イギリスで、幼児に数を教える時にあるものを使わせることが、算数の成績向上にとても有効だという研究が発表されました。

実は日本では結構当たり前にやっていることなのです。例えば、小さな子どもに「年はいくつ?」と聞くと、ほぼ全員あるものを示しながら「2歳」とか「3歳」と教えてくれます。

10までの数を示す時、大人でもよく使うあるものとは?

今回は、『5歳からでも間に合う お金をかけずにわが子をバイリンガルにする方法』の著者で、日本・欧米いいとこどり育児を提唱する平川裕貴が、この研究についてお話しします。

イギリスのシーフィールド・ハラム大学とブリストル大学の研究

研究は、6〜7歳の小学生137人を対象に行われました。

子ども達は5つのグループに分けられ、算数の学習に、下記のようにそれぞれに違う条件を与えました。

  • Aグループは、教師指導で指の訓練をさせました
  • Bグループには、教師指導で、ドミノ(サイコロの目のようなドットがついた牌を並べるゲーム)や蛇とはしごゲーム(欧米で古くから親しまれているボードゲーム)のような数のゲームをさせました
  • Cグループは、教師指導で、指の訓練とゲームの両方をさせました
  • Dグループは、研究者による指の指導と数のゲームの両方をさせました
  • Eグループは、これまで通りの典型的な算数の指導を教師が行いました。
  • さて、もうおわかりですね。あるものとは指なのです。

    指の訓練は、言われた数字を指で示したり、1から5を指で数えたり、両手の指合わせをしたり、特定の指を使って色の線をなぞらせたりしました。グループ毎に、週2回、30分のセッションを4週間続けました。

    その後、各グループに数の認識や計算のテストを行い、それぞれのグループの子ども達が、どれくらい正解できるかを調べたのです。

    その結果、AグループとBグループは、教師による典型的な指導のEグループより、成績が少し良いという結果が。そして、数のゲームと指の指導の両方を行ったCグループとDグループは、成績が大幅に向上したのです。

    すなわち、子ども達に数のゲームをさせたり、指を使わせると成績が上がったということ。指を使うことが奨励されなかったこれまでの指導法より、指を使わせる方が、計量的能力が向上するという結果を得たのです。

    指のトレーニングは、子ども達の算数の能力向上に、有効な手段になり得ると研究者は言っています。