WRCで活躍した往年の名車、ルノー「5(サンク)」。そのサンクの誕生50周年を記念したEVコンセプトモデル「R5ターボ3E」が世界初公開されました。
巨大なリアスポイラーが印象的なEVコンセプト
仏ルノーは2022年9月22日、ルノー「5(サンク)」誕生50周年を記念する一環として、新たなコンセプトEVモデル「R5 TURBO 3E(R5ターボ3E)」を発表しました。
R5ターボ3Eは現在開催されているChantilly Arts & Elegance 2022で世界初披露、同年10月17日から始まるパリ国際モーターショーで展示される予定です。
ルノー・サンクはいまから50年前の1972年に発売、またたく間に欧州でベストセラーカーとなったコンパクトモデルです。日本でも1976年から正規輸入されています。
サンクターボは、大衆車のサンクをベースにWRC(世界ラリー選手権)のグループ4を戦うために生まれたホモロゲーションモデル(競技ベース車両)です。サンクはエンジン縦置きのFFモデルでしたが、これを前後逆にして搭載。縦置きミッドシップモデルとされました。1982年には「サンクターボ2」が発売されています。
WRCでは1980年からグループB規定が終わる1986年までに4回優勝しています。
1984年には2代目が登場、1996年まで販売されました。その後サンクは「クリオ(日本名:ルーテシア)」となり車名が消えました。
今回世界初公開されたR5ターボ3Eは、初代サンクターボをオマージュしてEVとして現代に蘇らせたモデルです。車名の「3E」とはサンクターボ2に続くモデルで、電動化の「E」を付けています。
先代同様2人乗りとなっており、トータル出力380馬力・700Nmを発生するツインモーターで後輪を駆動します。搭載するリチウムイオンバッテリー容量は42kWhです。
この結果、0−100km/h加速は3.5秒、最高速度は200km/hというパフォーマンスを発生するといいます。ドリフトモードも採用しています。
R5ターボ3Eのボディサイズは全長4006mm×全幅2020mm×全高1320mm、ホイールベースは2540mmと、初代サンクターボ同様コンパクトですが、全幅は初代よりも250mm大きくなっています。
ルノーのデザインディレクター、ジル・ヴィダル氏は「超ハイテクなデザインと、カーレースやビデオゲームの世界への数多くの言及と意図的な活気を組み合わせています。この組み合わせは、ショーカーを現代性とテクノロジーへと駆り立て、現実と仮想の領域の間のフロンティアに位置しています。この純粋な電気の「ドリフター」は、電気自動車も信じられないほどのパフォーマンスで楽しいものになることを示しています!」とコメントしています。