プレミアリーグ第36節、マンチェスター・ユナイテッドvsウォルバーハンプトンが13日にオールド・トラッフォードで行われ、ホームのユナイテッドが2-0で勝利した。

4位のユナイテッドは前節、ウェストハムに0-1で敗れて開幕以来のリーグ戦連敗に。1試合消化試合が多いものの、6連勝と絶好調の5位リバプールとの勝ち点差が「1」に縮まっている。

シーズンを通じての勤続疲労に加え、直近3試合でわずか1ゴールと得点力不足が深刻なテン・ハグのチームは、すでに残留を決定した13位のウルブスを迎え撃ったホームゲームで連敗ストップを狙った。オランダ人指揮官は前節から先発3人を変更。マラシアに代わって負傷明けのヴァランがセンターバックに入り、ショーが左サイドバックへ。前線ではヴェグホルストと負傷のラッシュフォードに代わってサンチョとマルシャルが起用された。

立ち上がりからボールを保持して攻め手を窺うユナイテッド。遅攻の局面では決定機に至らないが、9分には相手のボールコントロールのミスを突き高い位置でボールを奪ったアントニーがボックス手前から得意の左足を振る。だが、このシュートは惜しくも枠の左に外れる。

ここから畳みかけて攻撃に出たいアウェイチームだが、時間の経過と共にウルブスのロングカウンターを浴びて引っくり返される場面が増えていく。それでも、決定機までは持ち込ませない。

前半半ばを過ぎて攻撃のギアを上げたユナイテッドは、ブルーノ・フェルナンデスの直接FKやボックス内フリーのアントニーのヘディングシュートで続けてゴールに迫ると、30分過ぎに先制点を奪う。

32分、相手陣内中央でルーズボールの競り合いを制してカウンターを発動。B・フェルナンデスから右のスペースを狙うアントニーへ完璧なスルーパスが通る。ボックス内まで運んでGKを引き付けたアントニーからのプレゼントパスをゴール前フリーのマルシャルが冷静に流し込んだ。

3試合ぶりのゴールを挙げて勢いに乗る赤い悪魔はその後も危なげなく試合をコントロール。要所を締める守備で相手に決定機を与えず、攻撃ではセットプレーとカウンターからチャンスを作り出すと、前半終了間際には先制点を奪ったアントニーとマルシャルのコンビ、B・フェルナンデスのミドルシュートで2点目に迫ったが、これを仕留め切ることはできなかった。

追加点を奪う以外、ほぼ完ぺきな形で試合を折り返したユナイテッドは、後半も同じ戦い方を継続。ボールを持った際には冷静に動かしながら揺さぶりをかけつつ、カウンターシチュエーションからアントニーやB・フェルナンデスが決定機に絡む。

ただ、なかなか2点目を奪えずにいると、ファン・ヒチャンやポデンセらの投入で徐々に攻撃のギア、精度を上げてきたアウェイチームに際どいシーンを作られる。

この流れを受けてテン・ハグ監督はマルシャルに代えてヴェグホルスト、81分には3枚替えを敢行。負傷明けのヴァランに加え、サンチョとエリクセンを下げてマグワイア、フレッジ、ガルナチョとフレッシュな選手を投入した。

後半はプレミア初出場で躍動を見せた相手GKベントリーの再三の好守に苦しめられたユナイテッドだったが、最後の最後に2点目を奪い切る。94分、ロングカウンターからB・フェルナンデスからの完璧なスルーパスに抜け出したガルナチョがボックス内での落ち着き払ったフィニッシュワークからゴール右隅へ右足のシュートを放つと、ポストの内側を叩いたボールが逆のサイドネットに決まった。

そして、ガルナチョの復帰弾でウルブスにトドメを刺したユナイテッドが連敗ストップとなる3試合ぶりの白星を手にし、トップ4圏内を死守している。