2023年4月に世界初公開されたVWの新型電動セダン「ID.7」が欧州で受注を開始しました。VWの電気自動車(EV)「ID.ファミリー」のフラッグシップモデルとなるモデルですが、どんな性能なのでしょうか。

装備充実のグレードが約900万円から

 独Volkswagen(フォルクスワーゲン・VW)は2023年8月24日、欧州市場にて新型「ID.7」の受注を開始しました。

 まず予約注文が開始されたのは「ID.7 Pro(プロ)」グレードをベースにした「ID.7プロ プラスパッケージ」で、ドイツでの車両価格は5万6995ユーロ(日本円で約900万円。ドイツの付加価値税VAT19%含む)です。

D.7は、VWのEVシリーズ「ID.ファミリー」の最新モデルで、モジュラーエレクトリックドライブマトリックス (MEB) に基づく初のセダンになります。2022年6月に中国で世界初公開されたコンセプトモデル「ID.AERO(エアロ)」の市販車バージョンです。

 ID.ファミリーは、2020年に登場した「ID.3」から始まり、「ID.4」「ID.5」「ID.6」(中国専用車)、「ID.BUZZ(バズ)」とラインナップを増やしていますが、今回登場したID.7は6番目のモデルとなります。

 ボディサイズは全長4961mm×全幅1862mm×全高1520mm、ホイールベースは2971mmという大きさで、Eセグメントセダンに該当します。ルーフはクーペスタイルで、後方に向かって緩やかに傾斜します。空気抵抗係数(Cd値)は0.23と優れ、長いホイールベースと短いオーバーハングにより、すべての乗員がゆったりとできる広い室内スペースを確保しています。

 インテリアは、新たな操作/表示コンセプトが導入されています。センターには15インチのインフォテイメントシステムディスプレイを備え、拡張現実ヘッドアップディスプレイを標準装備します。さらにバックライト付きタッチスライダーでコントロールをおこないます。

 今回欧州市場にて受注が開始されたID.7プロ プラスパッケージは、286馬力・545Nmを発生するモーターを搭載。平均の電力消費量は100kmあたり16.3kWhから14.1kWhで、WLTPモード航続可能距離は最大621kmです。

 ID.7プロ プラスパッケージにはARヘッドアップディスプレイや最新の「Discover Pro Maxナビゲーションシステム」、19インチ「ハドソン」アロイホイール、キーレス施錠・始動システム「キーレスアクセス」などが標準装備されます。

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 新型ID.7の日本導入時期など詳細は未定です。2024年末にはEVミニバン「ID.バズ」の導入が決定しているので、もし日本にID.7が導入されるとしても、それ以降となる見通しです。