ラ・リーガ第32節、バジャドリーvsアトレティコ・マドリーが4月30日にホセ・ソリージャで行われ、アウェイのアトレティコが2-5で勝利した。

前節、マジョルカに3-1の快勝を収めてバルセロナ戦の敗戦をしっかりと払しょくした3位のアトレティコは、14位のバジャドリーを相手に連勝を狙った。守護神オブラクやサビッチ、ジョレンテといった主力を引き続き欠く中でシメオネ監督は前節と全く同じスタメンで臨んだ。

共に守備時は[5-3-2]の布陣で臨んだミラーゲームは拮抗した展開となった。攻め込まれる場面を作られるなど微妙な入りとなったアトレティコだが、思わぬ伏兵が20分過ぎに立て続けのゴールを演出した。

まずは20分、最後尾からハーフウェイライン付近までドリブルで運んだホセ・ヒメネスが背後を狙うモリーナの動き出しに合わせた絶妙なフィードを供給。そのままフリーでボックス内に運んだアルゼンチン代表DFが強烈な右足のシュートを突き刺した。

さらに、24分には相手陣内中央で得たFKの場面でキッカーのグリーズマンがゴール前のスペースに浮き球のボールを入れると、飛び出すタイミングを誤ったGKマシプの寸前で頭で合わせたヒメネスのシュートが無人のゴールへ突き刺さった。

ヒメネスの1ゴール1アシストの活躍で一気にリードを広げたアトレティコは、直後の28分にも前がかりになり始めた相手の背後を取ったモラタが飛び出したGKの寸前でチップキックを放ってゴールに迫るが、ここはDFホングラの見事なゴールカバーに遭う。それでも、38分にはデ・パウルからの浮き球のパスを起点にボックス内でグリーズマンとパス交換したモラタがゴール前での2度目の決定機を今度はきっちりと決め切り、2試合連続ゴールとした。

非常に効率良い攻めから前半の内に3点のリードを手にしたシメオネのチームだが、前半終了間際の42分にはボックス内でポジション争いした際にDFエルモソの突き出す形となったヒジがプラタの顔面に直撃。微妙な判定ながらもマテウ・ラオス主審はホームチームにPKを与える。これをキッカーのラリンが冷静に左隅へ突き刺し、思わぬ打ち合いとなった前半は3-1のスコアで終了した。

互いに選手交代なしで臨んだ後半はビハインドを追うバジャドリーが立ち上がりから講師を仕掛け、アトレティコが堅守速攻で応戦する形の展開に。前半終盤のゴールによって士気を落とさずに臨んだホームチームは、ラリンとプラタの2トップを起点に幾度か際どいシーンを作り出すが、流れの中ではアトレティコの守備をこじ開けられない。

2点リードも後半はやや流れが悪いアトレティコは60分を過ぎてモラタ、レマルを下げてアンヘル・コレア、コンドグビアとより守備で貢献できる2選手を続けてピッチに送り出す。69分にはVARの介入が入ると、微妙な抜け出しだったが、カラスコのスルーパスに抜け出したコレアが右ポスト直撃のミドルシュートでゴールへ迫った。

一方、攻撃的な交代カードを切りながらゴールを目指すバジャドリーは、再びセットプレーで2点目を奪う。74分、モンチュの左CKをニアに飛び込んだ途中出場のエスクデロが頭で合わせると、これがゴール右隅に決まった。これで完全に勢いづいたホームチームは、直後にも左からの正確なクロスに反応したセルヒオ・レオンがヘディングシュートを放ったが、これは惜しくも枠の左角を叩いた。

前半の余裕のムードから一転、完全に押し込まれる厳しい展開を強いられるアトレティコは、79分にカラスコとコケを下げてサウールと負傷明けのデパイを同時投入。だが、この交代後も守勢が続くと、セットプレーの守備の際にはサウールの身体からやや離れた左腕にボールが当たってあわやPK献上という際どい場面も。

それでも、前半のPK判定とは異なり、今回はお咎めなしの判定に救われたシメオネのチームは86分、右サイドでのスローインの流れからボックス内に侵入したコレアの折り返しがDFホアキン・フェルナンデスのオウンゴールを誘う。これで落ち着きを取り戻すと、試合終了間際の93分にはロングカウンターからデパイが復帰を自ら祝うゴールを挙げてトドメまで刺した。

そして、一時同点に追いつかれそうな苦境はあったものの、最終的に5-2のスコアで勝ち切ったアトレティコがリーグ2連勝で上位2チームを追走している。

準決勝はレアル・マドリーvsマン・シティ、インテルvsミラン
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