ベルギーで開催中のブリュッセル国際モーターショーで、欧州カー・オブ・ザ・イヤー2023が発表されました。今年のクルマはジープ「アベンジャー」に決定しました

2位はVW「ID.Buzz」3位は日産「アリア」

 ステランティスは2023年1月16日、2023年の欧州カー・オブ・ザ・イヤー(欧州COTY)にジープ「AVENGER(アベンジャー)」が選ばれたと発表しました。

 最終候補に残ったのは7台。アベンジャーは328ポイントを集めました。2位は241ポイントを集めたフォルクスワーゲン「ID.Buzz」、3位は211ポイントを獲得した日産「アリア」、4位はキア「ニロ」で200ポイント、5位はルノー「オーストラル」で163ポイント、またスバル「ソルテラ」/トヨタ「bZ4X」は133ポイントでした。

 ステランティスブランドのアメリカンブランドが欧州COTYを受賞するのは今回が初となります。

 アベンジャーは2022年10月に登場した、ジープブランド初となるバッテリー式電気自動車(BEV)です。全長は4076mmと、「レネゲード」よりも160mm短いサイズになります。

 搭載されるモーターは156馬力・260Nmを発生、前輪を駆動します。また搭載されるリチウムイオンバッテリーは54kWhで、WLTPモードで400kmの航続距離を誇ります。

 もちろん急速充電にも対応。3分間の充電で、欧州のユーザーの1日平均走行距離である30km走行できる電力を確保します。また24分で、20%から80%までの充電が可能です。

 2022年10月の世界初公開直後に発売した「ファーストエディション」は、8000台がまたたく間に完売。現在、欧州市場ではカタログモデルの受注がおこなわれており、EV補助金がある国では、3万ユーロ(日本円で約417万円)以下のエントリー価格で入手可能です。

 ジープブランドCEOのクリスチャン・ムニエ氏は「欧州の自動車専門家で構成されたこの著名な審査員が、ジープブランド初の完全電動 SUVを欧州COTYに選んだことを光栄に思い、誇りに思います。ジープブランドがこの賞でファイナリストと勝者の両方になったのはこれが初めてであり、ジープ アベンジャーが世界の電動化戦略における重要な要素であることを示しています。ゼロエミッションSUV。厳しい競争であった他のすべてのファイナリストを祝福します」とコメントしています。

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 欧州COTYは1964年に始まった歴史ある賞で、今年は22か国・57名のジャーナリストからなる審査員の投票で決定。今回はベルギーで開催中のブリュッセル国際モーターショーで授賞式がおこなわれました。
 
 過去には1993年に日産「マイクラ(日本名マーチ)」が受賞するなど、日本車も5回欧州COTYを受賞しています。EVは2011年の日産「リーフ」が初となり、EVの受賞は2022年のキア「EV6」に続き2年連続となっています。