優勝候補バイエルンとバルセロナとインテルの強豪2チームと、ビクトリア・プルゼニで構成されたグループC。戦前は“死の組”と謳われ、壮絶な三つ巴の争いが予想されたが、終わってみれば本命バイエルンがグループステージ唯一の全勝突破、勝負強さを発揮したインテルが不振バルセロナを退けて決勝トーナメント進出を決めた。

■順位表■
[勝ち点/勝/引/負/得失点]
1.バイエルン[18/6/0/0/16]
2.インテル[10/3/1/2/3]
3.バルセロナ[7/2/1/3/0]
4.ビクトリア・プルゼニ[0/0/0/6/-19]

◆主砲流出感じさせぬ圧倒ぶり〜バイエルン〜
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グループ本命も戦前はある程度の苦戦も予想された中、6戦全勝と圧倒的な強さをみせ、危なげなく首位通過を決めた。

ナーゲルスマン体制2年目で完成度を増し、FWマネやDFデ・リフト、DFマズラウィら即戦力数人をスカッドに加えた今季のチームだったが、奇しくも同じグループに入ったバルセロナにFWレヴァンドフスキを引き抜かれたことで、得点力不足やビッグマッチでの勝負強さという部分が懸念材料となっていた。

しかし、グループステージを通じてはエース不在によって流動性を増したアタッキングサードでの多彩な崩し、威力を増したカウンターが完璧に機能。多くの選手がゴールを挙げると共にチームとしても全試合で複数得点を記録。さらに、大きくメンバーを落としたアウェイでのプルゼニ戦を除き、5試合でクリーンシートを達成。ライバルとの直接対決ではスコア以上の完成度の差を見せつけ、優勝候補として力強い名乗りを挙げた。

◆しり上がりの復調で2季連続の突破〜インテル〜
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戦前はグループ3番手の評価だったが、最大のライバルと目されたバルセロナとの直接対決で見事な戦いぶりをみせ、下馬評を覆す2位通過を成し遂げた。

昨季主力の残留に加え、元エースのFWルカクやMFムヒタリアンらを獲得して戦力を増したインザーギのチームだったが、セリエAでは思うような結果を残せず、一時指揮官の進退問題に発展。そういった厳しい状態で臨んだバルセロナとの連戦ではホームでの初戦をMFチャルハノールのファインゴールと、チーム一丸となった圧巻の堅守によって会心のウノゼロ勝利。

ここからGKオナナの台頭やMFバレッラ、DFディマルコら好調の選手たちがチームに勢いをもたらすと、難所カンプ・ノウでの第2戦では悩めるエースFWラウタロ・マルティネスの久々のゴールなどで3-3の壮絶な打ち合いを最低限のドローで終えた。

そして、自力突破の可能性を色濃く残して臨んだ第5節では格下プルゼニ相手にムヒタリアン、FWジェコとベテランの力できっちり勝ち切って見事に2シーズン連続のラウンド16進出を果たした。

◆超大型補強実らず2季連続の屈辱〜バルセロナ〜
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昨季のシーズン無冠という屈辱を晴らすため、今夏の移籍市場の主役となったが、2シーズン連続のヨーロッパリーグ(EL)行きという屈辱を味わうことになった。

今夏、将来のテレビ放映権料、子会社の株式売却で資金を調達し、レヴァンドフスキ、DFクンデ、FWハフィーニャ、MFケシエ、DFマルコス・アロンソらを補強したブラウグラナ。リーグ戦では新エースストライカーの強烈な輝きに守護神テア・シュテーゲンを中心とする堅守を武器に好スタートを切った。だが、バックラインに多くの負傷者が出ると、昨季から課題となっていたビッグマッチにおける指揮官チャビの采配面の拙さも重なり、バイエルンとの直接対決では攻守両面で相手に上回られて連敗。また、重要なインテル戦でもFWデンベレらウイングの個人技頼み、被カウンター時の対応もまずさと多くの課題を残して結果を残せず。

ベンフィカ相手に苦杯を舐めた昨季の教訓を生かせず、全く同じ形での2季連続敗退に。今後はラ・リーガでの覇権奪還と共にヨーロッパリーグ(EL)でのタイトル奪取を目指す。

◆想定通りの全敗〜ビクトリア・プルゼニ〜
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“死のグループ”をかき回す存在として期待されたものの、実力通りに6戦全敗でグループリーグの戦いを終えた。

戦前から勝ち点の草刈り場が予想された中、勝ち点奪取によるグループをかき回す役割を担ったが、全試合で大量失点を喫するなどチェコ王者としての意地を見せることはできなかった。

それでも、第4節ではメンバーを落としたバイエルン相手にインテル、バルセロナが挙げられなかった2ゴールを記録。また、最終節では同じくメンバーを落としたバルセロナ相手にFWチョリーが2ゴールを奪う活躍をみせ、わずかながら爪痕を残してグループリーグを終える形となった。