JリーグYBCルヴァンカップ準々決勝第1戦、セレッソ大阪vs川崎フロンターレが3日にヨドコウ桜スタジアムで行われ、1-1のドローに終わった。

グループステージでは鹿島アントラーズ、ガンバ大阪、大分トリニータと同居したAグループを2位で通過したC大阪。公式戦でも8戦無敗と好調を維持するチームは、2-0で勝利した直近のアビスパ福岡戦から先発2人を変更。マテイ・ヨニッチと山田寛に代えて西尾、上門を起用した。なお、小菊監督の新型コロナウイルス陽性判定を受け、高橋大輔コーチが暫定で指揮を執った。

一方、ACL参戦に伴い、今ラウンドからの参戦となる川崎F。先月の中断明け以降、クラブ内でのコロナ感染者続出により、苦しい台所事情を強いられるチームは、直近の浦和レッズ戦では通常7人登録のベンチメンバーを5人しか登録できず、その内の3人がGKという異常事態。そのスクランブル体制で臨んだ一戦を1-3で落とした。今回の一戦では先発3人を変更。ジェジエウ、家長、レアンドロ・ダミアンをベンチに置き、山村と宮城と共に、特別指定選手の山田新(桐蔭横浜大)がデビューを飾ることに。なお、ベンチメンバーは7人揃うも、引き続きGK3人というスクランブル体制となった。

今季リーグ戦ではホームチームが2戦全勝を飾っている今カード。ヨドコウ桜スタジアムで初めて声出し応援が解禁となった中、良い雰囲気で試合はスタートする。

立ち上がりはシンプルに相手の背後を狙うアウェイチームが押し込む入りを見せるが、時間の経過と共にリーグ戦でシーズンダブルを決めているホームチームが押し返し、逆に主導権を握った。

遅攻の場面では相手を崩し切るには至らずも、奥埜と鈴木のボランチコンビを起点としたアグレッシブ且つ、連動性のあるプレスでミスを誘い、カウンターを繰り出す。さらに、前回対戦でも機能したセットプレーで続けてフィニッシュまで持ち込んでいく。

16分にはセットプレーの二次攻撃から西尾、20分にはショートカウンターから上門が得意のミドルシュートを狙うが、相手守備陣の身体を張った守備に阻まれる。さらに、27分には右のハーフスペースを使った良い崩しから為田、上門と決定的なシュートを続けて放つが、ここはGKチョン・ソンリョンの圧巻のビッグセーブに遭う。

すると、立ち上がり以降、守勢を強いられた川崎Fが守護神のビッグプレーに応える先制点を奪った。33分、右サイドをドリブルで持ち上がった宮城が絶妙なタイミングでペナルティアーク付近に入り込んだ脇坂へ横パスを通す。ここで脇坂は鮮やかなターンでDFを振り切って前を向くと、左足のグラウンダーシュートをゴール右下隅の完璧なコースへ流し込んだ。

ワンチャンスを生かして先手を奪った川崎Fは、直後の36分にも左のハーフスペースで縦へ仕掛けた脇坂が絶妙なフェイントでDFをかわしてミドルシュートを狙うが、これは相手DFにディフレクトして枠の右に外れる。

一方、ここまでの展開を考えれば、少なくとも前半の内に追いつきたいC大阪は、40分にビッグチャンス。上門のスルーパスに抜け出した加藤がボックス右でチップキックを狙うが、GKの脇を抜けたシュートは枠の左に外れた。

川崎Fの1点リードで折り返した中、互いに選手交代なしで後半に臨む。だが、前半にシミッチとの空中戦の競り合いの際に後頭部を打っていた鳥海のプレー続行が困難となり、立ち上がりの早い段階に船木が投入された。

後半もC大阪がアグレッシブにプレスを仕掛けるが、[4-4-2]へのシステム変更を含め、ハーフタイムにきっちりと修正を施した川崎Fにうまく試合をコントロールされて膠着状態が続く。

流れを変えたいホームチームは62分、加藤、上門、為田を下げてアダム・タガート、ジェアン・パトリッキ、北野を投入する3枚替えを敢行。ゴールをこじ開けるために勝負に出る。

しかし、後半先にビッグチャンスを作ったのはアウェイチーム。68分、左サイドのスペースで仕掛けたマルシーニョが右足アウトを使った絶妙なクロスを供給。これにファーサイドの山田が飛び込むが、渾身のヘディングシュートはGKキム・ジンヒョンがギリギリで残した右足にかき出されてデビュー弾とはならなかった。

さらに、川崎Fは75分にも宮城の左サイドからの正確なクロスに反応した山田に決定機も、今度はヘディングの当たりが薄く、またしてもデビュー弾を逃した。

1点差が維持されたまま、試合は終盤戦に突入。川崎Fは前半からハードワークを見せた宮城、山田を下げて84分にはジェジエウ、レアンドロ・ダミアンの主力2選手を送り込み、逃げ切りを意識した戦い方にシフト。前がかるC大阪の攻撃を何とか凌いでいく。

だが、今季リーグ戦でいずれも勝利を収めているホームチームが、最後の最後に底力を見せる。89分、自陣でのボール奪取から左サイドのスペースでボールを受けた山中が速いタイミングでボックス内のスペースへクロスを送り込む。これがボックス中央に走り込んだタガートに繋がり、タガートは冷静にGKとの一対一を制した。

これで勢いづくC大阪がさらなる攻勢を仕掛けたものの、川崎Fも5分のアディショナルタイムで冷静に時計を進めてこのまま試合は1-1でタイムアップ。敵地でアウェイゴールを奪った川崎Fが優位な形で初戦を終えることになった。

なお、ベスト4進出を懸けた準々決勝第2戦は10日に等々力陸上競技場で行われる。

セレッソ大阪 1-1 川崎フロンターレ
【C大阪】
アダム・タガート(後44)
【川崎F】
脇坂泰斗(前33)