セリエA第12節、ラツィオvsローマが、日本時間12日26:00にスタディオ・オリンピコでキックオフされる。上位浮上のきっかけを探るローマの両雄による、今シーズン最初のデルビー・デッラ・カピターレだ。

開幕前はまずまずの補強によって2位フィニッシュとなった昨シーズン同様に優勝争いの一角に挙げられたラツィオ。しかし、格下相手に開幕連敗スタートとなると、以降は王者ナポリ相手に初白星を挙げたものの、ミランやユベントスといったライバルに敗れるなど厳しい序盤戦に。

先月は3連勝と復調気配を漂わせたが、前節はボローニャに0-1で敗戦。勝ち点16の10位で今季最初のデルビーを戦うことに。ただ、直近のチャンピオンズリーグ(CL)ではフェイエノールト相手に自分たちの戦いができなかったなか、FWインモービレのクラブ通算200点目のメモリアルゴールを泥臭く守り切ってバウンスバックに成功。ホーム開催、2日多い準備期間というアドバンテージを武器に宿敵撃破を狙う。

対するローマはラツィオ以上に厳しい3戦未勝利の厳しい船出となると、第4節エンポリ戦でこれまでの鬱憤を晴らす7-0の圧勝で今季初白星を挙げたが、昇格組ジェノアに1-4の惨敗を喫するなどモウリーニョ3年目のジンクスに嵌りつつある。ただ、以降はインテルとのアウェイゲームで力負けした以外は下位相手にしぶとく勝ち点3を積み上げ、前節のレッチェ戦も後半アディショナルタイムの連続ゴールで劇的な逆転勝利を飾った。

しかし、直近に行われたヨーロッパリーグ(EL)ではスラビア・プラハとのアウェイゲームで0-2の完敗。戦前にサッリ監督が「一種の親善試合」と挑発的なコメントを残したなか、モウリーニョ監督はスラビア・プラハへの敬意を語り、ほぼ主力を起用。だが、ピッチ上の多くの選手は心ここにあらずの低調なパフォーマンスに終始。激高した指揮官が試合後に異例のかん口令を敷く事態に。それだけにこのデルビーではより結果が求められる。

ちなみにMF鎌田大地は今回が初のデルビー参戦となるが、それ以前に唯一日本人選手でデルビーを経験している元ローマの中田英寿氏は、1勝1敗の戦績を残している。

◆ラツィオ◆
【4-3-3】
予想スタメン
(C)CWS Brains,LTD.
GK:プロベデル
DF:ラッツァーリ、パトリック、ロマニョーリ、マルシッチ
MF:ゲンドゥージ、ロベッラ、ルイス・アルベルト
FW:フェリペ・アンデルソン、インモービレ、ペドロ

負傷者:DFカザーレ、FWザッカーニ
出場停止者:なし

出場停止者はいない。負傷者に関してはカザーレに加え、直近のフェイエノールト戦でヒザを痛めたザッカーニが不在となる。一方で、フェイエノールト戦を欠場したマルシッチは復帰する見込みだ。

スタメンに関してはカザーレ、ザッカーニの代役にパトリック、ペドロが起用される以外は現状のベストメンバーが並ぶことになる。ルイス・アルベルト以外を固定し切れない中盤はロベッラ、ゲンドゥージの起用が濃厚だが、ベシーノ、カタルディ、鎌田にもチャンスはありそうだ。

◆ローマ◆
【3-5-2】
予想スタメン
(C)CWS Brains,LTD.
GK:ルイ・パトリシオ
DF:マンチーニ、ジョレンテ、エンディカ
MF:カルスドルプ、クリスタンテ、パレデス、レナト・サンチェス、スピナッツォーラ
FW:ディバラ、ルカク

負傷者:DFスモーリング、スピナッツォーラ、クンブラ、MFペッレグリーニ、FWエイブラハム
出場停止者:なし

出場停止者はいない。負傷者に関してはクンブラとエイブラハムの長期離脱組に加え、スモーリングの欠場が確定。一方でスピナッツォーラとペッレグリーニに関しては前者がスタート、後者がベンチ入りする可能性があるようだ。

スタメンは前述の11名を予想したが、ウイングバックではエル・シャーラウィとザレフスキ、クリステンセン、インサイドハーフではアワールとボーヴェが起用される可能性もある。

★注目選手
◆ラツィオ:MF鎌田大地
Getty Images
少ないチャンスで爪痕残せるか。新天地で苦境続くなか、初のデルビーに臨む日本代表MFがラツィオの注目プレーヤーだ。昨季限りでフランクフルトを離れ、紆余曲折の末に永遠の都を新天地に選択した鎌田。プレースタイルは大きく異なるものの、MFミリンコビッチ=サビッチの穴を埋める新戦力の一人として大きな期待を集めたが、ここまで公式戦12試合(先発7試合)の出場で1ゴール1アシストの数字にとどまる。

加入時期の遅さによって新加入選手にとって難解なサッリ・ボールへの適応の問題に加え、絶対的な司令塔であるルイス・アルベルトとプレースタイルが被る弊害によってセリエAでは2カ月近く先発のチャンスがない。この間にそのスペイン人MFと異なる特徴を出そうと試行錯誤が続くが、久々のスタメン起用となった直近のフェイエノールト戦では攻守両面で中途半端な出来に終わり、指揮官への良いアピールとはならず。ここ最近では早くも退団の可能性が報じられるなど苦しい状況だ。

今回のデルビーでもベンチスタートが濃厚だが、ルイス・アルベルトはフェイエノールト戦でかなりの消耗を強いられており、その司令塔に代わっての途中投入の可能性は十分にある。さらに、中盤のその他のキャラクターを考えた場合、ゴールがほしい状況で投入される可能性もある。今季ここまでのビッグマッチではミラン戦を除きナポリ、ユベントス相手に目に見える結果を残しており、ローマ相手にその再現といきたいところだ。

◆ローマ:FWロメル・ルカク
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前線の起点役と共に試合を決めるゴールを。鎌田同様に初のデルビーに臨む“ビッグ・ロム”がローマのキープレーヤーだ。紆余曲折を経て、かつて指導を受けたモウリーニョ率いるローマに新天地を求めたルカクは、ここまでの公式戦13試合で9ゴールを記録。昨季までの主砲エイブラハムの不在を難なく埋めてみせ、ガブリエウ・バティストゥータやエディン・ジェコ以来のスーパーエースとの評価を得ている。

その得点力はさることながら、後ろ重心でカウンター主体のチームにおいてその強靭なフィジカルを活かしたボールキープは守勢を撥ね返す上で重要だ。ラツィオ戦でもボールを握られる展開のなか、ディバラとの2トップでいかにボールを収めて味方の攻め上がりを促せるかが勝敗のカギを握る。とりわけ、カザーレの代役を担うパトリックとラッツァーリのサイドはやや軽量級ということもあり、左に流れながらうまく起点を作りたいところだ。

なお、対ラツィオでは通算6試合で2ゴール3アシストとまずまずの数字を残しており、苦手意識なく臨めるはずだ。