男の子を育てるのは大変! 大事な話なのに、ぜんぜん聞いていない! 暴れて本当に大変!おうちが壊れそう。 褒めると有頂天になるのに、怒られたら激しく落ち込む……。

これらのお悩み、男の子のママたちからはよく聞かれます。

こんな調子で、将来大丈夫かしら…?と不安になっているママも多いでしょう。

実際、どうして男の子は子育てが難しいと感じるのでしょうか? また、どんな風に育てるのがいいの? そんなママたちの疑問を、専門家にうかがいました。

今回は、元京都光華女子大学教授で、心理学の博士号を持ち、現在は保育・子育てアドバイザー協会 関西理事長を務める荘厳舜哉さんが解説します。

なぜ男の子は育てにくいと言われるの?

まず世間で、昔から「男の子は育てにくい」「育てるのがむずかしい」といわれることについて。その理由を、荘厳さんは次のように教えてくれました。

荘厳舜哉さん(以下、荘厳)「昔のことわざに『一姫二太郎(いちひめにたろう)』があります。これは男の子は育てにくいよ、だから先に女の子を産んで育児の練習をしておくといいよねという意味です。

自閉症(ASD)や注意欠如多動症(ADHD)に代表される発達障害も、女の子を1とすれば男の子はトータルで3〜4倍になります。なぜなら脳の配線を含む、生命維持に欠かせない情報の多くはX染色体上にあるのですが、そこにバグがあった場合、『XX』の性染色体を持つ女の子の場合には、もう一本の染色体上の同じ位置にあるDNA情報を使うので、問題が生じにくいのです。

一方で、『XY』の染色体を持つ男の子は、X染色体にバグがあった場合に、代わりがありませんので問題が生じやすくなります。男の子は、生物学的にハンデをもって誕生してくるとも言えましょう」

男の子のほうが、生物学的にハンデが大きいというのは、驚きます。

そして、男の子を授かったママたちに、こんなメッセージをくれました。

荘厳「『子は親の背中をみて育つ』ということわざもあります。

これは心理学では『モデリング』と呼んでいる学習システムで、人の社会的行動のほとんどは、この学習によって成り立っています。道徳的な社会規範や価値観も含め、親が子どもに与えている影響は非常に強いのです。

我が子の行動に目くじらを立てる前に、今一度、日常における自分の行動を、第三者目線から見直してみましょう。また、個体発達は80年という長いスパンでみる必要があります。子どもの発達は長い目で見てあげてくださいね」