ブンデスリーガ最終節、RBライプツィヒvsシャルケが27日にレッドブル・アレナで行われ、ホームのライプツィヒが4-2で勝利した。なお、シャルケのDF吉田麻也はベンチ入りも出場なしに終わり、FW上月壮一郎は負傷欠場した。

前節、フランクフルト相手に2-2のドローに持ち込んだものの、同節勝利したシュツットガルトに抜かれ、降格圏の17位で最終節を迎えたシャルケ。1年での2部降格回避へ勝利必須の大一番では、すでに3位でのチャンピオンズリーグ(CL)出場権獲得を決め、来週のDFBポカール決勝へ調整に入るライプツィヒのホームに乗り込んだ。なお、前節ベンチ外の吉田はこの試合でベンチスタートとなった。

立ち上がりから相手ボックス付近まで持ち込み合うオープンな展開が続くと、地力とタレントの質で勝るホームチームが早い時間帯にゴールをこじ開ける。10分、最後尾からのロングフィードに反応した右サイドのダニ・オルモがDFを振り切ってボックス右からクロスを供給。これはGKフェールマンに触られたが、ゴール前でこぼれ球に反応したライマーが難なく流し込んだ。

勝利必須の状況で先制を許す最悪な入りとなったシャルケはすぐさま反撃を開始。人数をかけて幾度かボックス付近までボールを送り込んでいくが、最後のところがうまくいかない。

一方、より背後のスペースを利用できる形となったライプツィヒは19分、右サイド深くでタメを作ったエンクンクが内側でサポートに入ったダニ・オルモとのワンツーでボックス内に入り込むと、巧みなフェイントでDF2枚を外して左足のシュートをゴール右隅へ流し込んだ。

この2失点目でいよいよ降格が濃厚となってきたシャルケだが、早いタイミングで反発力を示す。28分、左CKの場面でサラサールの正確なクロスに対して、バックステップを踏みながらGKらとの競り合いを制したカミンスキのヘディングシュートで反撃の狼煙を上げるゴールを奪った。

前半終盤にかけては息を吹き返したシャルケがサラサールを起点に幾度か際どい場面を作り出していくが、最後の場面でゴールをこじ開けられない。ただ、鋭いカウンターを仕掛けるライプツィヒに対して、GKフェールマンがハイダラの決定的なミドルシュートを阻むなど3点目を与えず。1点差を維持して試合を折り返した。

すると、シャルケは後半立ち上がりに意外な形から同点に追いつく。49分、相手GKからのビルドアップに強い圧力をかけてドレクスラーの潰しからボックス内のバルターが反転シュート。これは右ポストを叩くも、DFオルバンが撥ね返りの処理を誤って自軍のゴールネットに蹴り込んでしまった。

一方、信じがたいミスから2点差を追いつかれたホームチームは気持ちを切り替えて、ここから攻勢を強めていく。そして、失点直後にはエンクンク、ヴェルナーの連続シュートでシャルケゴールを脅かす。

その後、両チームは積極的に交代カードを切って戦況に変化を加えていく。その中でより優勢に試合を進めていたホームチームが、土壇場で選手層、個の力を見せつけた。

82分、カウンターシチュエーションで左サイドをドリブルで運んだエンクンクが冷静にGKとDFを引き付けてゴール前のポウルセンに繋ぐと、途中投入のストライカーが冷静にゴール右隅へシュートを流し込んだ。

さらに、試合最終盤には前がかったシャルケの攻撃を冷静に受け止めると、94分にはGKからのロングフィードの流れから完璧に背後へ抜け出したエンクンクがGKフェールマンをあざ笑うかのようなミドルループシュートを流し込み、ドッペルパックを達成。これで今季通算16ゴールのエンクンクはブレーメンFWフュルクルクと並んで得点ランキングトップに。

そして、試合はこのままタイムアップを迎え、敵地で意地を見せながらも最後に力尽きたシャルケの1年での2部降格が決定。一方、快勝のライプツィヒは良い形でフランクフルトとのポカール決勝に臨むことになった。