作家主義を掲げ、アジアを中心に新たな才能を発掘・特集する「第22回 東京フィルメックス / TOKYO FILMeX 2021」のラインナップ発表会が10月6日、オンラインで行われ、今年から新たに映画祭のプログラムディレクターを務める神谷直希氏が上映作品を紹介した。

「映画祭の歴史で培ってきたものを重視、継承しながら、作品ありきの質の高いプログラムを積み重ねることで、信頼を勝ち取っていきたい」と新たな一歩に決意を示した。

ジョージア、イスラエル、レバノン、インドネシア、タイ、カンボジア、中国、日本の8カ国から10作品がラインナップ

今年のコンペティション部門には、ジョージア、イスラエル、レバノン、インドネシア、タイ、カンボジア、中国、日本の8カ国から10作品がラインナップした。うち3作品が長編監督デビュー作。

日本からは『東京プレイボーイクラブ』と『クズとブスとゲス』が東京フィルメックスで上映された奥田庸介監督の新作『青春墓場』がエントリーしたほか、タレンツ・トーキョー修了生の二アン・カヴィッチ監督『ホワイト・ビルディング』がコンペ入りを果たした。

コンペティション部門は審査員長を務める映画監督の諏訪敦彦をはじめ、ウルリケ・クラウトハイム(ゲーテ・インスティトゥート東京 文化部 映画と美術担当)、オリヴィエ・デルプ(アンスティチュ・フランセ日本)、小田香(映画監督)の計4名が審査にあたり、11月7日(日)に行われる授賞式で、最優秀作品賞と審査員特別賞を発表する。

日本映画の新作を紹介する「メイド・イン・ジャパン」部門が新設

特別招待作品としてオープニングを飾るのは、『ドライブ・マイ・カー』でカンヌに旋風を巻き起こした濱口竜介監督の最新作で、ベルリン映画祭コンペティション部門で銀熊賞に輝いた『偶然と想像』。

クロージング作品は『完全な一日』や『私は見たい』のジョアナ・ハジトゥーマ&カリル・ジョレイジュ監督による9年ぶりとなる長編作品で、ベルリン映画祭コンペティション部門で上映された『メモリー・ボックス』が決定した。

また、今年から日本映画の新作を紹介する「メイド・イン・ジャパン」部門が新設され、『春原さんのうた』(監督:杉田協士)、『夜明けの夫婦』(監督:山内ケンジ)、『MADE IN YAMATO』(監督:冨永昌敬、清原惟、山本英、竹内里紗、宮崎大祐)、『リング・ワンダリング』(監督:金子雅和)が上映される。

開催期間から期間をおかず、コンペ6作品をオンライン配信する施策が予定されているほか、恒例となった独立映画鍋との共催企画では、2019年の「映画と働き方改革」の続編として、今年は「ハラスメント」について検証する。

昨年に引き続き「第34回東京国際映画祭」(10月30日〜11月9日)と同時期に開催。「映画界の連携強化」の理念のもと、多様なメディアとも連携し、情報発信の相乗効果にも期待が寄せられる。

撮影/内田涼

開催概要

「第22回 東京フィルメックス / TOKYO FILMeX 2021」
会期:10月30日(土)〜11月7日(日)
会場:有楽町朝日ホール(メイン会場)/ヒューマントラストシネマ有楽町(レイトショー会場)
上映プログラム:東京フィルメックス・コンペティション、特別招待作品、メイド・イン・ジャパン