2022年10月に世界初公開されたメルセデス・ベンツのミドルサイズSUV、新型「EQE SUV」が日本に上陸しました。今年5月に日本で発売された「EQS SUV」とはどう違うのでしょうか。

全長4880mmのミドルSUVは航続可能距離528㎞

 メルセデス・ベンツ日本は2023年8月25日、電気自動車(EV)のラグジュアリーSUV「EQE SUV」を発表、予約注文の受け付けを開始しました。

 グレードは「EQE350 4MATIC SUVローンチエディション」とメルセデスAMG「EQE53 4MATIC+SUV ローンチエディション」の2種類で、納車はEQE350 4MATIC SUVローンチエディションが同日より、AMG EQE53 4MATIC+SUV ローンチエディションが同年10月下旬以降を予定しています。

 消費税込みの車両価格は、EQE350 4MATIC SUVローンチエディションが1369万7000円、メルセデスAMG EQE53 4MATIC+SUV ローンチエディションが1707万円です。

 新型EQE SUVは、日本の道路事情に合ったボディサイズと取り回しの良さ、広い室内空間とラゲッジスペース、そして SUVの使い勝手の良さを兼ね備えたモデルです。

 ボディサイズは全長4880mm×全幅2030mm×全高1670mm、ホイールベースは3030mmで、上級モデルのEQS SUVと比較すると、全長で約270mm、全幅約95mm、全高約40mm、ホイールベースは180mm、それぞれコンパクトなサイズとなっています。

 室内は3列7人乗りとなるEQS SUVに対し、EQE SUVは2列5人乗りとなるのが大きな違いです。

 EVとしての専用プラットフォームを採用。フロントフェイスは立体的なスリーポインテッドスターをあしらった「ブラックパネル」
ユニットに統合されており、左右のヘッドライトと、ディープブラックのフロントグリルによってフロントフェイスが形成されています。

 エアロダイナミクスに配慮した工夫を数多く施したアンダーボディが中心的な役割を果たすことで、Cd値0.25という優れた空力性能も備えています。
 
 AMGラインエクステリアが標準となるEQE350SUVのフロントバンパーは、左右エアインテークとフリックを拡大し、下部にクロームトリムをアクセントにしたAウイングデザインを採用することで、スポーティな印象となっています。またドアハンドルは、格納式のシームレスドアハンドルが標準装備されています。

 インテリアにはMBUX ハイパースクリーンを標準装備。3枚の高精細パネルとダッシュボード全体を 1枚のガラスで覆うワイドスクリーンで構成されています。

 またEQE350SUVにはスポーツシート、EQE53SUVにはAMG専用デザインのナッパレザーシートが標準採用されます。

 EQE SUVは2つの永久磁石同期モーター(PSM)を備えた4輪駆動モデルで、不整地や滑りやすい路面を走る際に活躍するOFFROADモードを標準装備しています。

 EQE350 SUVはトータル出力215kW(292馬力)・765NMを発生。トルクシフト機能によってフロントとリアの電気モーター間で駆動トルクの連続可変配分が行われるため、前後駆動力配分は常に効率的かつ最適化されます。

 EQE53 SUVは国土交通省の自動車型式認証申請中のため、主要諸元が発表されていませんが、欧州仕様だとモーターのトータル出力は350kW(約475馬力)・858Nmと発表されています。

 搭載するリチウムイオンバッテリーのエネルギー容量は89kWhと大容量で、一充電の航続可能距離は528㎞となります。また150kWタイプの急速充電器を用いると、10%から80%までに49分で充電が可能です。