ローマの女子チームは5日、バイエルンを退団したなでしこジャパンのDF熊谷紗希(32)の加入を発表した。契約期間は2025年6月30日までの3年となる。

熊谷は常盤木学園高校から2009年に浦和レッズレディース(現:三菱重工浦和レッズレディース)へ加入。なでしこジャパンでも早々に主軸となり、2011年ドイツ女子ワールドカップ(W杯)でも主力として日本初の優勝に貢献した。

大会後には海を渡り、FFCフランクフルト(アイントラハト・フランクフルト)へ移籍。2013-14からはリヨンで8年間プレーし、国内リーグ戦7連覇や前人未踏のUEFA女子チャンピオンズリーグ(UWCL)5連覇などに大きく貢献した。2019-20シーズンのUWCLでは男女通じて日本人唯一となる決勝でのゴールも決めている。

バイエルンには2021-22シーズンから加入し、ボランチやセンターバックのほか、インサイドハーフでもプレーするなど、多様性と柔軟性を発揮。2年間での公式戦出場65試合中52勝をマークし、13ゴールという数字を残していた。

7月にはオーストラリア&ニュージーランド女子W杯を控える中、新天地はなでしこジャパンの同僚DF南萌華が在籍するローマとなった。

今シーズン、セリエAフェミニーレを初制覇したローマ・フェミニーレへの加入が決定した熊谷は、クラブ公式サイトを通じて新天地での意気込みを語った。

「ローマに加入できることに興奮していて、このクラブでプレーするのが待ち切れません」

「信頼を示してくれたローマに感謝していますし、私に示された信頼に応え、チームの期待に応えるために全力を尽くすつもりです。 このクラブの歴史を作りたいです」

先日にはなでしこジャパンの同僚FW岩渕真奈とイタリアのベニスを観光している様子をSNSに投稿していた熊谷だが、その足で永遠の都へ渡ることになったようだ。

なお、ローマ加入発表の直前には南がクラブ公式SNSで「チャオ、ローマで待っています」と熊谷に言及こそしなかったものの、加入を匂わす投稿を行っていた。

これに対して熊谷は同じくクラブ公式SNSで「チャオ、モエカ。ローマに着いたよ」と返答を行っている。