2023年も各インポートブランドから魅力的なニューモデルが日本で発表される予定です。どんな輸入車が日本で登場するのでしょうか。ドイツブランドを見てみます。
2023年も電気自動車「メルセデスEQ」ニューモデルが上陸
毎年、インポートブランドから数多くのニューモデルが日本に上陸します。
日本自動車輸入組合(JAIA)によると、2022年の外国メーカー車の新規登録台数は24万2226台となり、前年2021年の25万9752台と比べてマイナス6.7%となりました。
また日本メーカー車を含めた輸入車新規登録台数の合計は30万9759台で、前年同期の24万4552台と比べて10.1%のマイナスでした。
これは世界的に続く半導体不足により生産が滞り、納車が遅れていることが理由です。そのためこれから登場予定の輸入車のスケジュールは変更されることがありそうですが、現時点で2023年に日本導入される予定のモデルを予想します。今回はドイツブランドです。
2022年は5万2391台の新車登録台数となり、8年連続で輸入ブランド別の首位となったのがメルセデス・ベンツです。
2022年7月には「EQB」、同年9月29日には「EQE」と「EQS」を導入、EVの「メルセデスEQ」シリーズを充実させましたが、2023年もその攻勢は続くと見られます。
まず日本導入されると見られるのが、2022年4月に世界初公開された「EQS SUV」です。

EQS SUVは、メルセデスブランド初のオール電化のラグジュアリーSUVで、EQシリーズのフラッグシップセダン「EQS」のSUV版となります。
ボディサイズは全長5125mm×全幅1959mm×全高1718mmで、ホイールベースは3210mmとEQSと同じ長さです。
欧州では「EQS450+」「EQS450 4MATIC」「EQS580 4MATIC」の3種類のグレードがあり、 EQS450+は後輪駆動(FR)で、最高出力265kW(360馬力)・最大トルク568Nmを発生するモーターをリアアクスルに搭載。WLTP航続距離は536kmから660kmとなっています。搭載するリチウムイオンバッテリーは全モデル107.8kWhで、OTA(オーバー・ザ・エアー)によりアップデートも可能で、エネルギーマネージメントは常に最新の状態に保たれます。
EQS450 4MATICとEQS580 4MATICは4輪駆動で、フロントアクスルにもモーターを搭載します。システム出力はEQS450 4MATICが265kW(380馬力)・800Nm、EQS580 4MATICが400kW(544馬力)・858Nmとなっています。WLTP航続距離はEQS450 4MATICが507kmから613km、EQS580 4MATICが507kmから613kmです。
また2022年10月に世界初公開されたミドルサイズSUVタイプの電気自動車(EV)「EQE SUV」も2023年中に日本に上陸する見通しです。

EQE SUVは、エグゼクティブセダン「EQE」の多目的車バージョンになります。
ボディサイズは全長4863mm×全幅1940mm×全高1686mm、ホイールベースは3030mmで、欧州で展開されるグレードは後輪駆動の「EQE350+」、4MATIC(4WD)の「EQE350 4MATIC」「EQE500 4MATIC」の3種類
EQE350+およびEQE350 4MATICのモーターは215kW(約292馬力)・565Nmを発生。EQE500 4MATICは300kW(約408馬力)・858Nmとなります。
WLTPモードでの航続可能距離はEQE350+が480kmから590km、EQE350 4MATICが459kmから558km、EQE500 4MATICが460kmから547kmです。
また、2022年6月に欧州でフルモデルチェンジされた2代目新型「GLC」も登場する可能性が高いと思われます。
新型GLCのボディサイズは全長4716mm×全幅1890mm×全高1640mm、ホイールベースは2888mm(欧州仕様)となり、全長は先代モデルより60mm長く、4mm全高が低められています。全幅は変わりません。またトレッドは前1627mm、後1640mmと、前6mm、後23mm広げられています。
BMW新型「M2クーペ」新型「X1」は2023年前半に上陸!?
BMWからは、2022年6月に世界初公開された、3代目となる新型「X1」、およびEVバージョンの「iX1」が2023年上半期に日本で登場する見込みです。

新型X1のボディサイズは全長4500mm×全幅1845mm×全高1645mm、ホイールベースは2690mmで、現行型の2代目X1に比べて全長で45mm、全幅で25mm、全高で30mm、ホイールベースで20mm、それぞれ大きくなっています。
日本では、まずは204馬力・300Nmを発生する2リッター直列4気筒ターボエンジンを搭載する「X1 xDrive20i」が登場する予定です。
モデルラインは「xLine」と「M Sport」の2種類。価格は未定です。
また2代目となる新型「M2クーペ」は2023年4月ごろに登場する見通しです。

新型M2は、2022年10月に世界初公開された高性能2ドアクーペモデルで、「4シリーズ」をベースに特別なチューニングを施し、後輪駆動(FR)、前後重量配分50:50を実現しています。
ボディサイズはM4クーペよりも全長が214mm短い4591mm、ホイールベースも110mm短い2745mmです。全幅と前後トレッドは新型2シリーズクーペを大幅に上回っています。
新型M2に搭載されるエンジンは3リッター直列6気筒ツインターボで、最高出力460馬力・最大トルク550Nmを発生。これは先代M2よりも90馬力上回っています。エンジンは7200rpmまで回り、電気的に制御されたフラップを備えた M専用のエキゾーストシステムにより、豊かなサウンドを奏でます。
ほかにBMWからは、2022年6月に世界初公開された、M3の歴史上初めてのツーリングモデル「M3ツーリング」、そして44年ぶりとなるBMW M社独自モデル「XM」が登場する見通しです。
アウディの2023年に登場するニューモデルは未定ですが、2022年11月に欧州で登場した「Q8 e-tron/Q8スポーツバック e-tron」が上陸する可能性があります。

これは最上級SUVタイプのEV「e-tron」の改良新型モデルで、車名を新たにQ8 e-tronと変更したものです。
フォルクスワーゲンは、2023年に日本に上陸するニューモデルの予定はなさそうです。
2022年12月に東京ミッドタウンで開催されたVWのポップアップスペース「ID.SQUARE(ID.スクエア)」では、注目のEVミニバン「ID.BUZZ」が展示されていましたが、このモデルの日本導入はおそらく2024年以降になりそうです。
ポルシェは、2022年に欧州で発表され、日本でも予約が開始されている「911カレラT」や「911ダカール」がやってきます。ミドルSUVの新型「マカン」の登場はおそらく2024年になる見込みです。