2019年に「AM-RB003」として発表されたアストンマーティンのハイブリッドスーパーカー「ヴァルハラ」。段階を踏んでその詳細が明らかになってきましたが、最新バージョンではようやくインテリアを初お披露目。ついに生産が始まる近未来のスーパーカーの姿を紹介していきましょう。

ついに生産がスタートするプラグインハイブリッドスーパーカー

 システム最高出力1000psオーバーという、まさに公道を走れるレーシングカーであるアストンマーティン「ヴァルハラ」。その最新バージョンがお披露目された。

 1億円超えというプライスタグや、F1での活躍で知られるレッドブル・アドバンスド・テクノロジーズと共同開発モデルであること、そして、開発途中で「現状では満足できない」と開発がやり直しされたこと、さらに、映画『007 ノー・タイム・トゥ・ダイ』に登場したことなどもあって、世界の注目を集めてきたプラグインハイブリッドスーパーカーだ。

 ヴァルハラの存在が初めて世界へ発信されたのは2019年のジュネーブショー。2021年にはエクステリアデザインが披露され、そして今回、ついにインテリアが公開された。

 生産台数は、当初500台とアナウンスされていたが、現在は最大で999台とされている。すでに世界中から受注が集まり、日本からのオーダーもすでに入っているという。

 あらためてヴァルハラの内容を整理すると、パワートレインは4リッターのV8ツインターボエンジンに3基のモーターを組み合わせたもので、ミッドシップにレイアウトされる。外部充電が可能で、アストンマーティンとしては初となるミッドシップ・プラグインハイブリッドのスーパーカーとなる。

 これまでエンジン出力は750psとされていたが、今回あらためて800psとアナウンスされた。これによりシステム全体での出力は、モーター出力の204psと合わせて約1000psに達する。最高速度は349km/h、0-100km/h加速は2.5秒という、とてつもない性能を誇る。

 変速機はアストンマーティン初のデュアルクラッチ式8速ATが備わるとアナウンスされている。ちなみに、先に登場している「ヴァルキリー」と同様、後退はモーターでおこなう“eリバース”を採用している。

 跳ね上げ式のドアを備えるボディは、最大で600kgのダウンフォースを発生させる。乾燥重量は1550kgと軽量で、カーボンモノコック製の恩恵を最大限に受けている。

●今回初公開されたインテリアの仕立てとは

 今回新たに発表されたインテリアを見ると、ヴァルハラがフォーミュラマシンからさまざまな技術を受け継いでいることがわかる。

 楕円型のステアリングホイール、着座位置よりもペダル位置が高くなるシートポジション、固定式シートなどがその最たる例だ。

 もちろん、ヴァルハラはあくまでレーシングモデルではなく、公道を走れるスーパーカーのため、タッチ画面式のインフォテイメントシステムや安全デバイスを備え、スマートフォンとの連動などもおこなえる予定だ。操作系の物理スイッチが少ないことから、操作はディスプレイに集約するシステムを採用するのではないかと予想される。

 さて、今回の発表でその全貌がほぼ明らかになったヴァルハラだが、生産開始は2023年からスタートし、日本へのデリバリーは2024年になるともアナウンスされた。『007ノー・タイム・トゥ・ダイ』では、姿を見せただけで走るシーンを見ることがかなわなかったヴァルハラだが、次作では走行シーンが見られるかもしれない。