アルファ ロメオの新型スーパーカー「33ストラダーレ」が世界初公開されました。1967年に誕生した往年の名車の復活です。令和に復活したスーパーカーはどんなスペックで登場したのでしょうか。

内燃機関モデルと電気自動車の2つを用意

 ステランティスの伊ブランド、Alfa Romeo(アルファ ロメオ)は2023年8月30日、新型スーパーカーの33 Stradale(33ストラダーレ)を世界初公開しました。

 新型33ストラダーレは、アルファ ロメオにとっては2006年の「8C Competizione(8Cコンペティツィオーネ)」以来となるスーパーカーです。

 そのルーツは1967年に登場した33ストラダーレに由来します。1967年の33ストラダーレは、アルファ ロメオが生産した中でもっとも魅力的なクルマのひとつとされています。ティーポ33の技術を用いたこのクルマは、レーシングモデルをベースとした数少ないロードカーのひとつで、全高はわずか990mm。フォルムのバランスラインの純粋さ、細部に至るまでのエレガンスさがあったといいます。

 2リッターV8エンジンは230馬力・206Nmを発生、最高時速は260㎞/h、0−100㎞/h加速は5.5秒だったといいます。

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 今回登場した新型33ストラダーレは、伝統のアルファ ロメオブランドの魅力を最大限に表現するためにデザインされたフォリセリエ(カスタムビルド=特注車)です。

 2シータークーペはわずか33台の限定車となり、1967年の33ストラダーレと同様の大胆さとビジョンを持って設計・開発されています。

 エクステリアはダイナミックかつスリムで、「エリトラ」と呼ばれる開口部を備えたドアと、サイドに2つの大きな吸気口があるのが特徴です。

 インテリアもミニマリズムのデザインと素材が特徴で、すべてがドライビングエクスペリエンスへの最大限の関与を目指して設計されています。コクピットはスイッチ類を最低限にするなど、運転に集中させる配慮がなされています。

 
 ボディはアルミニウム製のHフレームとカーボンファイバー製モノコックで、軽量さと高い剛性を料理しています。ルーフもカーボンファイバーとアルミニウムで設計され、さらにリアウインドウはポリカーボネート製と、徹底的にこだわっています。

0−100km/h加速は3秒以内のスーパーカー

 パワートレインは、ICE(内燃機関)、およびBEV(純電気自動車)の2種類を用意。

世界初公開されたアルファ ロメオ新型「33ストラダーレ」のインテリア

 ICEは620馬力超の3リッターV型6気筒ツインターボエンジンを搭載、8速DCTギアボックスを組み合わせ後輪を駆動します。

 BEVはアルファ・ロメオの市販モデルとして初めて採用されるもので、詳細は明らかになっていませんがトータル出力は750馬力超になる予定です。

 搭載バッテリー容量なども不明ですが、1回の充電での航続はWLTPサイクルで最大450kmを想定しているといいます。

 これにより、ICE/BEVともに最高速度は333㎞/h、0−100㎞/h加速は3秒以内というパフォーマンスを発揮します。

 33台の限定車ですが、それぞれのオーナーはアルファ ロメオの開発チームと協力して、前例のないレベルのカスタマイズを実現できるといいます。エアインテークやホール、フロントシールドに至るまで、オーナー好みの1台を作ることができ、世界中に同じクルマは2台となく、それぞれがアルファの歴史の一部となるとしています。

 アルファ ロメオは、最も高級なオーダーメイド自動車の分野での確かな経験を活かし、カロッツェリア ツーリング スーパーレッジェーラの職人技を採用して自動車を製造するといいます。したがって、オーダーメイドの品質基準が保証され、細部へのこだわりが保証されます。

 アルファ ロメオブランドのCEO、ジャン・フィリップ・インパラート氏は「新型33ストラダーレでは、アルフィスティのファンに誇りを持ってもらうために、過去を継承するものを作りたかったのです。ブランドのユニークな歴史を最大限に尊重し、ブランドの将来に貢献するという明確な野心を持った経営陣のサポートのもと、当社チームの専門知識、勤勉、情熱のおかげでのみ達成することができました。これは 1969年以来、ブランド初のカスタムカーであり、これが最後ではないと約束します」とコメントしています。

 ちなみに世界限定33台は、すでに完売しています。