Jリーグは21日、実行委員会を開催。メディアブリーフィングでは、「声出し応援」の2試合に関する報告が行われた。

2020年1月に新型コロナウイルス(COVID-19)が世界中に蔓延し始めると、Jリーグも中断期間を設けるなど対応。NPBとの協力により「新型コロナウイルス対策連絡会議」を実施。実に2年以上にわたって現在も月に2回開催されている。

そんな中、観客の入場制限解除など徐々に緩和に向かっている中、スタジアムでの「声出し応援」再開に向けて実証検証が行われた。

実施されたのは、6月11日のYBCルヴァンカッププレーオフステージ第2戦の鹿島アントラーズvsアビスパ福岡、12日の明治安田生命J2リーグ第21節の東京ヴェルディvsいわてグルージャ盛岡の2試合。いずれも「声出しエリア」を設けて2年ぶりにスタジアムに声援とチャントが戻ってきた。

検証結果は鹿島vs福岡で声出しエリアのマスク着用率は99.7%、東京Vvs岩手では99.8%となっており、水分補給以外ではマスクは外されていなかったという。

また、今回は格子状(自分を中心に回りを囲む8席が空席)に座席を設けていたが、観客間の距離も97%と94.5%が守っており、守っていないケースのほとんどが子供が親の近くにいるというケースだったという。

その他、CO2濃度も一般席とほとんど変わらず、空気が停滞することはなかったとのこと。また、声出しの割合は88〜95分と、長い時間声出しがされていたという。

国立研究開発法人 産業技術総合研究所の保高徹生氏は今回の2試合での検証結果について「結果が良すぎて改善することはほとんどない」とコメント。想定していた以上の結果が残り、一定の手応えを感じたとのこと。「観客の皆さんの協力が大きかった」と、声出しエリアを含めて、意識の高さが良い結果をもたらせたとした。

ステップ2として7月にはより多くの試合で「声出し応援」が導入される中、座席は市松状に変更。より観客を動員しての実施となる中、保高氏は「リスクはあまり変わらないと予想できる」としていた。

今回の結果を受け、Jリーグの窪田慎二理事がコメント。なるべく早く元の姿に戻していく方針ながらも、一歩ずつ慎重に行っていくとした。

「我々としては2019年以前の100%入場でマスクなしで声の出せる環境を取り戻したいと考えていて、ステップバイステップでやっています。ステップ1は順調にスタートが切れたと思います」

「クラブ、サポーターの皆さんのご理解ご協力のおかげで良いスタートが切れました」

「このステップを始めるにあたり、スポーツ庁をはじめとする関係省庁のご理解もありました」

「コロナ禍にあっては外国人選手の入国など、関係省庁のご理解をいただいています。ステップをスピードアップして、ステップバイステップでやっていき、1日も早く2019年の状況に戻したいと思います」

ただ、「声出しあり」となった場合は、現在の政府方針ではスタジアムを満員にすることは不可能。この先は、観客動員とのジレンマも生まれてくることになりそうだが、まずは順調なスタートを切ったといって良いだろう。