【CLラウンド16プレビュー】公式戦10連勝ドルトムントに7戦ぶり白星チェルシーが挑む! ベスト8懸けた運命のリターンレグ
約3週間前にドルトムントホームで行われた1stレグは、アウェイのチェルシーがシュート21本枠内8本とスタッツで圧倒する戦いぶりを見せたが、ビッグセーブ連発の守護神コベルを中心に見事な堅守で耐えたホームチームが、63分に圧巻のロングカウンターからFWアデイェミが決めた決勝点を守り抜き、注目の初対決を1-0で先勝した。
敵地で競り負ける形となったチェルシーは、以降のプレミアリーグでもサウサンプトン、トッテナム相手に2試合連続無得点で敗れて今季3度目の公式戦3連敗。この間に獅子奮迅の活躍を見せたディフェンスリーダーのDFチアゴ・シウバが数週間の負傷離脱と泣きっ面に蜂のアクシデントも発生した。それでも、直近のリーズ戦ではDFヴェスレイ・フォファナによるチーム4戦ぶりのゴールによって1-0の勝利を収め、7試合ぶりの白星を奪取。パフォーマンスレベルは褒められたものではなかったが、巻き返しに向けた小さなきっかけを手にした。
一方、年明け以降の勝負強い戦いぶり体現する内容でアドバンテージを手にしたドルトムントは、以降のブンデスリーガでもヘルタ・ベルリン、ホッフェンハイム、RBライプツィヒを相手に3連勝。公式戦10連勝と絶好調のチームは、首位バイエルンと同勝ち点の2位をキープしている。
直近2試合では試合全体をコントロールするまでには至らないが、決めるべきときに決め、耐えるべきところで耐え切るという、勝てるチームの戦いを継続できており、難所に乗り込むリターンレグにも自信を持って臨めるはずだ。
◆チェルシー◆
【3-4-3】
予想スタメン
(C)CWS Brains,LTD.
GK:ケパ
DF:チャロバー、クリバリ、フォファナ
MF:リース・ジェームズ、エンソ・フェルナンデス、コバチッチ、チルウェル
FW:スターリング、ハヴァーツ、フェリックス
負傷者:GKメンディ、DFチアゴ・シウバ、リース・ジェームズ、アスピリクエタ、MFカンテ、FWブロヤ、プリシッチ
出場停止者:MFマウント(1/1)
マウントが累積警告で出場停止に。さらに、バディアシル、マドゥエケ、オーバメヤン、ダトロ・フォファナらが登録メンバー外で起用できない。
負傷者に関しては長期離脱組に加え、チアゴ・シウバとカンテ、アスピリクエタの欠場が確定。一方で、軽傷を抱えるリース・ジェームズ、マッチフィットネスの問題のみのプリシッチに関しては起用可能な見込みだ。
システムに関しては前回対戦で採用した[4-2-3-1]の可能性もあるが、直近のリーズ戦と同じ[3-4-3]を予想。スタメンはそのリーズ戦からバディアシル、ロフタス=チークに代えてチャロバー、リース・ジェームズを起用する形となりそうだ。可能性は低いものの、フォファナの3バック右を継続する場合はチャロバーではなくククレジャを3バックの左に置く形も考えられる。
◆ドルトムント◆
【4-1-4-1】
予想スタメン
(C)CWS Brains,LTD.
GK:コベル
DF:ヴォルフ、ジューレ、シュロッターベック、ゲレイロ
MF:ジャン
MF:ブラント、ベリンガム、エズジャン、ロイス
FW:アラー
負傷者:GKコベル、DFカマラ、モレイ、FWムココ、アデイェミ、マレン、ドゥランヴィル
出場停止者:DFリエルソン(1/1)
リエルソンが累積警告で出場停止。負傷者に関してはムココに加えて、前回対戦で決勝点を挙げたアデイェミが不在となる。さらに、ライプツィヒ戦のウォームアップ中に筋肉系のトラブルで出場を回避したコベルの状態が懸念される。
スタメンに関してはライプツィヒ戦で温存されたラファエル・ゲレイロ、コベルが復帰する以外、同じメンバー構成となりそうだ。コベルが間に合わない場合は控えGKマイヤーが引き続き代役を担うことになる。
★注目選手
◆チェルシー:MFカイ・ハヴァーツ
Getty Images
擁護の指揮官の信頼に応えられるか。前線のほぼすべてのポジションをカバーする万能型アタッカーは、決して純粋なストライカーではないものの、今季最前線で最もプレーしている中で公式戦32試合6ゴールと数字面の低調さが目に付く。これでアシストが2桁を超えていれば印象も変わってくるが、ここまでわずかに1アシスト。
そのため、今季開幕から課題とされる得点力不足の問題でやり玉に挙げられる23歳に対しては、今回の試合の前日会見においてもポッター監督へ報道陣から質問が飛んだ。
その際にイングランド人指揮官は、「チームとしてより良い攻撃をしなければならないし、それが私の責任だ。個人にズームインして非難するのはあまりにも簡単だ」と、自身の責任を強調すると共に全面的な擁護の姿勢を示した。
とはいえ、直近のリーズ戦のGKとの完全な一対一を含め、ドイツ代表MFが多くの決定機を逸しているという事実はあり、ハヴァーツとしては現状のスカッドにおいて得点源と期待される中でゴールという結果を残す必要がある。
対戦相手のドルトムントは前回対戦、レバークーゼン時代を含め通算8度の対戦で一度もゴールを奪えていない相性が悪い相手となるが、指揮官からの変わらぬ信頼に報いるため、チームを逆転突破に導く初ゴールが期待される。
◆ドルトムント:MFユリアン・ブラント
Getty Images
ノースロンドンからの関心も伝えられる中、絶好調のドイツ代表MFがブルーズ撃破狙う。ドルトムント加入2シーズンはレバークーゼン時代の輝きを放てずにいたが、昨季はキャリアハイタイのリーグ戦9ゴールを奪取。さらに、今季は開幕から好調を維持し、直近のライプツィヒ戦で記録が途切れるまで4試合連続ゴールも記録。ここまでのリーグ戦では23試合8ゴール4アシストの数字を残している。
年明け以降はチーム事情で左右のウイングでのプレー機会が増えているが、ボールのオン・オフに限らず効果的なプレーを選択し、且つ持ち味の創造性、フィニッシュの局面での冷静さも光る。
そういった活躍により、今夏の移籍市場ではアーセナル、トッテナムとノースロンドンの強豪2クラブからの関心も伝えられる。その両クラブのライバルであり、チェルシーを相手にロンドンの舞台で戦う今回の一戦ではそのパフォーマンスに、より注目が集まるところだ。
先勝のアドバンテージや前回対戦の流れを考えると、チームとしてはカウンター主体の攻撃が想定されるが、背後からの飛び出しも期待できる両サイドバックやベリンガム、ロイスらと共にサイドを起点に決定機を演出したい。
バイエルンvsパリ、チェルシーvsドルトムントなど
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