プレミアリーグ第5節、トッテナムとチェルシーによる“ロンドン・ダービー”が、19日にトッテナム・ホットスパースタジアムで行われ、アウェイのチェルシーが0-3で勝利した。
 
ヌーノ新監督の下、開幕3試合連続クリーンシートで3連勝という最高のスタートを切ったトッテナム。しかし、前節のクリスタル・パレス戦では低調な内容で0-3の完敗を喫した。さらに、数人の主力を起用してバウンスバックを図ったヨーロッパ・カンファレンスリーグ(ECL)のスタッド・レンヌ戦では振るわない内容でのドローと早くも失速気配漂う中、優勝候補とのダービーを迎えた。前節のパレス戦からは先発4人を変更。負傷のルーカス・モウラと出場停止のタンガンガに加え、ウィンクスとスキップがベンチスタートとなり、隔離明けのロメロ、ロ・チェルソのアルゼンチン代表コンビと、負傷明けのソン・フンミンがエンドンベレと共にスタメンに入った。
 
一方、プレミアリーグ開幕から公式戦4勝1分けの無敗を継続するチェルシーは、ここまで流れの中では無失点と、昨季同様に守備の安定感が際立つ。さらに、新エースストライカー候補のFWルカクはここまで4戦4ゴールを記録。前節のアストン・ビラ戦、チャンピオンズリーグ(CL)初戦のゼニト戦(1-0)でも決勝点を挙げるエースの仕事を見せている。EFLカップのビラ戦を挟んでマンチェスター・シティとの今季初対決を控える中、敵地でのダービーに向けては、ゼニト戦から先発3人を変更。負傷の守護神メンディの代役にケパが入ったほか、リース・ジェームズとツィエクに替わってチアゴ・シウバ、ハヴァーツが起用された。
 
トッテナムの歴代最多得点記録保持者であり、チェルシーにも在籍したイングランドのレジェンドストライカーのジミー・グリーブス氏(享年81)の逝去という突然の訃報が舞い込んだ中で行われた今回のダービー。
 
試合はホームサポーターの盛大な後押しを武器にトッテナムが前から激しい圧力をかけて押し込む入りを見せる。キックオフから数分ではセットプレーの二次攻撃やケインの直接FKで相手ゴールに迫る。
 
以降はチェルシーが徐々にボールの主導権を奪い返して試合はより拮抗。15分にはチェルシーのロングカウンターが発動し、自慢の3トップが3対2の数的優位で相手ボックス付近まで運ぶ。ボックス右のルカクから中央のマウントへ短く折り返されると、ここでマウントが右足を振り抜くが、ここはDFエメルソンの身体を張ったシュートブロックに阻まれた。
 
その後は互いに強度の高い相手の守備を要所で剥がし、大きく局面を変える縦に速い攻めから先制点に迫っていく。20分にはデレ・アリがうまく潰れた形からトッテナムのカウンターが発動。ボックス左までフルスプリントで運んだレギロンがロ・チェルソへのラストパスを選択するが、これはDFリュディガーの見事なブロックに遭う。さらに、33分にはエンドンベレ、ロ・チェルソ、ソン・フンミンと中央できれいにパスが繋がり、韓国代表FWに絶好機も、ここはGKケパの勇敢な飛び出しに阻まれた。
 
一方、よりボールを動かして攻撃に手数をかけるチェルシーは、ルカクの確度が高いポストワークを軸に意表を突いて攻撃参加したクリステンセンのミドルシュート、マルコス・アロンソのクロスにハヴァーツが飛び込むなど、こちらも際どい場面を創出する。
 
前半終盤にかけてはトッテナムがボール保持率を高めていくが、チェルシーもチアゴ・シウバやジョルジーニョを軸に穴を作らせず。やや膠着状態に陥った中でハーフタイムに突入した。
 
迎えた後半、先に動いたのはチェルシー。マウントを下げてカンテを投入し、ジョルジーニョをアンカーに配した中盤逆三角形の[3-5-2]の布陣にシフト。そして、キックオフ直後にはチアゴ・シウバのロングフィードに反応したマルコス・アロンソが、ボックス左角度のないところから見事な左足のダイレクトボレーシュートを放ち、この試合最初の枠内シュートを放つ。
 
そして、良いリズムでの入りに成功したアウェイチームは直後に先制点を奪う。49分、左CKの場面でキッカーのマルコス・アロンソが左足アウトスウィングで入れた浮き球のボールを、ボックス外から勢いを持ってゴール前に入ってきたチアゴ・シウバがデレ・アリらに競り勝って見事なヘディングシュートをゴール右隅へ流し込んだ。
 
後半早い時間帯の先制点によって勢いづくチェルシーは、布陣変更に対応し切れない相手の隙を突いて畳みかける攻めを見せる。53分にはカウンターから左サイドのアスピリクエタからのクロスを、ファーに詰めたマルコス・アロンソがゴール至近距離からシュート。だが、これはDFダイアーの決死のゴールカバーに阻まれる。
 
それでも、57分には再びカウンターからの流れで相手を押し込んでボックス手前中央でコバチッチから横パスを受けたフリーのカンテが右足のミドルシュートを放つ。これがゴール前のDFダイアーに当たって大きくコースが変わると、右ポストの内側を叩いて逆のサイドネットに決まった。
 
セットプレーと不運な形での連続失点によって2点のビハインドを背負うことになったトッテナムは、62分にロ・チェルソとエンドンベレの今季リーグ戦初先発組を下げてブライアン・ヒルとスキップを同時投入。この交代で中盤の配置に変化を加えた中、64分には中央で仕掛けたケインが味方をオトリに後半最初の枠内シュートを放つ。以降もリスクを冒してゴールを奪いに行くが、守備時に[5-3-2]の堅固な守備ブロックを敷くアウェイチームの堅守を前に攻めあぐねる状況が続く。
 
一方、危なげなくゲームをコントロールするチェルシーは強引な相手の仕掛けを冷静に撥ね返しながらカウンターでトドメの3点目を狙う。70分にはハヴァーツを下げてヴェルナーを投入し、カウンターの脅威を増していく。75分にはマルコス・アロンソのCKをチアゴ・シウバがドンピシャのヘッド、81分にはボックス左に抜け出したヴェルナーと続けて決定機を迎えるが、ここはGKロリスのビッグセーブに阻まれる。
 
その後、相手の攻勢を防ぐのが精いっぱいで全く攻撃に出られないトッテナムに対して、まだまだ元気なチェルシーは試合終盤にかけても果敢にゴールを狙う。そして、試合終了間際の92分には右CKの二次攻撃からボックス右でヴェルナーが折り返したボールを、中央のリュディガーが抑えの利いた右足のボレーで合わせ、勝利を決定づける3点目とした。
 
そして、試合はこのままタイムアップを迎え、前半はダービーらしい互角の展開も後半45分間に地力の差を見せつけたチェルシーが敵地で3-0の快勝。開幕からの無敗を継続し、次節王者シティとのビッグマッチを首位で迎えることになった。

一方、ダービーに力負けのトッテナムはリーグ連敗で次節アーセナルとのノースロンドン・ダービーに臨む。

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