バレンシアは23日、スペインサッカー連盟(RFEF)からの処分に対して不当であるとの声明を発表した。

RFEFは23日、バレンシアに対し本拠地・メスタージャのマリオ・ケンペス南スタンドを5試合閉鎖する処分を通達した。

これは、21日に行われたラ・リーガ第35節のバレンシアvsレアル・マドリーにおいて、マドリーのブラジル代表FWヴィニシウス・ジュニオールに対してバレンシアのファン・サポーターが人種差別行為やチャントの合唱、物の投げ込みなど問題行動を多数起こしたことに起因している。

この試合での人種差別は大きな問題となり、各方面からヴィニシウスへのサポートが発せられることに。また、スペインで根深い人種差別を撲滅するための措置を求める声も多く出ている。

しかし、バレンシアは、この処分に対し、不当で不釣り合いなペナルティだと主張。憤りを露わにした。

「バレンシアは、スタンドを5試合閉鎖するという競技委員会がクラブに課した不当で不釣り合いなペナルティに対し、全面的な反対と憤りを示したいと考えている」

「バレンシアはRFEF競技委員会の今回の決議の中で、国家警察とラ・リーガの主張と矛盾する証拠を示していることを公に非難したいと考えている。さらに、この制裁は、クラブが確認することができず、我々に審理手続きを与えることもできなかった証拠に基づいている」

「バレンシアはあらゆる人種差別や暴力行為をこれまで、そしてこれからも最も精力的に非難してきた。こうした行為は、サッカー界や社会において許されるべき物ではなく、我々はこの惨劇を根絶するために最も強力な方法で行動し続ける」

「このため、バレンシアは、先週の日曜日に起きた出来事を解明するために、当初から警察及び全ての関係当局と協力している。さらに、警察が人種差別的行為を行なったと認定したファンに対しては、スタジアムからの永久追放という最大限の制裁を加えた」

「このため、これらの不幸な事件に関与していない全てのファンに罰則を与え、チームの観戦を剥奪することは、全く不釣り合いで不公平かつ前例のない措置であると我々は信じており、これに対して闘います」

「人種差別との戦いには、深刻な不正義を招く口実にせず、関係者全員が真剣に取り組むことが必要です。バレンシアは、全く不当な制裁であり、クラブに対して下された最近の懲戒決定におけるもう1つの違反であるとみなし、スタンドの閉鎖を控訴する予定です。バレンシアは、クラブとファンに対して、最大限の敬意と厳格さを求めます」

RFEFは10日間の異議申し立て期間を設けており、バレンシアは処分への異議を申し立てるとのことだ。

どのような処分が確定するかは不明だが、クラブを応援する人々によって起きた人種差別行動であることは間違いない。働きかけても止まないのであれば仕方がないでは済まされないと思うが、どういう結果になるだろうか。




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