7日、セリエA第34節のアタランタvsユベントスがアトレティ・アズーリ・ディターリアで行われ、アウェイのユベントスが0-2で勝利した。

前節終了時点でナポリの優勝が決まったセリエA。だが、チャンピオンズリーグ(CL)出場権獲得の争いは混沌としており、2位ラツィオ以下、ユベントス、インテル、アタランタ、ミラン、ローマが勝ち点「6」の間にひしめき合っている。

勝ち点15剥奪の処分が差し戻されたことでCL圏内に舞い戻ってきた3位ユベントスは、第32節まで4試合未勝利と苦しむも、前節はパレデスとヴラホビッチの2ゴールでレッチェを撃破。今節の相手はCL出場権を争う5位アタランタだ。

11日にホームで行われるヨーロッパリーグ(EL)準決勝1stレグのセビージャ戦を控えるなか、ディ・マリアやラビオ、ダニーロといった主力選手たちも先発出場。最前線にはミリクが入り、ヴラホビッチやポグバらがベンチから出場を窺う。

最初のチャンスは21分。敵陣深くでアタランタのパス交換をインターセプトすると、こぼれ球を拾ったディ・マリアがボックス中央右寄りから左足シュートを放つ。ゴール左隅を狙った丁寧な一撃だったが、惜しくも枠を捉えきれなかった。

25分には危ないシーン。アタランタの右CKにコープマイネルスがヘディングで合わせる。シュートが左ポストに弾かれたことでユベントスは失点を免れた。

前半のうちに1点をとっておきたいところだが、ディ・マリアのシュート以降はゴール前へボールを運ぶことすらできず、ひたすらアタランタに攻め込まれる苦しい展開。12本ものシュートを浴びた前半はなんとか無失点で凌ぎ切った。

両チームとも選手交代なく迎えた後半、ユベントスは前半と打って変わって立ち上がりから積極的にプレスをかけていき、待望の先制点をゲット。下部組織出身の19歳イリング・ジュニアがリーグ戦初先発で期待に応えて見せた。

56分、イリング・ジュニアは左サイドで相手からボールを奪ってドリブルで運び、外側をオーバーラップしたラビオに預けて自身はゴール前へ。アタランタはラビオのクロスをクリアしきれず、最後はイリング・ジュニアが足下に転がってきたボールをネットへ詰め込んだ。19歳の若武者にとって嬉しい嬉しいファーストチーム初ゴールとなった。

先手をとったユベントスは65分に2枚替え。ミリク、ファジョーリを下げ、ヴラホビッチ、ポグバを投入する。早めに追加点を取れれば、ある程度余裕を持ってゲームを進めることができる。

だが、なかなか次の1点は訪れず、ユベントスと同じくCL出場権獲得を目指すアタランタも必死に反撃。ユベントスはあわやというシーンもあったなか、時間の経過とともに少しずつ1点を守り抜く戦い方へとシフトしていく。

89分には、鋭いロングカウンターからヴラホビッチがボックス左でアタランタGKスポルティエッロとの1対1という絶好のチャンスを迎えるが、渾身の左足シュートはGKの正面を突き、追加点とはならなかった。

それでも、ヴラホビッチは後半アディショナルタイム8分に試合を決めるゴールをゲット。アタランタが捨て身で攻撃に出るなか、自陣からキエーザと2人だけでカウンターに転じ、最後はボックス手前から自慢の左足を振り抜いた。

このゴールが実質的なラストプレーとなり、ユベントスがアタランタを0-2で撃破。この結果、前日にミランに敗れていたラツィオをかわし、ユベントスが2位に浮上している。