セリエA第10節、インテルvsローマが29日にジュゼッペ・メアッツァで行われ、ホームのインテルが1-0で勝利した。

直近2勝1分けでセリエA首位に立つインテルは、前節のトリノ戦に3-0で圧勝。さらに、チャンピオンズリーグ(CL)ではレッドブル・ザルツブルクに2-1と競り勝ってグループステージ2連勝を達成した。良い形で迎えたホーム開催のビッグマッチでは先発4人を変更。デ・フライ、カルロス・アウグスト、フラッテージ、サンチェスに代えてアチェルビ、ディマルコ、バレッラ、テュラムと主力を復帰させた。

一方、前節は1人少ないモンツァ相手の後半土壇場弾でセリエA3連勝を達成し、順位を7位に上げたローマ。続くヨーロッパリーグ(EL)でもスラビア・プラハとの連勝対決に2-0と快勝し、公式戦5連勝で敵地へ乗り込んだ。そのELからは先発3人を変更。GKをルイ・パトリシオに戻したほか、アワールとチェリクに代えてパレデス、クリステンセンを起用。ジュゼッペ・メアッツァ初帰還のルカクはエル・シャーラウィと2トップを組んだ。なお、モウリーニョ監督は前節退席処分によってディバラ、ペッレグリーニ、スモーリングらの主力と共に不在となった。

ピッチ登場時からルカクに激しいブーイングとスマートフォンアプリによる笛の音というインテリスタの強烈な歓迎が行われた中、試合は立ち上がりからホームチームペースで進んでいく。開始6分にはボックス手前左でラウタロ・マルティネスとパス交換を試みたチャルハノールが前向きな状態でこぼれに反応し、右足を一閃。だが、このシュートは惜しくもクロスバーを叩いてファーストシュートでの先制ゴールとはならず。

それでも、相手を完全に押し込んでハーフコートゲームを展開するインテル。ラウタロやインサイドハーフでコンビネーションを見せつつ、相手守備を寄せて空いたサイドをウイングバックだけでなく3バックの左右で攻略し、多才な崩しを仕掛ける。15分にはダンフリースのクロスからテュラムの連続シュート、ディマルコのミドルシュートなど幾つも決定機を作り出す。

一方、立ち上がりの失点を何とか免れたものの、守勢の状況を撥ね返せないローマ。渦中のルカクへの苦し紛れのロングフィードや相手ウイングバックの背後を使って反撃を試みるが、リスク管理が徹底されたホームチームの守備に狙い撃ちで止められる。そして、決定機やシュートはおろかアタッキングサードまでボールを運べない。

前半終盤にかけてもインテルペースが続くが、徐々に守り慣れてきたローマの改善された守備を前に攻めあぐねる。再三良いタイミングでの攻撃参加を仕掛けたパヴァールも仕留め切れない。前半アディショナルタイムにはローマが攻撃に出てきたところを引っ掛けてカウンターからチャンスを迎えたが、バレッラのボックス内でのボレーシュートは枠を捉え切れず。
インテルがシュート11本、ローマがシュート0本とスタッツ上の優劣は明確も、0-0での折り返しとなった試合。後半先に動いたのはホームチームで、前半に1枚カードをもらっていたパヴァールを下げてダルミアンを同じ3バックの右に入れた。

後半の入りはローマが相手陣内でプレーする時間を作ったが、時間の経過と共に前半同様にホームチームが圧倒的に押し込んでいく。ただ、ローマのセットした守備に対してなかなか効果的な崩しを見せられず。相手が前に出てきた局面での切り替わりやショートカウンターからチャンスを窺う形に。

後半に入って守備は安定も攻撃に出られないローマ。それでも、65分にエル・シャーラウィの仕掛けで得たボックス手前でのFKでパレデスがようやくファーストシュートを放つと、直後の66分にはザレフスキの正確な左クロスからゴール前で競り勝ったクリスタンテが最初の枠内シュートを記録。だが、枠の左隅を捉えたこのヘディングシュートはGKゾマーの好守に阻まれた。

依然としてインテルペースも、ゴールレスの状況が続いたことで後半半ば過ぎに両ベンチが動く。押し切りたいインテルはチャルハノールとムヒタリアンを下げてアスラニ、フラッテージを同時投入。最悪このままの状況を維持したいローマはザレフスキを下げてチェリクを左ウイングバックに投入し、守備の強度を維持する。

すると、一連の交代策が試合を動かす。81分、自陣中央のアスラニが正確なロングフィードを左サイドのスペースを狙うディマルコに通す。ここでイタリア代表MFがGKとディフェンスラインの間へ絶妙なグラウンダーのクロスを入れると、DFジョレンテとDFエンディカの間からうまく飛び出したテュラムが右足ワンタッチで合わせた。

これでようやく試合の均衡が破れたなか、インテルは殊勲のディマルコとダンフリースを下げてカルロス・アウグスト、デ・フライの投入でウノゼロでの逃げ切り態勢に。対してビハインドを追うローマはベロッティやアズムン、アワールとアタッカーをピッチに送り出す。

その後、後半最終盤の攻防ではカルロス・アウグストの見事なミドルシュートがクロスバーを叩きインテルが追加点を逃したものの、この試合で初めて攻勢を仕掛けたローマの反撃を危なげなく撥ね返し続け、このまま試合をクローズした。

この結果、ルカク後釜として獲得したテュラムの決勝点に加え、憎き元主砲を封殺したインテルが意地の勝利を飾り、首位キープに成功した。一方、指揮官を含め飛車角抜きのローマは敵地で屈し、公式戦連勝が「5」でストップした。