷地内でキックボードに乗ったり、散歩ぐらいはできたんですが、試合で移動する以外、外食も数回の決起ランチだけ、家族や友人を呼ぶこともできないという、単調な生活を続けていましたからね。

準決勝でイタリアに負けた後には1週間弱のミニバケーションをもらったものの、すぐにオリンピック代表に加わって日本へ移動。入国してからはホテル暮らしが続き、それこそ札幌では1人部屋の自室を出ることすら憚れる雰囲気だったようで、そんな環境が2週間近くも続いていたとなれば、オジャルサバル(レアル・ソシエダ)も「何日もチームは今みたいな状況で上手くやってるけど、cambiar de aires es positivo y vivir una experiencia como lo de la Villa es bueno/カンビアル・デ・アイレス・エス・ポシティボ・イ・ビビール・ウナ・エクスペリエンシア・コモ・ロ・デ・ラ・ビジャ・エス・ブエノ(空気を変えるのはポジティブだよ。選手村みたいな経験をするのもいい)」と言っていたんですけどね。

今度はチームメート数人と一緒のシェアハウス、その上、選手村内は自由に動けるため、チーム外の人たちと交流したくなる気持ちもわかりますが、ちょっと待って。いくらグループリーグ突破に王手をかけたとはいえ、最近は選手、関係者らから、連日のようにコロナ陽性者判明の報告が。チームには22人の選手がいるとはいえ、東京の病院で診察してもらったセバージョス(レアル・マドリーから昨季はアーセナルにレンタル)は重度2の足首ネンザで通常なら、全治3~4週間ですし、ミンゲサ(バルサ)はハムストリングのケガが意外と軽かったとはいえ、グループ3節はちょっと難しい感じですからね。うっかり誰かが感染しようものなら、手痛い戦力ダウンとなるのは必至。

大体がして、コロナなど誰も知らなかった2012年のロンドン・オリンピックでも選手村に泊まったスペイン代表でしたが、開会式の入場行進に参加できたことだけがいい思い出で、グループリーグでは日本、ホンジュラス、モロッコ相手に1勝もできず。最下位敗退するダメダメぶりだった前例もありますからね。唯一、オリンピックで優勝した1992年のバルセロナ大会のチームは準決勝までバレンシアで合宿し、カンプ・ノウでの決勝のため、バルセロナ入りしても選手村には泊まらなかったなどと聞くと、水曜午後1時(日本時間午後8時)からのアルゼンチン戦は会場が埼玉スタジアムですし、別に選手村滞在にこがわることもないような気がしますが…ま、彼らもオリンピックのお祭りムードに少しは浸りたいんでしょうかね。

え、それで日曜のオーストラリア戦ではスコアレスドローだったエジプト戦より、スペインのプレーは進歩していたのかって?いやあ、そうともはっきり言えなくて、デ・ラ・フエンテ監督は初戦のスタメンから、負傷の2人に加え、アセンシオ(マドリー)、ミケル・メリノ(レアル・ソシエダ)、ミランダ(ベティス)をスビメンディ(レアル・ソシエダ)、オスカル・ヒル、プアド(エスパニョール)、ソレル(バレンシア)、ククレジャ(ヘタフェ)に代えてきたんですけどね。やはりゴールがなかなか入らない病は改善しておらず、前半20分にはオジャルサバルのシュートがゴールバーに当たる惜しいシーンもあったものの、0-0のままでハーフタイム入り。後半になると、プアドからブライアン・ヒル(昨季はセビージャからエイバルにレンタル、火曜にトッテナムへの移籍が発表)、ソレルからアセンシオ、オスカル・ヒルからラファ・ミール(昨季はウォルバーハンプトンからウエスカにレンタル)へと、アタッカーを増やしていったんですが、シュートは撃つものの、一向に得点にならないんですから、どうしたものやら。

それこそ、「Generamos mucho juego y ocasiones y evidentemente, nos cuesta hacer gol/ヘネラモス・ムーチョ・フエゴ・イ・オカシオネス・イ・エビデンテメンテ、ノス・クエスタ・アセール・ゴル(沢山、チャンスを作り出すプレーはあったが、明らかにウチはゴールを入れるのに苦労している)」とデ・ラ・フエンテ監督が認めていた通りだったんですが、半分、私もユーロ同様、2試合連続ドロー発進になるのかと諦めかけていた後半36分、とうとう天啓が訪れたんです!まだ、プレシーズンモードで調子が上がっていないかに見えていたアセンシオが右から上げたクロスをオジャルサバルが敵の長身DF2人に挟まれながらヘッド。これがGKグローバー(メルボルン・シティ)を破り、先制点になってくれたから、有難いじゃないですか。

この1点がモノを言って、初勝利を挙げたスペインだったんですが、いやあ、パウ・トーレス(ビジャレアル)など、「porque era imposible que presionaran así los 90 minutos/ポルケ・エラ・インポシーブレ・ケ・プレシオナラン・アシー・ロス・ノベンタ・ミヌートス(90分間、ああいう風にプレスをかけ続けるのは不可能なんだから)、相手がリズムを