メルセデス・ベンツのフラッグシップサルーン「EQS」がまもなく日本で発表される予定です。いったいどんなクルマなのでしょうか。

メルセデスの旗艦モデル「Sクラス」のEV版

 メルセデス・ベンツ新型「EQS」がこの秋、ようやく日本で発表される見込みです。
 
 新型EQSとはいったいどんなクルマなのでしょうか。

 新型EQSは、2021年4月に世界初公開された電気自動車(BEV)です。メルセデス・ベンツの高級車および上級クラスのセダンにEVアーキテクチャーを採用した最初のモデルとなります。

 日本においては「EQC」「EQA」「EQB」に続くメルセデスEQシリーズで、SUVタイプ以外としては初のモデルとなります。

 新型EQSは、全長5216mm×全幅1926mm×全高1512mm、ホイールベース3210mm(欧州仕様)というボディサイズになります。新型「Sクラス」は全長5180mm×全幅1920mm×全高1505mm、ホイールベース3105mm(S400d標準ボディ・日本仕様)なので、同じセグメントの「フラッグシップEV」ということになります。

 Cd値(空気抵抗定数)は0.202と、これまでにない数値を達成。これにより、EQSは世界でもっとも空力の良い市販車になっています。これにより大きく電費を稼げるというメリットだけでなく、風切り音の少ない走りを実現しているといいます。

 欧州では「EQS450+」と「EQS580 4MATIC+」が用意されますが、日本ではまずは「EQS450+」が導入される見込みです。

 EQS450+は後輪駆動モデルで、モーター出力は245kW(約333馬力)・568Nmを発生。107.8kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載し、0-100km/h加速は6.2秒、最高速度210km/h(リミッター)というパフォーマンスを誇ります。

 また航続可能距離は最大で770km以上になるといいます。

 日本市場向けのEQSは、双方向充電に対応。EQSのバッテリーを蓄電池のように活用することで、蓄電した電力をほかの場所でも使えるようになる「V2G(Vehicle-to-Grid)」や、停電など非常時にクルマから家庭用に電力を供給する「V2H(Vehicle to Home)」に対応しているようです。

室内は幅141cmに広がる「ハイパースクリーン」が近未来的雰囲気

 インテリアでは、ダッシュボードの幅一面に広がる、141cmを超える曲面スクリーン「MBUXハイパースクリーン」が目を引きます。

メルセデス・ベンツ新型「EQS」のインテリア

 これはAピラーの左側から右側に向かって、波のように乗員の前に広がる凹型の液晶ディスプレイで、乗員が目にする面積は2432.11平方センチメートルにも及びます。

 MBUXハイパースクリーンを覆う大きなガラスは約650度の温度で成形され、3次元に湾曲しています。これにより、車両の全幅にわたってディスプレイを歪みなく見ることができるといいます。

 その大きさだけでなく、細部にわたってこだわったデザインにも注目です。MBUXハイパースクリーンの周囲には、薄いシルバーのシャドーフレームとベントバンド、細いレザーフレームのみが配置され、現代の居住空間のインテリアデザインを参考にしています。ARコンテンツを搭載したヘッドアップディスプレイもハイライトになってます。

 さらにセンターディスプレイと助手席ディスプレイには、触覚フィードバックも搭載。タッチスクリーン上の特定のポイントに指が触れると、ユーザーは滑らかな表面に機械的なスイッチのような感触を得るといます。

 もうひとつの操作支援は、両ディスプレイのフォースフィードバックと呼ばれるもので、これはガラスにかける圧力のレベルが異なると反応が変わり、例えばMBUXであれば、強く押すことにより別のメニューレベルにジャンプします。

 聴覚にも訴えかけるのがEQSの特徴でもあります。内燃機関から電気自動車へのパラダイムシフト(革命的変化)を音響的に知覚できるよう、「Silver Waves」「Vivid Flux」というふたつのサウンドスケープを備えています。これらはキーを持ってクルマに近づいたときや乗り込んだとき、車内から出たりロックをするときに、それに対応する音が流れるというものです。

 またオプションのEQSのドライビングサウンドは、アクセルペダルの開閉度合い、速度など、何十種類ものパラメータに反応するインタラクティブなものとなっています。 

※ ※ ※

 新型「EQS」は、2022年秋に日本で発表される見込みです。新型「EQE」も同時に発表される可能性もあります。

 日本での車両価格は未定です。