アメリカの名門時計ブランド・ボールウォッチより、最新作「エンジニア III アウトライアー」(40万7000円、消費税込)がまもなく登場。少々過激な“アウトライアー(異端児)”のネーミングの由来は、旅心を誘うGMT機能にありました。

●アフターコロナの時代にむけて舵を切ったボールウォッチの意欲作

 長らく続いた渡航制限も解除され、海外への旅もかなり気軽なものとなりました。世界各地を巡る旅の相棒に、持っておくと重宝するのがふたつの都市の時間を同時に表示できる「GMT機能」搭載の腕時計です。

 アフターコロナ時代の本格到来を受けて、2023年はこうしたGMTウォッチが各社よりこぞってリリースされています。

 ボールウォッチの最新作「エンジニア Ⅲ アウトライアー」(40万7000円、消費税込)も、まさにそうしたタイムピース。

 サイズは取り回しのいい40mmで、ケースとブレスレットには耐食性に優れた904Lステンレススティールを使用。シャープな印象のブラックダイヤルや、確実な視認性を約束する自発光マイクロ・ガスライトなどおなじみのディティールが揃っていますが、大きく違うのはこの時計がGMT機能を搭載した新ムーブメント“RRM7337-C”を搭載しているということ! 

 本作で初めて搭載されるこの新キャリバーは、複数の異なるタイムゾーンを自在に操るための機構として、りゅうずを1段引いたボジションにすることで時針のみを単独で動かせる独自構造を備えています。

 時針の操作は1時間ごとに送ることも戻すことも可能。さらにこの動きと連動して日付表示も一緒に動くので、時差をまたいだ広い旅程でもスムーズに時刻が調整できるようになっています。

●色数を抑えたシック&シンプルな意匠に“エンジニア”らしさが光る

 ところで “エンジニア Ⅲ”といえばそもそも、視認性や装着性のよさを最優先にデザインされたシンプルなデザインに、先進の時計製造技術を注ぎ込んだモデル。こと意匠面に関していうなら、実用性に優れた“エンジニア”コレクションの中でも、とりわけすっきりとオーソドックスなモデルが揃っています。

 一方で今回登場の「アウトライアー」では、昼夜を色で区分した両方向回転ベゼル、ダイヤルいっぱいに長く伸びたGMT針、12時のインデックスやベゼルの基準マークを鮮やかに彩るオレンジ色、それに誤操作を防ぐりゅうずガードなど、これまでにないディテールが目白押し。

 シンプルを極めた“エンジニア Ⅲ”の中にあっては、なるほど“アウトライアー(異端児)”とのネーミングも納得できるかもしれません。

 とはいえ先に挙げたさまざまな要素は、どれもGMT機能を搭載する以上なくてはならない要素ばかり。それに、例えば同じくボールウォッチのスポーツモデル“ロードマスター”のGMTモデルなどと比べれば、色数を抑えた「アウトライアー」はやはり極めてシックでシンプルなもの。さりげなく漂う品の良さは、バカンスはもちろんビジネスにも似合います。

 さておき、“エンジニア Ⅲ”の新しい可能性を開く1本であることは間違いのない「アウトライアー」。さわやかな初夏の風に旅心を誘われているあなたなら、まずはその手に巻いてみてはいかがでしょう。

■ボールウォッチ エンジニア Ⅲ アウトライアー
品番:DG9000B-S1CJ-BK
価格(消費税込):40万7000円
ケース径:40mm
ケース厚:13.8mm
ケース:904Lステンレススティール
ブレスレット:904Lステンレススティール
ガラス:反射防止処理済みのサファイアガラス
ムーブメント:自動巻 自社製キャリバー RRM7337-C スイスC.O.S.C.認定クロノメーター
耐磁性:80,000A/m
耐衝撃性:5,000Gs
防水性能:200m防水
発売時期:2023年6月予定