プレミアリーグ第15節、マンチェスター・ユナイテッドvsチェルシーが6日にオールド・トラッフォードで行われ、ホームのユナイテッドが2-1で勝利した。

7位のユナイテッド(勝ち点24)は前節、ニューカッスルに0-1というスコア以上の力の差を見せつけられて敗戦。リーグ戦での連勝が「3」でストップした。さらに、今回の試合直前には一部選手とテン・ハグ監督の確執が複数メディアで報じられると、クラブサイドが“出禁”を言い渡す強硬手段に。不穏な空気のなかで今回のビッグマッチを迎えることになった。勝利で雑音を封じ込めたいオランダ人指揮官は前節から先発4人を変更。ワン=ビサカに代えてリンデロフをセンターバックで起用し、ショーを左サイドバックにスライド。また、メイヌーとラッシュフォード、マルシャルに代えてアムラバト、アントニー、ホイルンドを起用した。

一方、10位のチェルシー(勝ち点19)は前節、ホームで難敵ブライトン相手に3-2の勝利。ギャラガーの退場によって2試合連続で数的不利の戦いを強いられたが、エンソ・フェルナンデスとコルウィルのプレミアリーグ初ゴールを何とか守り切り、前々節のニューカッスル戦で喫した惨敗を見事に払しょくした。そのタフな一戦から中2日で臨む難所でのアウェイゲームでは先発2人を変更。バディアシルに代えてサスペンション明けのククレジャを右サイドバックに置き、ディザジをセンターバックにスライド。サスペンションのギャラガーの代役にパーマーを起用した。

立ち上がりからホームチームが優勢に試合を進めると、開始4分には最初の決定機が訪れる。ブルーノ・フェルナンデスとのパス交換からショーが3人目の動き出しでボックス左に抜け出したホイルンドへスルーパスを供給。うまく左足で巻き込む形のシュートを枠に飛ばすが、ここはGKロベルト・サンチェスの好守に遭う。

最初の決定機を逃したユナイテッドだったが、以降も攻勢を継続。6分にはショートカウンターからボックス内でボールを持ったアントニーがエンソ・フェルナンデスに遅れて足を踏まれる。オンフィールド・レビューの結果、これがファウルと判断されてPKが与えられる。だが、キッカーのB・フェルナンデスが左を狙って蹴ったシュートはGKサンチェスの見事な読みと反応に阻まれる。

すると、このPKストップをキッカケに試合のペースが一気に上がり、ターンオーバーの応酬に。12分にはアムラバトのバックパスのミスを突いたチェルシーのショートカウンターからボックス左に持ち込んだムドリクが左ポストを掠める決定的なシュートを放つ。対するユナイテッドもショートカウンターからガルナチョ、アントニーと続けて枠内シュートを飛ばすが、ここはGKサンチェスの好守に阻まれた。

互いにゴールを匂わせるオープンな攻防が続くなか、先にゴールをこじ開けたのはユナイテッド。19分、セットプレーの二次攻撃からB・フェルナンデスがボックス左でフリーのガルナチョに繋ぐと、プルバックに反応したマグワイアのシュートは相手DFのブロックに阻まれたが、こぼれに反応したマクトミネイがDFの股間を抜く左足シュートを流し込んだ。

主将のPK失敗を帳消しにするマクトミネイのゴールで先制に成功したユナイテッドは、これで落ち着くことなくハイプレスを継続。以降も不安定な相手のビルドアップを良い形で嵌めると、B・フェルナンデスを起点にスムーズにフィニッシュに繋げていく。

32分には味方とのパス交換で左サイド深い位置に抜け出したB・フェルナンデスのクロスをゴール前でフリーのマクトミネイがドンピシャのヘディングで合わすが、これはGKサンチェスのビッグセーブに阻まれる。

一方、守護神のビッグセーブで2失点目を凌いだチェルシーは直後にビッグチャンス。右サイドで完璧に背後を取ったスターリングがボックス中央に走り込むジャクソンへプレゼントパスを供給するが、ジャクソンのファーストタッチがうまくいかず。GKオナナに間合いを詰められてファインセーブに遭う。

前半終盤にかけてもユナイテッド優勢の時間が続くも、最後のところで仕留め切れない。すると、45分にはバイタルエリア中央でうまくチアゴ・シウバから縦パスを引き出したムドリクがボックス手前右のパーマーに縦パスを通す。ここで元マンチェスター・シティMFはカットインでボックス中央に持ち込み、意表を突くタイミングで左足の丁寧なグラウンダーシュートをゴール右下隅へ流し込んだ。

全体を通してはユナイテッド優勢も1-1のイーブンで折り返した試合。両チームはハーフタイムに動きを見せる。ユナイテッドはリンデロフを下げてレギロンを左サイドバックに投入し、ショーをセンターバックにスライドさせた。対するチェルシーはククレジャを下げてリース・ジェームズを同じ右サイドバックに配置した。

一連の交代とハーフタイムの修正に注目が集まったなか、後半開始直後こそチェルシーが押し返したが、前半同様にユナイテッドペースで進んでいく。

後半はレギロンの投入でより多彩さを増した左サイドを起点に幾度も良い形の仕掛けが続き、チェルシーに際どい守備対応を何度も強いる。決定機まであと一歩という状況が続いたが、前半同様にスコットランド代表MFがスコアを動かす。

69分、相手陣内中央まで持ち込んだマグワイアからアンダーラップしたレギロン、その外側のガルナチョとスムーズにボールを繋いで正確なクロスが供給される。これをファーサイドに走り込んだマクトミネイがヘディングで押し込んだ。

マクトミネイのゴールによって勝ち越しに成功したユナイテッドは、直後にもGKサンチェスのビルドアップのミスを突いてショートカウンターを発動。アントニーのラストパスに反応したボックス右のマクトミネイにハットトリックのチャンスが訪れるが、ここはバランスを崩してシュートを枠に飛ばせない。

一方、失点後もなかなか相手を押し返せないチェルシーは77分にムドリクを下げてブロヤを投入。この交代でブロヤとジャクソンを2トップに配した[4-4-2]へ並びを変えた。だが、この交代も即攻撃を活性化させる一手とはならず。

それでも、最少得点差が維持された試合は最後まで緊迫感溢れる中で最終盤に突入。90分にはジェームズの正確な右クロスに反応したブロヤに決定機が訪れたが、渾身のヘディングシュートは惜しくも左ポストを叩いた。

肝を冷やしたテン・ハグ監督はこの直後に殊勲のガルナチョを下げてエバンスを投入。後ろを固めて逃げ切り態勢に入ると、以降は最後までチーム一丸となった堅守でフィニッシュまで持ち込ませなかった。

そして、上位浮上のきっかけを探る名門対決はホームのユナイテッドに軍配が上がり、赤い悪魔は公式戦3試合ぶりの白星を挙げた。