2021-22シーズンのチャンピオンズリーグ(CL)グループステージが9月14日に開幕する。ここではグループステージ初日となるグループE〜Hの初戦の展望を紹介していく。

◆バルサが屈辱大敗のリベンジ期す〜グループE〜
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今回の開幕節で屈指の好カードとなるのが、バルセロナとバイエルンの因縁対決だ。

両者は2019-20シーズンの準々決勝で対戦。その際、拮抗した戦いが予想されたものの、バイエルンがプレー強度でバルセロナを攻守両面で圧倒し、猛烈なハイプレスから幾度もビルドアップのミスを突き、マイボール時も脆弱な相手のプレスを難なくいなして8-2という驚愕のスコアで歴史的な大勝を収めた。その前回対戦から共にクーマン、ナーゲルスマンと指揮官を変更した中、約1年ぶりに再戦を果たす。

カンプ・ノウで一昨季のリベンジを狙うバルセロナは、今シーズンここまでのリーグ戦を2勝1分けの無敗と上々のスタートを飾った。諸刃の剣となっていたエースFWメッシの退団により、オランダ人指揮官が志向する攻守一体型のスタイルに舵を切ったが、ここまで多くの負傷者に悩まされており、開幕戦のレアル・ソシエダ戦を除き低調なパフォーマンスに終始している。とりわけ、アスレティック・ビルバオ戦では相手のハイプレスに対してビルドアップのミスが目立っており、同様のアプローチを採用するであろうバイエルン相手に改善が求められる。

一方でW杯南米予選の影響で先週末に開催予定だったセビージャ戦が延期となっており、コンディション面では圧倒的に有利だ。前線に多くの負傷者が目立っている中、新天地デビューが見込まれるFWルーク・デ・ヨングと新エース候補デパイのオランイェコンビのプレーに期待したい。

対するバイエルンはナーゲルスマンの新スタイル浸透はやや遅れているものの、目下公式戦5連勝中と好調を維持。先週末のリーグ戦では指揮官の古巣RBライプツィヒを4-1で粉砕。FWレヴァンドフスキやMFキミッヒ、MFミュラーら主力に加え、18歳MFミュージアラが好パフォーマンスを見せており、敵地でのバルセロナ撃破に向けて大きな死角は見当たらない。

また、2強の牙城崩しを狙うディナモ・キエフとベンフィカは、この直接対決で共に勝ち点3奪取を目指す。昨季ウクライナ王者は開幕から6勝1分けの無敗で首位を快走。先日のW杯欧州予選でフランス代表相手に互角以上の戦いを演じたウクライナ代表の主力選手たちも好調を維持している。一方、ベンフィカも開幕5連勝スタートとホームチームに劣らず、絶好調だ。今回の一戦では古巣対戦となるウクライナ代表FWヤレムチュクのプレーにも要注目だ。

【グループE】
9/14(火)
《28:00》
バルセロナ vs バイエルン
ディナモ・キエフ vs ベンフィカ

◆EL王者とアタランタが激突〜グループF〜
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ヤング・ボーイズを除く三つ巴の争いが予想されるグループFでは、昨季のヨーロッパリーグ(EL)王者であるビジャレアルと、大会初出場から2シーズン連続で決勝トーナメントに進出しているアタランタの直接対決が行われる。

昨季、ELマイスターの異名を持つエメリ監督の下でEL初優勝を飾ったビジャレアルは、久々のCL参戦に向けて主力の慰留に加え、積極補強を敢行。今季ここまでのリーグ戦では3試合連続ドローに、チェルシーとのUEFAスーパーカップもPK戦の末に敗戦と未勝利が続く。だが、そのチェルシー戦、直近のラ・リーガのアトレティコ・マドリー戦では堂々たるパフォーマンスを見せており、新戦力補強が目立った攻撃陣の歯車さえ嚙み合えば、すぐに勝ち星を重ねていくはずだ。なお、先週末のリーグ戦は前述のバルセロナと同様の理由で延期となっており、コンディション面では圧倒的に優位だ。

対するアタランタは今夏の移籍市場で守護神ゴッリーニ、ディフェンスリーダーのロメロが流出したものの、GKムッソやDFデミラル、DFロヴァート、MFコープマイネルスといった実力者を補強。ただ、セリエA開幕3試合では1勝1敗1分けとスタートダッシュに失敗。直近のフィオレンティーナ戦では今季初黒星も喫している。得点源のFWムリエルの長期離脱という報せも届いており、やや重さが見受けられるFWサパタやMFイリチッチ、MFペッシーナら攻撃陣の奮起に期待したいところだ。

