レクサス新型「GX」がワールドプレミアされ6月8日に登場しました。3代目へと進化した本格オフローダーですが、どんなクルマになったのでしょうか。

3.5リッターV6ツインターボと2.4リッターハイブリッドを用意

 LEXUS(レクサス)は2023年6月8日、米国・テキサス州オースティンにて新型「GX」を世界初公開しました。同年年末より各地域で展開されるといいます。

 2002年に初代モデルが誕生した高級SUV、レクサスGXは、トヨタ「ランドクルーザープラド」をベースとする本格オフローダーです。2代目は2009年に登場、北米や中東市場など約30の国と地域で販売され、累計約54万台を販売しています。

 今回登場した新型は3代目となります。

 新型GXは、車両開発コンセプトを「ザ・プレミアム・オフローダー」として、悪路から舗装路までクルマとともに過ごすさまざまなシーンで心高まる体験をするために進化を遂げています。

 2002年の初代発売以来、はじめてプラットフォームを刷新。「LX」と同じ新「GA-F」プラットフォームを採用し、サイドレールとクロスメンバーの一部には、板厚や材質が異なる鋼材を適材適所に接合し、重量を増やすことなく強度と高い剛性を実現しています。

 さらにオフロードの走破性とオンロードの操縦安定性を、高次元で両立するサスペンションを採用。フロントはハイマウントダブルウイッシュボーン式、リアはラテラルコントロールアーム付き4リンクリジッドを採用しています。

 全長4950mm×全幅1980mm×全高1870mm、ホイールベース2850mmというボディサイズで、アプローチアングルを従来型に比べ5度立たせた26度フロントオーバーハングを20mm短くするなど本格オフローダーにふさわしいパッケージとしています。

 パワートレインは、3.5リッターV6ツインターボエンジン「V35A-FTS」を用意。また組み合わされるトランスミッションは、従来の6速ATから10速化されました。これにより全体のギアレシオのワイドレンジ化を実現し、燃費や発信加速、オフロード性能の向上を同時に果たしています。

 またレクサスのボディオンフレーム車初となる高効率な2.4リッター直4エンジン「T24A-FTS」と新開発のダイレクトシフト8速ATの間に、モーターと湿式クラッチが一体となったフロントモジュールを組み合わせたハイブリッドシステムを採用しています。

 フレーム車でありながら、オンロード性能も向上。スッキリとした操舵感を提供するEPSや、応答性と安定性を高めるAVSの採用などによリ、減速・操舵・加速がシームレスに繋がる気持ちの良い走りをもたらし、本格オフローダーでありながらも「Lexus Driving Signature」を体現しています。

 デザインは「ハイエンド×プロフェッショナル」をデザインキーワードとしています。エクステリアは、レクサスの象徴でもあるスピンドルを塊で表現した「スピンドルボディ」とオフロード機能に根ざしたプロテクター形状を融合。リアではレクサスの新たなアイコンとしての一文字リアコンビネーションランプとレクサスロゴタイプを新型GXでも採用しています。

 インテリアは森の中にたたずむモダンで快適な別荘をイメージしてデザインされました。新たなコックピットデザインの考え方「Tazuna Concept」に基づきデザインされ、運転に集中しながらナビゲーションやオーディオなどの操作が容易に可能な空間を実現しています。

 センターディスプレイには大型の14インチタッチディスプレイを搭載。2列目シートはキャプテンシートかベンチシートを選択可能で、さらに3列目シートも設定されています。
 
 また、レクサスが目指すオーバートレイル・プロジェクトを体現した「OVERTRAIL」仕様も用意されます。これは徹底的に素性を鍛え上げた標準仕様に対して、より本格オフローダーとして求められるっ専用機能やデザインを追求したモデルです。標準仕様に対し20mmワイド化したトレッドと、ブランクのアーチモールによる安定感あるスタンスなど、タフさを夜理強調したデザインで、さらにブラックのアウターミラーカバーやアウトサイドドアハンドルなど専用アイテムを装備し、本格オフローダーとして風格に磨きがかけられています。

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 今回発表されたレクサス新型GXのリリースには、日本導入の予定などは書かれていません。

 ですが、2023年1月に、東京オートサロン2023と併催された「東京アウトドアショー2023」のレクサスブースには、アウトドア向けのカスタマイズを施した「GX アウトドア コンセプト」が出展されていました。

 そう考えると、レクサスのSUV「LX」と「RX」の間を埋める本格オフローダーとして、日本市場に投入される可能性は高そうです。