男の子を育てるママのよくある悩みと対応策

荘厳さんに、0歳から5歳までの男の子の子育て中のよくあるママの悩み4つについて、ママのベストな対応策をアドバイスいただきました。

1.話を聞かない

男の子が何か危ないことをしたときに、注意してきちんと聞かせるべき話をしたいときもありますよね。でも、話をぜんぜん聞いていないなんてことはよくある話。

大事なことは、どうやって教えるべきでしょうか?

荘厳「人は、『Homo Socius:社会的なヒト』として進化してきました。他者とつながっていなければ生き残ることができなかった『人』において、一番重要なのは『感情』です。

ですから、相手の心が読めない3歳児さんまでは、『快−不快』の感情次元上で行動します。当然、自己中心的で人の話は聞けません。お母さんとしてはそれでは困りますよね。

でも、振り返ってみましょう。お母さんは一方的に、自分の立ち位置から注意をしていませんか? 育児においても重要なのは聴く力、すなわち臨床心理学でいうところの『共感的傾聴』です。

注意をする前にお母さんは、子どもが今どういう状態にあるのかを知っている必要があります。これには普段からの観察が必要ですが、まず子どもからやさしく今の気持ちを聴き出す努力を払ってみてください。

そうして『うん、それで?』、『そうなの!』、『それから?』など、押しつけるのではなく、まず子どもの話を聞いてあげる。その後、『じゃあこうしてみようか』とか、『こうしたらどうなるかな?』など、話を提案型にもっていきます。

最後に『こうしてくれたらお母さんは嬉しい・悲しい』という、3歳児さんにでも理解できる感情レベルに話を落としていきます。

このとき、身体全体を使って子どもを受容して傾聴する姿勢やお母さんの表情が非常に重要になります。自分が伝えたい内容は感情レベルに落として伝えると効果的です」

2.食事に関する成長が遅い

女の子を育てたことのあるママは、女の子と比べて男の子の食に関する成長が遅いと実感することがあるようです。

「いつになったら手づかみを終えられる?」「遊び食べがひどい」などのお悩みです。

荘厳「『待てない』のは、確かに男の子に多いです。ただ、これも、普段のお母さんとのコミュニケーションがうまく成立しているか否か、また発達障害傾向の有無などの要因とも関係しています。

4歳未満の子どもは、相手の気持ちを察するマインドリーディングの力は備わっていないからです。

マシュマロ実験という面白い実験があります。目の前にマシュマロを一個おいておき、子どもを一人にしますが、そのとき、約束をします。15分後に実験者が帰ってきたときに子どもがマシュマロを食べていなければ、ご褒美にもう一個のマシュマロがもらえます。食べたら当然ご褒美はありません。

その結果が面白いのです。我慢できた子どものほうが、成長してから学校の成績がいいのです。ただし、待てるか待てないかは家族の経済状態と関係しているという研究もありますから、これにも多くの要素が関係していることがわかります。

子どもの行動発達は複雑系なのです。焦りは禁物です。

手づかみ食べの対策としてはフォークの使用がおすすめです。幼児はスプーンをワシ掴みしてしまいますから、中身を上手く口に運ぶことができません。上からグサリと刺さるフォークを使いましょう。

危なくないようにと子ども用の、先が丸くなったフォークを持たせるお母さんが多いと思いますが、これは刺さりにくいからダメです。先が二つに分かれた果物用のフォークが便利かと思いますよ。よく刺さりますからね。

そして遊び食べの対策。食事が遊びになってしまうのはお腹がふくれてきた証拠。そういう場合は子どもの前から食事を取り下げましょう。『欲しい』と泣き出すようなら、ごく少量に分けておき、わんこそばの要領でなくなったら次を出します。

時間はかかりますが、子どもの食欲に合わせることができますし、お母さんも遊べますよ」