プレミアリーグ最終節、リーズ・ユナイテッドvsトッテナムが28日にエランド・ロードで行われ、アウェイのトッテナムが1-4で快勝した。

直近の連敗でヨーロッパリーグ(EL)出場権を逃した8位のトッテナム。逆転でのヨーロッパ・カンファレンスリーグ(ECL)出場権獲得の可能性を残すメイソンのチームは、新監督探しの難航、絶対的エースの去就問題とネガティブな状況が続く中、厳しいシーズンを何とか勝利で終えるべく敵地での今季最終戦に臨んだ。ダンジュマに代わってペドロ・ポロが起用された以外、前節とほぼ同じメンバーが起用された。

一方、5試合未勝利の17位でアラダイス新監督を招へいしたホワイツだが、新体制で臨んだ3試合で勝利を得られず、順位を19位まで落として最終節を迎えた。奇跡の逆転残留に向けて勝利必須のホームチームは、DF登録の6選手を起用する守備的な布陣で臨んだ。

試合は開始早々にアウェイのトッテナムが動かす。2分、右サイドで背後を狙ったポロがボックス付近に運んで中央のソン・フンミンを経由したパスがボックス中央のケインの足元に入ると、スパーズのエースがゴール左隅へ正確な右足のシュートを突き刺した。

いきなりゲームプラン崩壊のリーズはボールの主導権を握って押し込んでいく。そして、サイドからのシンプルなクロスやセットプレーからチャンスを窺う。一方で、トッテナムが得意とするロングカウンターを受ける場面も目立ち、早い時間からバックラインの選手がイエローカードをもらう難しい状況に。

それでも、ソン・フンミンやクルゼフスキを起点とした鋭いカウンターを何とか水際で阻止し、勝ち点の可能性を残す。前半終盤にかけてはリスクを冒した攻めで再三ボックス付近でシュートシーンを作り出したが、これがことごとく枠を捉え切れなかった。

すると、後半立ち上がりにトッテナムが前半の再現かのように早々に追加点を奪う。47分、中盤で巧みなボールコントロールでDFをかわしたケインが右サイドにフリーで走り込むポロにラストパス。そのままボックス内まで運んだスペイン代表DFがゴール左隅に正確なシュートを流し込んだ。

この立ち上がりの失点で降格濃厚となったホームチームは、60分付近に後ろの枚数を削ってアーロンソンやラターと攻撃的な選手を次々に投入。すると、67分にはそのラターのお膳立てからボックス右で仕掛けたハリソンが正確な左足のシュートをファーポストに叩き込んで1点を返す。

しかし、この直後の69分にはカウンターからポロのスルーパスに抜け出したケインが冷静にボックス内でのGKとの一対一を制し、すぐさま2点差に戻す。さらに、ケインはこのゴールで今シーズンのリーグ戦ゴール数を「30」の大台に乗せた。

この3点目で試合の大勢が決した中、トッテナムはクレイグ、アボットとユース育ちの若手2人をトップチームデビューさせる。さらに、これがトッテナムでのラストマッチとなるルーカス・モウラを最終盤に投入すると、記録よりも記憶に残る男が圧巻の見せ場を作った。

95分、相手陣内右サイドでボールを受けたルーカスは鋭いカットインから相手DF4枚を振り切ってゴール前に持ち込むと、最後は冷静にGKの逆を突く右隅を狙ったシュートを流し込み、ゴラッソで愛するクラブに別れを告げた。

そして、試合はこのままタイムアップを迎え、アストン・ビラの勝利で逆転でのECL出場こそ逃したトッテナムだったが、厳しいシーズンを最後は4-1の快勝で締めくくった。一方、残留請負人ビッグ・サムの下で未勝利に終わったリーズは4シーズンぶりのチャンピオンシップ降格となった。

ヨーロッパリーグ決勝「セビージャvsローマ」
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