リーグ・アン第27節、スタッド・ブレストvsパリ・サンジェルマン(PSG)が11日に行われ、アウェイのPSGが1-2で勝利した。

バイエルンに敵地で0-2と完敗し、今季も悲願のチャンピオンズリーグ制覇を逃した失意のPSG。クープ・ドゥ・フランスもすでに敗退し、残すはリーグ一本の戦いとなったガルティエ率いるチームは、15位のブレストとのアウェイゲームで仕切り直しの勝ち点3奪取を目指した。バイエルン戦からは先発3人を変更。いずれも負傷でベンチ外のマルキーニョスとハキミ、ベンチのヴィティーニャに代えてペンベレ、ソレール、ザイール=エメリを起用。並びを[4-3-1-2]に変更した。

立ち上がりからボールの主導権を握ったPSGは、中央でのコンビネーションや深みを作るプレーで相手を揺さぶっていく。11分にはボックス中央でこぼれ球に反応したソレールが強烈なシュートを枠の右隅へ飛ばすが、これはGKビゾットに見事な反射神経で触られると右ポストを叩いた。

以降も中央を固める相手に対して、愚直に中央からの崩しにこだわるアウェイチーム。その形からチャンスを作りかける一方、幾度か相手が狙いとするロングカウンターに晒される。とりわけ、高い位置を取ったサイドバックの背後を取られてピンチを招くが、DFセルヒオ・ラモスを中心に水際の対応で凌ぐ。

決定機まであと一歩という停滞感が漂うPSGだったが、ワンチャンスを生かして先制に成功する。37分、メッシからボックス手前でパスを受けたムバッペが強烈なブレ球ミドルを枠に飛ばす。GKが前に弾いたところに詰めたソレールの左足シュートがクロスバーの内側を叩いてゴールネットを揺らした。

前半の内にリードを手にしたものの、守備面で危うさを見せていたガルティエのチームは、リードを守り切れない。44分、相手陣内でのボールロストからカウンターを浴びると、デル・カスティージョからの斜めのフィードに反応したオノラにディフェンスラインが背後を取られ、ボックス内で強烈な左足のシュートを叩き込まれた。

結局、1-1のイーブンで試合を折り返したパリの巨人は、後半立ち上がりは守勢に回る展開に。55分にはヌーン・メンデスの左からの折り返しに反応したメッシが絶妙なファーストタッチからすかさず左足を振り抜くが、このシュートはわずかに枠の右。

以降は徐々に押し込む時間帯を増やすと、65分にはボックス手前でソレールのパスを受けたメッシのミドルシュート、69分にはムバッペのスルーパスでボックス内に侵入したヌーノ・メンデスの右足シュートでゴールに迫る。だが、前半から好守を見せてたビゾットに阻止される。

勝ち越しゴール奪取に向けてもう一工夫がほしいPSGは75分に2枚替えを敢行。ペンベレとファビアン・ルイスを下げてベルナト、ヴィティーニャを同時投入し、並びを[3-5-2]に変更した。さらに、ストライカーのエキティケ、レナト・サンチェスと攻撃的なカードを切っていく。

後半終盤はなかなか決定機まで持ち込めずにいたアウェイチームだったが、最後の最後に千両役者が魅せた。91分、カウンターシチュエーションから自陣中央右でボールを受けたメッシが絶妙なスルーパスを供給。これにオフサイドラインぎりぎりで抜け出したムバッペがボックス内でGKをかわして無人のゴールへシュートを流し込んだ。

そして、メッシとムバッペのホットライン開通で劇的な勝ち越しゴールを挙げたPSGが、苦しみながらもブレストを退けてCL敗退ショックをわずかながら払しょくする勝利を手にした。なお、この決勝点はPSGにとってトップリーグでの通算3000ゴール目となった。

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