VWグループとしてベストセラーEVとなっているのがVWのSUVタイプの電動モデル「ID.4」です。2022年8月に欧州市場で4WDモデルの「ID.4プロ 4モーション」が登場しました。このモデルは2輪駆動の「ID.4」と高性能モデル「ID.4 GTX」

ドイツでは2022年6月に先行発売 8月に正式発売された新グレード

 独フォルクスワーゲン(VW)は2022年8月、欧州にて「ID.4 Pro 4MOTION(ID.4プロ 4モーション)」を発売しました。

 ID.4は、いま世界中の市場で人気のSUVタイプの電気自動車(EV)なのですが、どんなクルマなのか改めて見ていきます。

 ID.4は、コンパクトモデル「ID.3」に続き、VWの完全電動モデル「ID.シリーズ」の第2弾として2020年9月に世界初公開されたモデルです。

 このモデルは、VWにおけるEVの重要な世界戦略車となっています。独ツヴィッカウ工場や米国チャタヌーガ工場での生産だけでなく、今後は中国・安亭(Anting)・佛山(Foshan)工場でも生産される予定です。

 すでに販売されている市場においては、売れ行きが好調です。2021年には全世界で16万3000台の販売台数となり、VWブランドだけでなくVWグループ全体でもベストセラーEVとなっています。

 ボディサイズは全長4584mm×全幅1852mm×全高1612mm、ホイールベースは2766mm。ID.シリーズ第1弾として欧州で最初に登場したID.3が全長4261mm×全幅1809mm×1552mm、ホイールベース2765mmなので、ひと回り大きなコンパクトSUVです。

 ID.3と同様、ID.4も新しいモジュラー・エレクトリックドライブ・マトリクス(MEB)プラットフォームをベースにしたモデルになります。このプラットフォームはEV専用に設計されていて、電動部分をコンパクトなデザインにすることで広々とした室内空間を実現しています。荷室容量は通常時で543リッター、最大1575リッターまで拡大します。

 最大77kWhのバッテリーを搭載し、WLTPモードで最大520kmの航続可能距離を達成しています。もちろん急速充電にも対応し、320km走行可能なレベルまで、約30分で充電できます。

 エクステリアは0.28という優れたCd値で、ダイナミックでモダンなデザインです。また最上級グレードにはインタラクティブな「IQライト LEDマトリックスヘッドライト」を用意。このヘッドライトは新しい「3D LEDテールライト」とペアになっています。

 欧州では2021年4月に、高性能モデル「ID.4 GTX」も登場しています。

 ID.4 GTXは、フロントアクスルとリアアクスルにひとつずつモーターを搭載し4輪を駆動するモデルで、MEBに基づくデュアルモーター4WDの最初の1台となりました。

 トータル出力は220kW(約299馬力)。ID.4ファミリーのフラッグシップとなるGTXは0−60km/h加速が3.2秒、0-100km/h加速は6.2秒、最高速度は180km/h(リミッター)という実力を誇ります。

後輪駆動の「ID.4」とフラッグシップ「ID.4 GTX」の間となる「ID.4プロ4モーション」

 ベースモデルのID.4と、フラッグシップモデルのID.4 GTXの中間となるモデルが、2022年6月にドイツで先行発売、欧州市場では同年8月に登場した「ID.4プロ 4モーション」です。

VW「ID.4プロ 4モーション」のインテリア

 ID.4 GTXと同様、前後にモーターを搭載する4WDモデルで、システム最高出力は265馬力。、0-100km/h加速は6.9秒、最高速度は180km/h(リミッター)というパフォーマンスを誇ります。

 搭載するバッテリーの容量は77kWhで、航続距離は517km(WLTPモード)です。

 VWのMEB製品ライン責任者であるSilke Bagchik氏は、「ID.4プロ 4モーションの登場により、お客様の要望に応え、プログラムのギャップを埋めています。技術面では最上位のID.4 GTX 4モーションをベースにし、インテリアトリムに関しては、2WDのID.4プロがベースとなっています。ID.4プロ 4モーションは、日常生活からレジャーまで、ストリートから簡単なオフロードまでオールラウンダーです」とコメントしています。

 ドイツでの車両価格は4万9020ユーロ(日本円で約692万円。ドイツの付加価値税VAT19%込)となります。

※ ※ ※

  2022年年初におこなわれたフォルクスワーゲンジャパンの記者会見において、2022年内の日本導入が発表された新型ID.4ですが、現在もなお続く世界的な半導体不足、そしてロシアによるウクライナ侵攻の影響などさまざまな要因で、各自動車メーカーは現在、減産を余儀なくされている状況になっています。

 新型ID.4の日本導入は、2023年以降にずれ込む可能性もあります。