韓国時代劇は宮廷ものが面白い! 今回紹介する『カンテク〜運命の愛〜』は、これまでに描かれることがなかった“お妃選び=カンテク”という宮廷のしきたりを教えてくれる一作だ。このドラマの魅力や見どころを、6回にわたって、多角的に紹介していく。最終回のテーマは、「時代劇を盛り上げるおなじみの俳優たち」。

第6回 時代劇を盛り上げるおなじみの俳優たち

時代劇経験の長い二人が物語を左右する役柄で競演

数奇な運命に翻弄されながらも、強い意思と聡明さで難局を打開していくヒロイン、ウンボ。陰謀が渦巻く物語に欠かせないのは時代劇でおなじみのベテラン俳優たちだ。一癖も二癖もある面々が脇を固めている。

まず、王イ・ギョンの愛を巡ってウンボに激しい嫉妬心を抱くチョ・ヨンジの父で、左議政(チャイジョン)のチョ・フンギョン役のイ・ジェヨンが存在感を示す。

最初の揀択(カンテク)でウンボの姉ウンギに破れて泣く娘を、優しく慰める姿は一見穏やかな好人物のように見える。だが、キム・マンチャン率いる安東キム氏に配慮しながらも、裏ではなんとか彼らを出し抜こうと策を巡らせる。こうした姿を目にすれば、一筋縄ではいかない策士であることはよく分かる。

どんな作品でも腹に一物あるキャラクターを演じさせたら、右に出る者はないと言える。過去に出演した時代劇は数多く、『奇皇后ふたつの愛 涙の誓い』や『ホジュン〜伝説の心医〜』『根の深い木‐世宗大王の誓い‐』など、時代も役柄も多岐にわたっている。

チョ・フンギョンを目障りに思いつつも、大妃が一族の出という家門の力を背景に宮廷で我が物顔に振る舞うのが領議政(ヨンイジョン)キム・マンチャンだ。

権力を保持するためにも一族の娘を王妃にしようと暗躍する。彼をはじめ、弟や息子はややとぼけた味のあるキャラクターのため、悪役的位置にはあるもののいずれも憎めない。表向きは人当たりがよく、裏では私益のためには容赦なく人を切り捨てるというマンチャンをソン・ビョンホが好演した。

悪役を演じてもどこかに愛嬌がある一方で、役柄によっては底知れない怖さをのぞかせる彼にはぴったりの役と言える。本作と同じキム・ジョンミン監督、チン・セヨン主演の『不滅の恋人』でも悪役を務めており、これまでも『ヘチ 王座への道』『花たちの戦い〜宮廷残酷史〜』『インス大妃』など、彼もさまざまな時代劇経験を持つ。