ベガルタ仙台は9日、徳島ヴォルティスからGK松澤香輝(30)の期限付き移籍加入を発表した。契約期間は2024年1月31日までとなり、徳島との公式戦には出場できない。

東京ヴェルディの下部組織で育った松澤は2015年にヴィッセル神戸へ入団。2017年に出場機会を求めて徳島入りするも、公式戦デビューのない時期が続いた。

そんな中で、昨シーズンは3月2日に行われたルヴァンカップ・グループB第2節の清水エスパルス戦で待望のプロデビュー。同月には明治安田生命J2リーグ第6節のブラウブリッツ秋田戦でJリーグデビューも果たし、シーズンを通して公式戦5試合に出場した。

今シーズンはここまで試合出場がなく、長年在籍した徳島を離れる決断を下した松澤は両クラブを通じてコメントしている。

◆ベガルタ仙台
「徳島ヴォルティスから期限付き移籍で加入する松澤香輝です。ベガルタ仙台というすばらしいクラブに加入できたことを大変うれしく思います。自分を必要としてくれたクラブの目標であるJ1昇格をファン、サポーターのみなさまと共に勝ち取れるよう全力で戦います。熱い応援よろしくお願いします」

◆徳島ヴォルティス
「このたび、ベガルタ仙台へ期限付き移籍することになりました。徳島に長く在籍し、たくさんの愛情をいただいてきた自分にとってこのリリースコメントを考えることが本当に苦しく辛いことで、今でもお世話になった方々の顔が浮かんできます」

「徳島では数えきれないほどの特別な経験をしてきました。その中でも2019シーズンのプレーオフで昇格を逃し、悔しい経験を乗り越えて掴んだ2020シーズンのJ2優勝とJ1昇格。そして昨シーズンのプロ8年目での公式戦デビュー。ヴィッセル神戸を契約満了となり、拾ってもらったこの徳島ヴォルティスというクラブでたくさんのことを、たくさんの人のおかげで経験することができました」

「仲間のために走る。仲間のミスをみんなでカバーする。出てる選手が出れない選手の想いを背負ってプレーする。みんなが同じ想いで戦うことがどれだけ大事で、その一体感がどれほどのパワーを生むのか。そんな大切なことをこのクラブに教えてもらいました」

「ただ、今シーズンは全くチームの力になれず、この1ヶ月は個人的には本当に苦しい状況が続いていました。そんな中でベガルタ仙台からオファーをいただきました。多くのゴールキーパーがいるにもかかわらず、僕を必要としてくれたこと。その気持ちに応えたかったというのが今回移籍を決断した理由です」

「このタイミングで徳島を離れることになりますが、僕にとってこれからも大好きなクラブで大好きな街であることに変わりはありません。必ず成長してきます。皆さんに活躍を届けられるように新天地で頑張ります。どんな時も僕を応援し、後押ししてくださったサポーターの皆さま、本当にありがとうございました」