夏の行楽シーズンではドライブの機会も多くなりますが、同時にクルマのトラブルも多くなります。日本自動車連盟(JAF)の「よくあるロードサービス出動理由」から、そのトラブルに対する対策を考えます。

高速道路でタイヤのバーストがおきると大事故にもなりかねない

 夏休みシーズン、クルマでのお出かけを考えてる人も多いと思います。

 とくに長い休みが取りやすいお盆前後は、長距離の帰省やドライブ旅行には好都合です。

 ただその際、クルマに万一のトラブルが発生すると、スケジュールが大きく狂ってしまうほか、レッカー代や予定外の宿泊費用により、金銭的な負担も発生します。

 ただ想定外の事故などをのぞけば、それらのトラブルの多くは「事前の対策」で防ぐことが可能です。

 では実際にどういったトラブルが多いのでしょうか。

 日本自動車連盟(JAF)がウェブサイトで公開している「よくあるロードサービス出動理由」の「2021年度 シーズン別の出動件数・出動理由」から、その傾向を見てみましょう。

 高速道路の「お盆シーズン」の第1位は「タイヤのパンク、バースト、エアー圧不足」で、38.38%。次いで「燃料切れ」が10.44%、以下「事故」「過放電バッテリー」「発電機/充電回路」という順になっています。

 一方、一般道の「お盆シーズン」では、「過放電バッテリー」がもっとも多く、出動件数の29.61%を占めています。第2位は「タイヤのパンク、バースト、エアー圧不足」で20.79%、以下は「落輪・落込」「破損/劣化バッテリー」「キー閉じ込み」と続きます。

 そして、これらの出動理由上位は「お盆シーズン」に限ったものではなく、じつは年間を通してみても、ほぼ同じ順位となっています。

 では、それぞれのトラブルがどうして起きるのか、その原因と対策を考えてみましょう。

 まずは「タイヤのパンク、バースト、エアー圧不足」です。

 その順位からもわかるように、とくに高速道路で注意すべきトラブルです。

 タイヤの空気は、わずかずつですが自然に抜け、それにともない空気圧は徐々に下がっていきます。

 そして空気圧が低いタイヤで高速走行を続けると、路面との接触で発生したタイヤ表面の変形が波打つように全周に広がる「スタンディングウェーブ現象」が発生しやすくなります。そのまま走行を続けるとタイヤは過熱し、バースト(破裂)につながる危険があるのです。またタイヤの劣化によるひび割れなども、パンクの原因となります。

 対策としては最低でも月に1回、ガソリンスタンドでの給油の際などに空気圧をチェックするとともに、溝の残りは大丈夫か、偏摩耗はないかなど、確認しましょう。

 また高速道路で第3位となっている「燃料切れ」の最大の原因は、高速道路でのガソリンスタンドの設置間隔を見誤った“うっかり”と言えるでしょう。

 高速道路のガソリンスタンドの設置間隔は、とくに地方部で広く、100km以上にわたる「ガソリンスタンド空白地帯」も少なくありません。ガソリン残量が減っているのを知りつつも「次のSAまで大丈夫だろう」という思い込みで走り続けると、結局ガス欠になってしまうのです。

 高速道路を使ったドライブでは、予定ルート上のどのSA/PAにガソリンスタンドがあるのかをあらかじめ調べる、もしくは高速道路に進入する前に余裕をもたせて給油するといった対策で、ガス欠を防ぎましょう。

年間をとおして多いのがバッテリートラブル

 最後にバッテリーのトラブルです。

バッテリー点検で寿命と判断されたら、早めの交換をおすすめする

 近年のクルマはさまざまな安全装備の充実する一方、ドライブレコーダーなど後付け電装品も増え、クルマそのものが消費する電力が大きくなっています。

 さらにアイドリングストップ装着車では、信号などでエンジンが止まるたびにオルタネーターも停止するため、停車中はこうした電力消費をバッテリーが一手に引き受けることになります。そしてバッテリーは、エンジン再始動の電力もまかなうため、以前に比べ大きな負荷がかかっているのです。

 またバッテリーはクルマを使っていない状態でも、少しずつ放電します。とくに昨今はコロナ禍による「外出自粛」や「自衛策」により、たとえばこれまで週に3〜4回おこなっていた日用品の買い物を週1回などに減らす人も多くなっています。そのため、バッテリーに十分な電力が蓄えられていない可能性が考えられます。

 そして充電が不十分な状態でドライブに出かけ、渋滞に遭遇するなどしてバッテリーの放電量が多くなると、バッテリーは蓄えていた電力を失います。これが過放電につながるのです。

 過放電を防ぐには、定期的にある程度の距離を走ること、さらにディーラーやカー用品店などでバッテリーの点検をおこなうことが効果的です。またバッテリー点検でバッテリーが寿命と判断されたら、迷わず交換しましょう。

 なおJAF会員の場合、自分で用意したバッテリーへの交換も無料でおこなってもらえます。ただし廃バッテリーの処理は自分でやらないといけません。

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 なお、これらのトラブルで業者にロードサービスを依頼すると、費用はかなり高額になることもあります。

 自身が契約している任意保険がロードサービスをカバーしているかどうか確認し、もし非対応であればJAFに入会する、ロードサービスが付帯しているクレジットカードに加入するなど、万が一のトラブルに対応できることを検討しましょう。