プレミアリーグ第35節、エバートンvsチェルシーが1日にグディソン・パークで行われ、ホームのエバートンが1-0で勝利した。

ランパード監督の古巣対決に注目が集まった18位のエバートン(勝ち点29)と、3位のチェルシー(勝ち点66)の一戦。

前節、マージーサイド・ダービーに敗れ、2戦未勝利のエバートンは、消化試合が少ないものの、浮上のきっかけを掴めぬ苦しい状況が続く。そういった中、指揮官の古巣をホームで迎え撃ったこの一戦ではダービーから先発2人を変更。キーンとアランに代えてミナ、デルフを起用した。

一方、先週末のウェストハムとのダービーでホームでの公式戦連敗を「3」でストップしたチェルシー。しかし、ミッドウィークに前倒し開催となったマンチェスター・ユナイテッド戦では敵地で優勢に試合を進めながらも、決定力を欠いて1-1のドロー。依然としてトップ4フィニッシュは堅いが、シーズン最終盤に入ってやや勢いを失っている。

下位相手に2試合ぶりの白星を目指したアウェイゲームでは、ユナイテッド戦からカンテに代えてロフタス=チークを起用した以外、同じメンバーで臨んだ。ただ、前線の構成をマウントのトップ下、ハヴァーツとヴェルナーの2トップという形に変更した。

エバートンは直近のマージーサイド・ダービーと同様のアプローチを見せ、チェルシーにボールの主導権を譲って堅守速攻で応戦する形を取った。

これにより、70%を超えるボール支配率となったチェルシーはマウントと、ハヴァーツ、右サイドのリース・ジェームズを起点に相手のコンパクトな[4-5-1-]の守備ブロック攻略を図る。

外と内を織り交ぜた仕掛けで揺さぶりをかけるものの、前節のリバプール戦同様にコンパクトな陣形、球際での強度の高い守備を見せるエバートンの守備に苦戦。逆に、相手が狙うロングカウンターの形に持ち込まれると、グレイやゴードンにボックス付近まで持ち込まれて際どいシュートを浴びる。

前半半ばから終盤にかけても互いにフィニッシュの数が少なく、球際のバトルが強調される展開が続く。その中でややフラストレーションを募らせるチェルシーは、ホームチームの挑発に乗ってしまいカードの枚数が増えていく。そして、ややエバートンの思惑どおりに進んだ試合はゴールレスでの折り返しとなった。

迎えた後半、チェルシーはジョルジーニョを下げて負傷明けのコバチッチを最初の交代カードとして切る。

一方、前半同様のメンバーで臨んだエバートンはキックオフ直後に電光石火の先制点を奪った。47分、相手陣内右サイドでのスローインの流れから一度はチェルシーにボールが渡るも、ペナルティアーク付近のDFアスピリクエタに猛然とプレスをかけたリシャルリソンが引っかける。このこぼれをグレイがワンタッチで落とすと、リシャルリソンがボックス内でGKとの一対一を制した。

相手のミスを突いて先制に成功したエバートンは直後にも決定機を創出。49分、先制点と似たような位置でのスローインからゴードンが巧みなボディフェイクでDFを振り切ってボックス中央に走り込むグレイに繋ぐと、うまくワンタッチでコースを変えたボールをボックス左でフリーのミコレンコがシュート。だが、このシュートは惜しくも枠を外れた。

相手のシュートミスに救われて辛くも連続失点を免れたチェルシーはここから反撃を開始。全体の動きの量、ギアを上げて相手陣内の深い位置まで侵攻。失点に関与したアスピリクエタも高い位置を取ってボックス内で果敢な仕掛けを見せる。

そして、攻勢を仕掛ける中で58分には左サイドからマルコス・アロンソが入れたクロスをボックス内のハヴァーツが丁寧に落としてペナルティアーク付近のマウントが渾身のボレーシュート。これが左ポストを叩くと、ボックス右でフリーのアスピリクエタがすかさず押し込みにいくが、ゴール右隅を捉えたシュートはGKピックフォードが驚異的な反応ではじき出した。

さらに、このプレーで得た右CKではファーサイドでルーズボールに反応したリュディガーがゴール至近距離からシュートを放ったが、今度はピックフォードが魂の顔面セーブで阻んだ。

相手守護神の驚異的なプレーに同点ゴールを阻まれたが、後半に入って攻撃に勢いが出てきたチェルシーは68分にヴェルナーとアスピリクエタを下げてツィエク、プリシッチの投入で、さらに前がかる。

一方、前半同様に重心を後ろに置きながらも前がかる相手の背後を取って幾度か決定的なカウンターを繰り出すエバートンだが、最後のところで決め切れない。これを受け、デルフやリシャルリソンを下げてアラン、ロンドンとフレッシュな選手の投入で逃げ切りを図る。

その後、試合終盤にかけては攻めるチェルシー、守るエバートンという構図がより明確となった中、最終的にチェルシーが押し切るかに思われたが、守護神ピックフォードを中心に残留へ向けて気迫こもったパフォーマンスを最後まで続けたホームチームが、最後までゴールを割らせず。

タイムアップの笛と共にグディソン・パークに集まったサポーターから歓喜の叫び、労いの拍手が降り注ぎ、ランパード率いるトフィーズが会心の勝利を収め、逆転での残留に望みを繋いだ。