最寄駅となるJR武蔵境駅や西武多摩川線の新小金井駅からは徒歩25〜30分、駅前でもなく広い幹線道路沿いでもない、いわゆる”繁盛店”の条件とは異なるのに、開店前から数人が待ち、開店と同時にほぼ満席になるという中華料理店が三鷹市深大寺にあります。「中華料理 末広」です。

駅から遠くても訪れたい町中華

 最寄駅となるJR武蔵境駅や西武多摩川線の新小金井駅からは徒歩25〜30分、駅前でもなく広い幹線道路沿いでもない、いわゆる”繁盛店”の条件とは異なるのに、開店前から数人が待ち、開店と同時にほぼ満席になるという中華料理店が東京・三鷹市深大寺にある「中華料理 末広」です。

 店内は厨房に面したL字型のカウンターとテーブル席があり、瓶ビールを冷やしている冷蔵ショーケースの上には大きなテレビ、青年漫画の単行本が棚に積まれているなど、どこか懐かしい雰囲気。

 天井やライト、カウンターの椅子なども、もしかして創業当時からさほど変わっていないのかも? 少しだけレトロモダンを感じさせます。

 ここでは、ラーメンをはじめとした麺料理、丼もの、定食、一品料理などがメニューに並び、中華だけではなく、一部洋食のメニューも。「昔ながらの店って、そういうの多いでしょ?」と話すのは二代目店主の稲葉さん。

 ここは店主の父親が1969(昭和44)年に創業、現在は母親と奥様の3人で切り盛りしています。店主は主に調理を担当し、お母さんと奥さんが接客、または下ごしらえなどを担当。

 家族ならではの阿吽の呼吸で、次々と注文をさばいていく、キビキビとした中にもアットホームな雰囲気があるのも店の魅力の一つです。

 そこで、ここに来たら食べてほしい、料理3品を紹介します!

⚫︎野菜山盛り! シャキシャキ食感がたまらないタンメン

 ラーメンは衝撃の500円! 味噌ラーメン650円、ワンタンメン600円など20種以上ある麺類の中でも人気があり、店一番の人気メニューがタンメン620円。この値段でこのボリューム! 炒めた野菜が山盛り、もちろん麺やスープも十分な量があります。

 タンメンでわかるように、実はこの店、ボリュームが多い! しかも良心的すぎる価格のため、大盛りラヴァー達にも大人気です。

 ランチタイムになると、作業服の男性が連れ立ってやってきたり、徒歩圏内にある大学の学生達が食べにきたり。ほぼ全てのメニューが1000円以内、そして必ず満腹になれる量。その大盤振る舞い、おおらかさもたまりません。

 タンメンに乗った山盛りの具は、豚肉、モヤシ、ニラ、ニンジン。そしてちょっと縮れた細麺にさっぱりしているけれどコクのあるスープ。

 野菜たっぷりだから背徳感はかなり低めです。麺をすするとほぼ同じ太さのもやしが絡まり、ツルツルとシャキシャキが一緒に口の中に広がっていきます。人気No.1というのも納得のおいしさです。

⚫︎定食なら肉野菜炒め定食、またはニラレバー炒め定食がイチオシ!

 そして、野菜炒めの山の高さは約13cm、大盛りのゴハンの高さ約12cm。威風堂々とした姿の肉野菜炒め定食920円。

 豚肉、キャベツ、モヤシ、ニラの炒め物は、ニンニクがガッツリきいていてゴハンが進む! シャキシャキの食感と、口の中に広がる豚肉やタレの旨みがドスっと口の中にやってくる、パワフルになれそうな一品です。おそらくですが、ゴハンやスープなど合わせて、1kg前後はあるだろうと思われます。

 肉野菜炒めと同じくらい定食として人気があるのがニラレバー炒め。ニラレバが人気の店は、美味しい町中華の店を探すのに重要なポイント。レバーを美味しくできる店は、他のメニューも絶対美味しい! だからこそ、何年もこの店に通い続ける常連さんが多いのに納得です。

肉野菜炒め単品700円に、セットにできるライス・スープ・お新香220円。肉野菜炒め定食920円。推定トータル1kg

 これだけボリュームがあれば、最初はビールのつまみとして、そしてビールを飲み終えたところでゴハンやスープと一緒に食べてしめる、ということもできそう。

 強い火力で一気に煽ったからこそのシャキシャキ感はたまりません。

 ちなみに料理を食べきれなかった場合はテイクアウトOK(汁物を除く)。パック料金は1つ10円〜30円。

 なので無理して完食しなくても、持ち帰って家でまた楽しむのもアリ。そう考えると、餃子やチャーハンなど、汁漏れの心配のないメニューをテイクアウト前提でいくつか頼むのも良さそうです。

⚫︎実はこれも人気メニュー。昭和スタイルのオムライス

 そして、中華料理店ながら人気が高いオムライス750円。黄色いたまごにたっぷりのケチャップ。福神漬けが添えられているのと、スープがセットになっているのが町中華らしさを感じさせます。

 中のゴハンはケチャップライス。ただし具はチキンではなく豚肉、そしてケチャップだけではなく、ソースも隠し味に入れることで、より旨みを強くしています。

 幅約22cm、奥行き約12cmのオムライスは、ファミレスやチェーン店などで見るオムライスの推定1.2〜1.5倍。こちらも食べ応え十分です。

オムライス750円。最近のふわふわオムレツ卵ではなく、ケチャップライスを包み込むスタイルの卵。これぞ町中華の洋食!

 オムライス以外にもカレーライスや若鶏の唐揚げ、ロースカツ、玉子丼、親子丼などがあるほか、サイドメニューとして冷奴や枝豆、ポテトサラダも。

 もはや中華メインの和洋中の店。だからなのか、おそらく夜勤明けか休日か、開店直後に来てカウンター席でポテトサラダと瓶ビールを注文し、新聞を読みながらゆったり過ごしているというお客さんの姿も。ちょっと羨ましくなってきます。

 中華料理店だけれど和食や洋食、おつまみメニューもあり、その日の気分で好きに料理を選んで楽しむことができる。そして良心的すぎる価格で大満足の量が出てくる。

 その料理の一つ一つは、強火で一気に炒めたシャキシャキの野菜だったり、すっきりしたスープにもちもちの麺だったり。力強さを感じる旨み、そしてほぼ全てが手作りというこだわりなど、ボリュームや安さだけではない、味の良さ、美味しさもしっかり感じられる「中華料理 末広」。

 たとえ駅から遠くても、一度来たらまた食べに来たくなる、魅力たっぷりの中華料理店でした。