明治安田生命J1リーグ第28節、サンフレッチェ広島vs清水エスパルスが、3日にエディオンスタジアムで行われ、2-0で広島が勝利した。

この試合から2年6カ月ぶりに一部のスタンドで声出し応援が可能となる広島。8月の公式戦6試合で全勝を収めた中で絶好のタイミングとなった。前節はセレッソ大阪との上位戦をアウェイで0-3の完勝。新加入のピエロスの初ゴールというおまけ付きだった。

対する清水も、リーグ戦はここ5試合無敗で勝ち点11を積み上げている。加えて8月の失点はわずかにひとつ。13得点を記録した広島との攻防に注目したい。なお、両チームは今季、ルヴァンカップを含めると3度対戦しており、清水の2勝1分けとなっている。

先に決定機を迎えたのは清水。5分、左サイドから片山がマイナス方向へ折り返し、ボックス手前から白崎がダイレクトシュート。枠を捉えていたが、荒木に当たって左へ逸れた。続く7分にも速攻から乾のシュートに繋げたアウェイチームは、その後もカウンターを主体に広島ゴールを脅かしていく。

一方、満田不在の広島はなかなかリズムを作れず、攻撃はしばしば単発に終わる。その中で22分に放ったベン・カリファのシュートはGK権田の守備範囲。30分にはボックス手前でFKを獲得するが、野津田のシュートは左上に外れた。

徐々に広島がポゼッション率を高めていく中で、清水は38分にカウンターのチャンス到来。右のピカチュウへ展開し、ボックス右からそのままシュートへ。しかし、ここはDFにブロックに入れてしまう。

ピンチを乗り切った広島も速攻からゴールを脅かす。敵陣右サイドで野津田が相手のパスを奪い、縦パスを受けたベン・カリファが山なりのクロス。ファーサイドに走り込んだ森島が渾身のヘディングシュートを放つが、競り合った相手に当たって枠の外へ。42分には波状攻撃から柏のクロスをベン・カリファが頭で合わせるが、わずかに右に外れた。

0-0で後半に入ると、立ち上がりはアウェイチームが攻勢に。まずは49分、ドリブルで持ち上がったピカチュウからスルーパスを受けたカルリーニョス・ジュニオがGKと一対一に。右足で流し込みにかかったが、抜群のタイミングで距離を詰めてきたGK大迫に止められてしまう。

続く52分には、原が右サイドから上げたクロスが大迫に弾かれファーへ流れると、ボックス左から乾がダイレクトシュート。しかし、ここでもGK大迫が立ちはだかり、ゴール左下を捉えた鋭いシュートは掻き出されてしまった。

そんな中迎えた60分。清水が自陣からカウンターに出たところ、右サイドの広大なスペースを突いた乾が塩谷に倒されてファウルに。主審は一度イエローカードを提示したが、VARで確認した結果、決定機阻止を見なされレッドカードに変更となった。

これを受けて広島は森島を下げて住吉を投入。75分にはピエロスとベン・カリファに代わり、ドウグラス・ヴィエイラと川村が起用された。

すると83分、一人少ない広島は敵陣中央でドウグラス・ヴィエイラがボールを収めると、川村が回収して左サイドの柏へ。川村はその後ボックス左へ猛ダッシュ。一方、ボールを受けた柏はカットインからクロスと見せかけてその川村へパスを出し、最後は左足で流し込んで先制点を挙げた。

数的不利の中ゴールを決めた川村。ただ、広島は以降も劣勢の時間が続く。そして表示されたアディショナルタイムは8分。塩谷退場のシーンの影響で長めにとられることになった。

清水としてはこのチャンスを活かす手はないが、歓喜の瞬間を迎えたのはホームチームだった。95分、自陣左サイドでキープしていたドウグラス・ヴィエイラとスイッチする形でボールを持った川村。ハーフウェイライン手前からすかさず左足を振り抜くと、前に出ていたGK権田の遥か頭上を越えてゴールイン。

1カ月前の初ゴールで涙を流した男がチームを救う奇跡の2ゴールで勝利に大貢献。これで広島はリーグ戦4連勝、公式戦では7連勝に。一方の清水はリーグ戦6試合ぶりの黒星となった。

広島 2-0 清水
【広島】
川村拓夢(後38)
川村拓夢(後50)