チャンピオンズリーグ(CL)ラウンド16の2ndレグ、トッテナムvsミランが8日にトッテナム・ホットスパースタジアムで行われ、0-0のドローに終わった。この結果、2戦合計0-1としたミランが11年ぶりのベスト8進出を決めた。

約3週間前にサン・シーロで行われた1stレグは、試合開始序盤にブラヒム・ディアスが奪ったゴールを最後まで守り切ったホームのミランが1-0で先勝した。

敵地で敗戦も2失点目を回避して逆転の可能性を残したトッテナム。以降はウェストハム、チェルシー相手に連勝し、バウンスバックに成功したかに思われたが、FAカップで2部のシェフィールド・ユナイテッド、直近のプレミアリーグでウォルバーハンプトンといずれも格下に連敗。逆転突破を目指すホームでの大一番を前に不安を抱える2試合連続の完封負けとなった。そういった中、胆嚢摘出手術後、2度の療養を経て再帰還した闘将コンテ監督は、今回のリターンレグに向けて先発1人を変更。ペドロ・ポロに代えてエメルソンが復帰した。

一方、対スパーズ初勝利を挙げて小さくないアドバンテージを手にしたミラン。以降のセリエAではモンツァ、アタランタにいずれも完封勝利を収め、公式戦4試合連続クリーンシートでの4連勝を達成。だが、直近のフィオレンティーナ戦では5試合ぶりの失点を含む2失点によって1-2の敗戦。敵地での大一番に若干の不安を残す形に。ピオリ監督は逃げ切りを図るこの一戦に向けて先発3人を変更。ベナセル、レビッチ、デ・ケテラエルに代えてクルニッチ、ブラヒム・ディアス、レオンが復帰した。

前日のチェルシーvsドルトムントに続きロンドンの交通渋滞の影響で10分遅れでのキックオフとなったこの試合。普段通りの入りを見せたトッテナムに対して、ミランは守備時に[3-4-2-1]、攻撃時は右サイドのカルル、メシアスを押し上げる[4-2-3-1]の可変式の布陣で変化を見せた。

様子見の数分間を経て2戦合計スコアでビハインドを背負うトッテナムが、ボールの主導権を握りつつカウンターでチャンスを窺う。11分には自陣でのホイビュアのボール奪取から高速カウンターを発動し、最後はボックス手前のエメルソンが左足シュートを放つが、これはDFに触られてGKメニャンにキャッチされる。

中盤を中心に球際でのデュエルが強調される緊迫感のある攻防が続く中、両チームは要所で局面を変えるプレーで決定機の一歩手前まで持ち込む。18分にはミランがボックス手前で得たFKの場面でサインプレーからボックス右でトナーリのパスを受けたメシアスに決定機も、右足のシュートは枠の左に外れた。

前半半ばから終盤にかけてはGKメニャンを積極的に使ったビルドアップでアウェイチームが試合のテンポをコントロール。ホームチームが得意とするトランジションゲームに持ち込ませないが、なかなか決定機を作り出せない。

一方、前半の内にゴールがほしいトッテナムは、前回対戦に比べて3トップにボールが入る回数や前向きで仕掛ける回数が増えたものの、アタッキングサードでのプレー精度、連携の質を欠いてフィニッシュまで持ち込めず。終盤は外回りの単調な攻めが続く中でクルゼフスキやペリシッチがクロスを狙ったが、GKメニャンに直接キャッチされる場面が多く。直近の公式戦2試合同様に攻撃面で停滞感が漂う中でハーフタイムを迎えた。

互いに選手交代なしで臨んだ後半。逆転突破に向けて攻守両面でギアを上げる必要があるトッテナムは、やや全体を押し上げて前への意識を強めるが、前半同様になかなか良い形で守備が嵌らない。

一方、後半も集中した入りを見せたミランは立ち上がりに決定機。51分、カウンターからブラヒム・ディアスが馬力のある仕掛けでゴール前に持ち込むと、体勢を崩しながらもシュートを枠に飛ばすが、これはGKフォースターのビッグセーブに遭う。さらに、こぼれ球をレオンが狙うが枠の右へ外してしまう。

後半立ち上がりの戦況を受けてコンテ監督は53分、精彩を欠いたペリシッチを諦めてポロを右ウイングバックに投入。これでエメルソンが左に立ち位置を変える。対するミランはメシアスがハムストリングの負傷でプレー続行が不可能となり、56分にサーレマーケルスを同じ右ウイングバックに投入した。

この交代をきっかけに右サイドのポロを積極的に使った攻めで徐々に押し込む形を作り出すトッテナムは、65分にペナルティアーク付近からボックス右に持ち込んだホイビュアが強引な右足シュートを枠に飛ばすが、これはGKメニャンの好守に遭う。

ここから試合がよりオープンな様相を呈し始めた中、ゴールをこじ開けたいホームチームは、70分にエメルソンを下げてリシャルリソンを投入。ケインとリシャルリソンを最前線に並べた[4-4-2]の布陣に変更した。ここから前に出たいところだったが、77分にアクシデントが発生。前半に1枚カードをもらっていたロメロがテオ・エルナンデスの突破を阻んだアフターチャージで2枚目のカードをもらって退場に。数的不利の中で同点、逆転を目指すことに。

これでラクになったミランは、コンディションに不安を抱えていたジルーとブラヒム・ディアスを下げてベナセル、オリジを同時投入。さらに、試合終了間際にはレオンを下げてレビッチを投入し、完全に逃げ切り態勢に入った。

何とかミランの際どいカウンターを凌ぎ続けて追いつく可能性を残すトッテナムは、6分が加えられた後半アディショナルタイムにそのワンチャンスを得る。93分、相手陣内で得たFKの場面でキッカーのソン・フンミンが正確なクロスをボックス左に入れると、競り勝ったケインがヘディングシュート。これが枠の左隅へ向かうが、GKメニャンが見事な反応ではじき出した。

その後、オリジが絶好のゴールチャンスでシュートを右ポストに当てて連勝での突破を逃したミランだったが、安定した守備でトッテナムの攻撃を2試合連続無失点で抑え込み1勝1分けで11年ぶりのベスト8進出を決めた。一方、闘将復帰も実らずに公式戦3試合連続無得点のスパーズは無念のベスト16敗退となった。

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