世界中で物議を醸している日本代表の劇的な逆転ゴール。プレミアリーグの元審判員が見解を示した。

1日、カタール・ワールドカップ(W杯)グループE最終節で日本はスペインと対戦した。

勝てばグループステージ突破となる日本だったが、相手はスペイン。難しい戦いが予想された。

その中、前半にアルバロ・モラタのゴールでスペインが先制。日本は苦しさが増したが、後半に反撃。堂安律が豪快に左足でミドルシュートを叩き込むと、田中碧がクロスを押し込み逆転。2-1で勝利していた。

劇的勝利だったが、田中のゴールが世界中で物議を醸すことに。堂安のグラウンダーのパスをファーサイドに走り込んだ三笘薫が折り返したのだが、そのボールがラインを割っていたというのだ。

VARのチェックが入ると、しばらく時間がかかったものの日本のゴールが認められることに。肉眼では見極められないほど僅かにラインにかかっていたという。

しかし、角度によっては完全に外に出ているようにも見えること、そして何よりもルールの解釈を誤っている人が多く、ボールの設置面がラインの外に出ていれば良いと思っている人が多いが、ボールは球体のために設置面ではなく、ボールがラインの延長線上にかかっていないかということが重要になる。

この件について、かつてプレミアリーグで主審を務めていたピーター・ウォルトン氏がイギリス『ITV』で言及。ボールの一部がラインにかかっていることを見たのだろうと見解を示した。

「私は同じ角度から見ている。規則では、地面についているボールの位置がラインを越えているという理由だけで外に出たという誤解がある。ボールは曲線だから、明らかに違う」

「CKではボールがラインを越えていても、まだラインを越えていないことはよく見かける。この場合、VARが求めているのは、ボールが明らかにフィールド・オプ・プレーから出たことを審判に示唆する証拠であり、今見ている限りの証拠では、審判の目の前にはない」

「私が提案したいのはゴールライン・テクノロジーだ。VARはフィールド・オブ・プレーを離れたかどうかを発見するために、これらのカメラを使用している」

「しかし、もし選手の脛やブーツがボールの上を通過してハッキリと見えない場合、VARはレフェリーに『あなたに伝えるべき証拠はない。フィールド上の判定のままにしてください』と言うだろう」

「FIFAがどのような写真を見せてくれるかにもよるが、規則は具体的だ。ボールのカーブがライン上にある場合、ボールはまだインプレーだ。それを示す証拠はあるだろうか?」

また、カタール『beIN Sports』では同じくプレミアリーグでかつて主審を務めたマイク・ディーン氏ががこの件に言及。上空からの映像で、「ラインとボールの間に芝が見えない」と指摘。越えていれば少なからず芝が見えると主張し、VARの判定の妥当性を説いた。

「なんとか手に入れたアングルがあるが、これを見る限り、ボールと白線の間にある緑の芝生が全く見えない」

「テクノロジーは、すべての選手が体に29個のデータポイントを持っているため、選手がボールを蹴った時、足がボールに触れた時にボールと選手の信号を送ることがわかる」

「これにより選手がいつボールに触れたか、外に出たかというのが分かる」

「前に見たアングルが1つある。コーナーフラッグから見下ろす位置からのアングルがあり、ボールがアウトに見えないというものだった」

「あれは正しいジャッジだったと思う。わざわざ判定を作っているのではなく、技術を駆使して正しい判定にたどり着いたはずだ」

いずれにしても、大きな注目を集めることとなった日本の決勝ゴール。VARというテクノロジーに今回は救われたと言って良いだろう。