また、その2強とグループステージ突破を争うマンチェスター・ユナイテッドは、ヤング・ボーイズとのアウェイゲームでグループステージの戦いをスタートする。今夏の移籍市場ではDFヴァラン、FWサンチョという意中の2選手に加え、FWクリスティアーノ・ロナウドが12年ぶりの電撃復帰。そのC・ロナウドは再デビュー戦となった直近のニューカッスル戦で決勝点を含む2ゴールの活躍をみせ、改めて健在ぶりを証明した。さらに、アシスト量産中のMFポグバ、安定感抜群のMFブルーノ・フェルナンデスとスイス王者相手に大量得点を予感させる。

【グループF】
9/14(火)
《25:45》
ヤング・ボーイズ vs マンチェスター・ユナイテッド
《28:00》
ビジャレアル vs アタランタ

◆今後の行方占う重要な初戦〜グループG〜
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実績で頭一つ抜けるセビージャを除き、混戦必至のグループGは、今回の初戦が今後の突破争いの行方を大きく左右することになる。

本命のセビージャはプレーオフを制したオーストリア王者のレッドブル・ザルツブルクと初戦を戦う。ラ・リーガでは開幕から2勝1分けの無敗スタートを飾ったが、攻撃やビルドアップの部分で少なくない改善点も見受けられた。ただ、今回の初戦に向けては週末のバルセロナ戦が延期となったことで、良い状態で臨めそうだ。セビージャでは鮮烈デビューを飾ったMFラメラや、FWラファ・ミル、MFデラネイといった新戦力、ザルツブルクではビッグクラブ注目のFWアデイェミ、MFアーロンソンといった若手タレントのプレーに注目したい。

そのセビージャと共に突破を狙う昨季フランス王者のリールは、昨季ブンデスリーガ4位のヴォルフスブルクとの初戦に挑む。パリ・サンジェルマンを抑えて昨季リーグ・アンを制したリールだが、前指揮官ガルティエの退任によってグーヴェネック新監督の下でシーズンをスタート。ここまでのリーグ戦では1勝2敗2分けと厳しい滑り出しに。守護神メニャンの退団によってここまで全試合で失点しており、今回の一戦では守備の改善と共に自慢の攻撃陣の力でより多くのゴールを奪いたい。

一方、リール同様にグラスナーからファン・ボメルの指揮官を入れ替えたヴォルフスブルクは、ここまで開幕4連勝でバイエルンを抑えてリーグ首位に立つ。昨季からメンバーを入れ替えた攻撃はやや湿りがちも、開幕4試合でわずかに1失点と昨季同様に堅守は健在だ。今回のアウェイゲームでも自分たちの戦いを貫き勝ち点3を持ち帰りたい。

【グループG】
9/14(火)
《25:45》
セビージャ vs ザルツブルク
《28:00》
リール vs ヴォルフスブルク

◆王者チェルシーの初陣、ユーベは新体制初白星懸かる〜グループH〜
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昨シーズンの王者チェルシーと強豪ユベントスが同居するグループHでは、その2強が揃って格下との対戦でグループステージの戦いをスタートする。

ディフェンディングチャンピオンとして今大会に臨むチェルシーは、プレミアリーグの開幕4試合で3勝1分けの無敗と最高のスタートを飾っている。智将トゥヘルの戦術がより浸透している中、唯一のウィークポイントだった前線に世界屈指のストライカーであるFWルカクを獲得し、更なるスケールアップを遂げた。

ロシア王者ゼニトをホームで迎え撃つ今回の一戦では、週末のリーグ戦でトッテナムとのダービーを控えており、若干のターンオーバーが想定される。攻守両面で抜群の安定感を誇るブルーズに死角は見当たらないが、東京五輪でブラジルの金メダルに貢献したFWマウコム、MFクラウジーニョら好タレントを擁する曲者相手に油断せずに戦いたい。

一方、智将アッレグリを再招へいし、C・ロナウドが電撃退団したユベントスは、セリエA開幕3試合で2敗1分けの未勝利と厳しい船出に。以前からスロースターターとして知られるアッレグリ監督だが、直近のナポリ戦の敗戦は別として格下相手に結果が出ていない点は気がかりだ。

対戦相手のマルメは堅守速攻を徹底するアウェイチームにとっては攻略が難しい難敵と言われるが、C・ロナウド不在の攻撃陣は相手の堅牢な守備ブロックを攻略して指揮官に復帰後初白星をプレゼントできるか。

【グループH】
9/14(火)
《28:00》
マルメ vs ユベントス
チェルシー vs ゼニト

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