明治安田生命J1リーグ第15節の1試合が27日にノエビアスタジアム神戸で行われ、ホームのヴィッセル神戸が3-2でFC東京を下した。

首位の神戸と10位のFC東京による一戦。今夏をもって退団を発表したばかりのアンドレス・イエスタがベンチスタートの神戸は前節の先発から変更なく、FC東京も木本の代わりにエンリケ・トレヴィザンを起用した以外、変わらずのメンバーをぶつけた。

互いに要所を締める立ち上がりになるが、この試合でもボールを絡め取り、相手に攻撃の隙を許さずの神戸が次第に敵陣深くに攻め入る流れに。左CKのショートコーナーからマテウス・トゥーレルの惜しいヘッドがあった直後の20分に汰木が左サイドで起点になると、左足クロスからゴール前の武藤が右足アウトサイドでネットを揺らして、均衡を破る。

武藤が古巣相手に今季5ゴール目を決め、リードに成功した神戸はFC東京に反撃の余地を与えず、23分に大迫がボックス内のこぼれ球を右足で押し込みにかかったりとさらなるゴールの匂い。31分にも齊藤の右足ミドルがヤクブ・スウォビィクに阻まれ、36分の安部に右ポスト直撃のシュートを許したりする場面もあるが、ペースを握り続ける。

すると、神戸は41分、相手GKのキックを高い位置でカットした初瀬が味方とのパス交換でボックス右に向かっていき、右足で折り返す。これに大迫が技ありの右足ヒールで流し込み、得点ランキングトップをさらに走る11ゴール目。続く44分にも大迫の最終ライン背後を突いたパスを合図にそのまま裏抜けした武藤が右足で決め切り、畳みかける。

追いかけるFC東京は青木と塚川の交代カードで仕切り直しを図ると、徐々に攻め込む場面を増やしていき、57分にボックス左で高く浮かび上がったボールに競り合った塚川が処理しようとした山川のハンドを誘ってPKチャンス。このキッカーに名乗りのディエゴ・オリヴェイラが右足で相手GKの逆を突くシュートをゴール左に決め、まずは1点を返す。

後半に入り、中盤でのプレス強度が落ち、守勢に回る神戸は70分に山川の負傷交代にも見舞われるアクシデントも。それを尻目にFC東京が引き続き反撃に転じ、互いのベンチワークが活発化するなか、81分に安部とペロッチの交代で前線を2トップにすると、84分に右サイドからのクロスが相手のハンドを誘い、2度目のPKチャンスを掴む。

これを決めればJ1初ゴールのペロッチが左足で冷静に決め切り、ついに1点差のところまで迫ったFC東京だが、神戸に逃げ切られ、2試合白星なし。神戸はアンドレス・イニエスタこそ出番なしに終わったが、2試合ぶりの白星となる6試合負けなしで首位キープに成功している。

ヴィッセル神戸 3-2 FC東京
【神戸】
武藤嘉紀(前20)
大迫勇也(前41、前44)
【FC東京】
ディエゴ・オリヴェイラ(後14)
ペロッチ(後40)